【アメリカ】グラスホッパー・マニファクチュアがNetEaseから独立。海外Redditは高評価率94%、名越スタジオの件と重ねる声も

3行サマリー
- グラスホッパー・マニファクチュアが2026年9月30日、NetEase Games傘下を離れて独立すると発表しました。
- 2013年にガンホー、2021年にNetEaseの傘下に入っており、親会社を持たない体制に戻るのは約13年ぶりです。
- 海外Redditの話題スレッドは413票・高評価率94%。NetEaseが資金を絞った名越スタジオの件と重ねる声が出ています。
グラスホッパー・マニファクチュア、9月30日にNetEase Games傘下からの独立を発表
『ノーモアヒーローズ』『killer7』で知られる日本のゲーム開発会社グラスホッパー・マニファクチュアが、9月30日にNetEase Gamesのグループを離れ、独立した開発会社として活動すると発表しました。代表取締役社長の須田剛一氏が署名した声明で、NetEaseとは十分に話し合ったうえでの円満な独立だと説明しています。
同社は1998年の設立です。2013年にガンホー・オンライン・エンターテイメントの傘下に入り、2021年にNetEase Gamesが買収しました。2026年2月には新作『ROMEO IS A DEAD MAN』を発売したばかりで、今回の発表はその開発を終えた直後のタイミングにあたります。買い戻しの方法や金額といった条件は公表されていません。
須田剛一氏「よりさまざまなスタイルのタイトルを届けたい」、Gematsuとファミ通が報道
出典:Grasshopper Manufacture splits from NetEase Games(Gematsu / 2026年9月30日 22時06分・日本時間)
出典:グラスホッパー・マニファクチュアのNetEase Gamesからの独立を伝える記事(ファミ通.com / 2026年9月30日)
“we found a strong desire to deliver titles in an even wider variety of styles”
声明は、全社を挙げて取り組んだ『ROMEO IS A DEAD MAN』を完成させ、会社の次のあり方を考えたときに、より多様なスタイルのゲームを届けたいという思いが強くなったと結んでいます。今後もNetEaseとの良好な関係は保ち、機会があれば協力するとしています。新しいパブリッシャーや出資元については触れていません。
なぜ今か:ROMEOを出し終えた直後、NetEaseの日本スタジオ縮小が続くなかでの決断
独立の時期は、NetEaseが中国国外のスタジオへの投資を絞り込んでいる流れと重なります。2025年2月には、Bloombergの報道として、NetEaseが名越スタジオやグラスホッパーを含む海外スタジオへの追加資金を止め、売却先を探しているとVGCが伝えていました(VGC)。
その後、『龍が如く』の生みの親である名越稔洋氏の名越スタジオは、マ・ドンソク主演の新作『GANG OF DRAGON』の開発資金を打ち切られたと報じられています(VGC、関連記事:マ・ドンソク主演ゲーム、開発危機)。
では、グラスホッパーはなぜ同じ道をたどらずに済んだのでしょうか。一つは、進行中のタイトルを出し切ってから区切りをつけられたことです。AUTOMATONによると『ROMEO IS A DEAD MAN』はSteamで「非常に好評」を得ており、作品を世に出したうえで次の体制に移れたことの意味は大きいと受け止めました。もう一つは、声明が触れているとおり、自社でパブリッシュする経験を積んでいたことです。資金の出し手が変わっても、作品を届ける手段を自分たちで持てるようになっていました。
Reddit r/Gamesは413票・高評価率94%、上位コメントは「次はどこへ行くのか」
英語圏の大手ゲーム掲示板Reddit r/Gamesでは、Gematsuの記事を紹介したスレッドが413票、高評価率94%、コメント63件を集めています(10月5日7時9分・日本時間に確認)。受け止めはおおむね好意的で、心配と安堵が入り混じっている印象です。
- 最も支持されたコメント(96票)は「これで2つのパブリッシャーを離れたことになる。ここからどこへ向かうのだろう」という素朴な問いでした。
- 36票のコメントは、NetEaseを「もっとも財務優先のパブリッシャーの一つ」と評したうえで、グラスホッパーの作品は大ヒットするタイプではないため、資金の後ろ盾を失って苦しまないかを案じています。
- 30票のコメントは、NetEase傘下で『GANG OF DRAGON』をはじめ多くの一人用ゲームやスタジオがたどった結末を見て心配していたとし、『ROMEO IS A DEAD MAN』を出してから独立できたことを喜んでいました。
ほかにも「干渉されずに作れる自由は、ジャンルの幅が広い彼らに合っている」という声がありました。海外のファンは、独立そのものより「名越スタジオのようにならずに済んだ」点を評価しています。
名越スタジオとの明暗、日本の中堅スタジオは中国資本の後ろ盾を失いつつある
今回の独立が日本のゲームファンに示しているのは、2020年代前半にNetEaseが日本の開発会社へ相次いで出資した流れが、はっきり巻き戻りに入ったということです。資金が続くうちに作品を出し切り、自分で売る力を持っていたスタジオは身軽になって残り、大型タイトルの途中で資金が止まったスタジオは行き場を失いました。グラスホッパーと名越スタジオは、その分かれ目を対照的に示しています。
一方で、独立は資金面の不安と表裏一体です。Redditの上位コメントが「次はどこへ」と問いかけたように、新作の資金をどこから得るのかはまだ見えていません。グラスホッパーの次回作を待つファンにとっては、新しいパートナーの発表が最初の確かめどころになります。動きがあれば、続報としてお伝えします。
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