2026年7月13日 海外メディアとファンの愛を、脚色なしで日本語に @VelleityNote
Home/音楽・カルチャー/【フランス】X JapanのYOSHIKI、Japan Expo25周年で復活公演。3度目の首手術を越え、パリのファンが開演前から詰めかけた

【フランス】X JapanのYOSHIKI、Japan Expo25周年で復活公演。3度目の首手術を越え、パリのファンが開演前から詰めかけた

編集部
Velleity Note 編集部Overseas Reception, Read Straight
公開 2026/07/13
最終更新 2026/07/13
verified現地の一次ソースで確認 約4分で読めます
【フランス】X JapanのYOSHIKI、Japan Expo25周年で復活公演。3度目の首手術を越え、パリのファンが開演前から詰めかけた

3行サマリー

  • X JapanのYOSHIKIが、7月10日にパリのJapan Expo25周年ステージへ登場。14時からの1時間、追加料金なしの無料公演だった。
  • 2024年の3度目の首の手術後、医師にステージ活動の断念を告げられていた。その復帰の場に選ばれたのがパリで、数日後にはロサンゼルスのウォルト・ディズニー・コンサートホール公演が控えていた。
  • X Japanは世界で3000万枚超を売り、東京ドームを18回完売させたバンド。日本のロックが四半世紀かけてフランスの定番になったことを示す1時間になった。

YOSHIKI、Japan Expo25周年の目玉として7月10日に無料公演

フランス・パリで開かれる欧州最大級の日本文化イベント「Japan Expo」が、2026年に25周年を迎えた。その4日間(7月9日〜12日、パリ北ヴィルパント展示会場)で最も注目を集めたのが、7月10日にX JapanのリーダーYOSHIKIが行った記念公演だ。会場のICHIGOステージで14時から15時までの1時間、来場者なら追加チケットなしで観られる特別ステージとして組まれた。X Japanと近年のバンドTHE LAST ROCKSTARSを率いる作曲家でありドラマー、ピアニストが、四半世紀の節目にあわせてパリに戻ってきた形になる。

Direct-Actu報道:ICHIGOステージは開演数時間前から人であふれた

元ネタHier, vendredi 10 juillet, c’était l’évènement à la Japan Expo Paris : YOSHIKI en concert !(Direct-Actu / 2026年7月11日)

Les visiteurs ne venaient pas seulement assister à une performance musicale, ils participaient à un moment inscrit dans l’histoire même du festival.(来場者はただ音楽を聴きに来たのではなく、フェスの歴史そのものに刻まれる瞬間に立ち会っていた)

フランスのポップカルチャー系メディアDirect-Actuは翌11日、この公演を25周年の最大の見せ場として振り返った。記事によれば、ICHIGOステージの前には開演の数時間前から人が集まり始めていたという。YOSHIKIはこの数年ピアノに向かう姿が多かったが、この日は原点であるドラムに戻り、シンガーのBeverlyを迎えてほぼソロに近い親密なステージを組み立てた。観客は激しい拍手で応えた、と現地の複数のメディアが伝えている。

3度目の首の手術から、医師の制止を越えての復帰ステージ

この公演に特別な意味があったのは、YOSHIKIが2024年に3度目となる首の手術を受けていたからだ。医師からはステージでの演奏をあきらめるよう告げられていたという。ドラムという楽器は全身、とりわけ首や腕に大きな負担がかかる。その状態からの復帰の場が、他でもないパリのステージだった。しかも公演のわずか数日後には、ロサンゼルスのウォルト・ディズニー・コンサートホールでの一連の公演が控えていた。体に無理を押しての1時間だったことになる。

YOSHIKIとJapan Expoの関係は今回だけのものではない。Direct-Actuは、彼が長年にわたってこのフェスの節目に立ち会い、ともに歩んできた積み重ねの上に今回の公演があると書いている。25年前の初期の回で彼を知った世代もいれば、THE LAST ROCKSTARSのような近年のプロジェクトで初めて触れた世代もいる。その両方が同じ客席に並んだ。

フランスのファンにとってYOSHIKIは25年分の記憶、世代を超えて客席が埋まった

この公演を日本のニュースとしてだけ読むと本質を外す。フランス側から見ると、これは自国のフェス文化の25年史に日本のロックスターがどう組み込まれてきたか、という話だからだ。Japan Expoは四半世紀にわたって、日本の作り手とヨーロッパの観客が出会う主要な場になってきた。YOSHIKIの復帰公演は、その流れのちょうど真ん中に置かれた。

フランスのアニメ・音楽メディア(AnimOtaku、Onirik、Journal du Geekなど)はいずれも開催前からこの公演を大きく扱い、当日は現地の熱気を伝えた。一方で日本側の報道は、PR TIMESなどが「欧州最大級の日本文化イベント25周年に特別出演」という角度で、パリからの生中継やインタビューを軸に紹介している。同じ出来事でも、フランスでは自分たちのフェスの歴史的な瞬間として、日本では海外に打って出るスターの活動として語られる。この力点のずれが、日本のコンテンツが海外でどう受け止められているかをそのまま映している。

日本のロックが25年かけてパリの定番になったことを示した1時間

X Japanは世界で3000万枚超のアルバムを売り、東京ドームを18回完売させ、アジアのバンドとして初めてマディソン・スクエア・ガーデンやウェンブリー・アリーナ、カーネギーホールで単独公演を行った。その実績を持つ人物が、体を痛めながらパリの無料ステージに立ち、開演前から人を集めた。派手な数字よりも、その事実のほうが多くを語る。アニメやゲームに比べて話題になる機会は少ないが、日本のロックもまた、25年という時間をかけてフランスの観客の記憶に根を張ってきた。今回のYOSHIKIの1時間は、その根の深さを確かめる場になった。

編集部
Velleity Note 編集部
Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。