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【中国】ソニー、S-GAMEの『Phantom Blade Zero』1本だけの発表会。日本版は10月29日発売で8,580円、18歳以上対象

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【中国】ソニー、S-GAMEの『Phantom Blade Zero』1本だけの発表会。日本版は10月29日発売で8,580円、18歳以上対象

3行サマリー

  • ソニーが8月18日午前11時(日本時間)、中国のS-GAMEが開発する『Phantom Blade Zero』1本のためだけにState of Playを放送しました。尺は約20分です。
  • 公開されたのは主武器30種・副武器25種の構築システムと、4段階の難易度。最高難度の2周目「六十六天」では、負けるたびに残り66日のカウントが減っていきます。
  • 日本ではPS5版が8,580円(デジタルデラックス版9,980円)、発売は10月29日。CERO Zで18歳以上のみが対象です。

ソニーが中国産アクション1本のために、20分の単独番組を用意した

State of Playは、複数の新作をまとめて紹介するソニーの発表番組です。今回はその枠が丸ごと1本の作品に充てられました。対象は中国・北京のS-GAMEが自社開発・自社販売する『Phantom Blade Zero』。中国のゲームメディア・機核は、国産ゲームに単独回が与えられたのはこれが初めてだと書いています。

放送は日本時間8月18日午前11時(北京時間10時)。S-GAME創業者兼CEOの梁其偉(Soulframe Liang)氏と、俳優のドニー・イェン氏がそろって出演し、実機映像に解説を重ねる構成でした。ドニー・イェン氏は2023年からこの作品の戦闘設計にクリエイティブ顧問として関わっていて、劇中では主人公ソウルの父「魔淵(Mó Yuan)」を、フェイシャルとモーションの両方のキャプチャーで演じています。

PlayStation.Blog:ドニー・イェンは2023年から戦闘設計に加わり、主人公の父を演じる

出典深入武林!《影之刃零》索尼专场SOP:玩法及故事详解(機核 GCORES / 2026年8月18日)

出典Watch the Phantom Blade Zero gameplay deep dive State of Play on August 17, pre-orders live today(PlayStation.Blog / 2026年8月11日)

8月18日10:00,索尼举办了首个专属于国产游戏的State of Play发布会(8月18日10時、ソニーは国産ゲームとして初めての単独State of Playを開催した)

「国産ゲームとして初めて」という位置づけは、放送を報じた機核の書き方です。ソニーが公式にそう説明したわけではないので、ここは中国側の受け止めとして読むのが正確だと思います。ただ、1本の作品に単独枠が与えられた事実そのものは、ソニーの公式ブログで確認できます。

主武器30種・副武器25種、最高難度は負けるたびに残り66日が削られる

番組で明かされた中身のうち、数字で押さえておきたいのは武器と難易度です。主人公が扱える主武器は30種、それに組み合わせる副武器「影の武装」が25種。酔えば酔うほど回避性能が上がる酔剣、空中の糸を断ち切る軟剣、群れた敵をまとめて焼く火炎武器と、役割がはっきり分かれています。巨大な盾を持つ敵には鉄拳や大槌で防御ごと壊す、といった相性の設計も見せていました。

難易度は4段階です。演出と物語を楽しみたい人向けの「入陣者」、標準の「破局者」、格闘ゲームのように敵のAIがプレイヤーの手癖を読んで弱点を突いてくる「逆天者」。そして2周目に解放される「六十六天」では、物語を進めても敗北してもカウントが減り、残り66日がゼロになった時点でゲームが終わります。主人公が心臓を貫かれて余命66日という設定を、そのまま遊びの制限に変換したわけです。この徹底ぶりには少し感心しました。

舞台は手描きの水墨画で描かれた8枚のマップをつないだ「影境」。番組では獅子舞をモチーフにした多段階のボス戦も披露されました。中国の民間芸能をそのままボスの挙動に落とし込む発想は、よそではあまり見ない切り口です。

中国側の熱は機核のコメント欄に出ていて、微博の総合ランキングには出ていない

現地の受け止めを見るために、中国のゲームメディア・機核の反応を数えてみました(いずれも8月18日13時30分ごろ、日本時間の観測値です)。放送直後の解説記事は公開1時間で推薦49・コメント27件。前日にCEOの梁其偉氏が公開した「明日の放送を見てほしい」という記事は推薦90・コメント17件。ドニー・イェン氏の関わりを追った舞台裏ドキュメンタリーの記事が推薦68・コメント12件、1,199元・限定2万セットの実体版コレクターズエディションの記事が推薦53・コメント21件でした。コア層が集まる場所では、この数か月ずっと熱が切れていないことがわかります。

一方で、同じ時刻に微博の総合熱搜ランキング上位50件を確認したところ、『影之刃零』に関する項目は入っていませんでした。上位を占めていたのは事件・芸能・経済の話題です。国産ゲームの節目としては大きな一日のはずなのに、一般層まで届いているとは言いにくい状態でした。ゲームメディアの熱量と、国民的な話題性のあいだにはまだ距離がある。そこは正直に書いておきたいところです。

身元がはっきりしている発信者として押さえておきたいのは、PlayStation.Blogに署名記事を寄せた梁其偉氏本人のコメントです。同氏は事前告知の記事で、今回の放送ではこれまで見せていなかった登場人物と、プレイヤーがどこまで自分の型を作れるかを紹介すると書いていました。放送の中身は、その予告どおりでした。

日本版は8,580円のCERO Z、そしてアクションを組み立てたのは日本人監督だった

日本のPlayStation Storeでは、すでに予約が始まっています。スタンダード版が8,580円、ゲーム内アイテムやアートブック、サウンドトラックが付くデジタルデラックス版が9,980円。発売日は10月29日で、全世界同時です。ここで見落とされがちなのがレーティングで、日本版はCERO Z(18歳以上のみ対象)。クレジットカード決済が必須になり、18歳未満は購入できません。武侠ものの流血表現を考えれば納得のいく区分ですが、ソウルライクだから買ってみようと気軽に手を伸ばした高校生が弾かれることはありそうです。字幕は詳細表示に対応し、アクセシビリティー機能は8項目が用意されています。

もうひとつ、日本の読者にとって無視できない事実があります。この中国産タイトルのアクションを設計しているのは、日本人のアクション監督・谷垣健治氏です。『るろうに剣心』シリーズや、ドニー・イェン氏主演の香港・中国映画で長く殺陣を組んできた人で、2023年の正式発表時からモーション面に携わってきました。ファミ通の2024年の試遊記事も、谷垣氏監修のアクションを評価の中心に据えています。つまりこの作品は、中国の開発スタジオが、日本人の殺陣の作り手と香港の武打スターを迎えて、日本発のプラットフォームで世界に出す、という組み立てになっています。

『Phantom Blade Zero』は当初の予定から10月29日へ発売が延期された経緯があり、その時点でも海外では『SEKIRO』との比較が繰り返されていました(10月29日への発売延期を伝えた記事はこちら)。比較の対象にされ続けるのは、日本の剣戟アクションが世界の基準として機能しているということでもあります。その基準を、日本人が中国のスタジオで組み直している。この構図は、フロム・ソフトウェアやカプコンの側から見ても他人事ではないはずです。

10月29日、日本の剣戟の文法が中国から返ってくる

ソニーが単独枠を差し出した事実は、この作品を売る側がどれだけ本気かをそのまま示しています。武器55種と4段階の難易度、そして負けるたびに寿命が削られる2周目。作り込みの方向は、日本のアクションゲームが積み上げてきた文法の上にあります。そこへ日本人の殺陣師とドニー・イェン氏が加わり、中国の水墨と獅子舞が乗る。10月29日に手元に届くのは、そういう混ざり方をした一本です。CERO Zという条件はありますが、日本のプレイヤーこそ触って確かめる価値があると受け止めました。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。