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【韓国】アンセル・エルゴート、ソウルの韓国文化イベントに浴衣で登場。ソ・ギョンドク教授が「無礼」と批判、現地の掲示板は236コメント

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【韓国】アンセル・エルゴート、ソウルの韓国文化イベントに浴衣で登場。ソ・ギョンドク教授が「無礼」と批判、現地の掲示板は236コメント

3行サマリー

  • 9月2日、ソウル・漢南洞のリウム美術館で開かれたCJ主催のイベントに、俳優のアンセル・エルゴートが日本の浴衣姿で出席しました。
  • 韓国のコミュニティ「TheQoo」の該当スレッドは9月4日時点でコメント236件。誠信女子大のソ・ギョンドク教授も4日、自身のSNSで「無礼な行い」と指摘しています。
  • 韓国の主要7媒体の見出しを数えると「유카타(浴衣)」が4件、「기모노(着物)」が3件。日本での呼び分けは、そのままの形では届いていません。

アンセル・エルゴート、リウム美術館のCJ主催イベントに浴衣で出席

9月2日の夜、ソウル・龍山区漢南洞のリウム美術館で「CJ NIGHT in Celebration of Frieze Seoul」が開かれました。CJグループが国内外の美術関係者やK-カルチャーの各分野のつくり手を招き、韓国のライフスタイルを体験してもらうという趣旨の催しです。

その場に、映画『ベイビー・ドライバー』『ウエスト・サイド・ストーリー』で知られる俳優のアンセル・エルゴートが、日本の伝統衣装をまとって現れました。韓国のネットが反応したのは、この一点です。会場の趣旨が「韓国の文化を見せる」ことにあったぶん、日本の衣装で立っている姿は目立ちました。

日刊スポーツ報道、ソ・ギョンドク教授「ドレスコードがあるのに無礼な行い」

出典서경덕 교수, 日 유카타 입은 안셀 엘고트 지적…“드레스 코드 있는데, 무례한 짓”(일간스포츠 / 2026年9月4日)

出典안셀 엘고트, 한국 행사서 기모노 입어 뭇매..약혼녀 일본인+최근 득남(OSEN / 2026年9月3日)

하지만 굳이 ‘유카타’를 입고 등장한 건 너무나 무례한 짓이다.

「それでもわざわざ浴衣を着て現れたのは、あまりに無礼な行いだ」。誠信女子大のソ・ギョンドク教授が9月4日、自身のSNSにこう書いています。教授は同じ投稿で「日本人女性と結婚したのだとしても、時と場所に合わせて服を選ぶのは基本的な礼儀だ」とも述べました。日刊スポーツはこの投稿を引用する形で報じています。

ドレスコードは「カクテル・アタイア」、同席したのはイ・ビョンホンやG-DRAGON

主催側は招待客に「カクテル・アタイア」をドレスコードとして案内していたと伝えられています。セミフォーマルにあたる装いで、日本語でいえば略礼装に近い指定です。ソ・ギョンドク教授の批判も、この案内があった前提に立っています。

当日の顔ぶれも、この場の性格を表しています。日刊スポーツによれば、イ・ビョンホンとイ・ミンジョン夫妻、イ・ジョンジェ、ピョン・ウソク、ハ・ジウォン、コ・ス、ユ・ヨンソク、イ・ヨンエ、歌手のG-DRAGON、キム・ワンソンらが出席していました。韓国の芸能と財界の顔が並ぶ夜に、招かれた海外のゲストひとりだけが別の国の民族衣装で立っていた。批判の温度は、この構図から生まれています。

催しの名前が示すとおり、この夜はアートフェア「Frieze Seoul」にあわせて用意されたものでした。海外のギャラリストやコレクターがソウルに集まる時期で、韓国側からすれば対外的な見せ場にあたります。

TheQooのスレッドは236コメント、Xでは強い言葉も出ている

現地の反応を、こちらでも数えてみました。韓国最大級のコミュニティ「TheQoo」の総合HOT板に立ったスレッドは、9月4日時点でコメント236件。同じ時間帯のHOT板には600件を超えるスレッドも並んでいるので突出した数字ではありませんが、芸能ネタとしては十分に燃えている水準です。

通信社の뉴스1(News1)は公式Xアカウントで見出しをそのまま投稿し、韓国語で「엘고트 유카타」と検索すると、報道系の投稿と一般ユーザーの反応が9月4日の朝の時点でも続いていました。書き込みの中には入国管理上の措置を求めるような強い言葉もありましたが、拡散はしておらず、少数の声にとどまっています。

Xやコミュニティで目立つのは「韓国のイベントになぜ浴衣なのか」「礼儀がない」という受け止めです。観測できた範囲では、彼を擁護する投稿はほとんど見当たりませんでした。日本に対する世論が敏感になっている時期と重なったことも、反応の強さに効いているように受け止めました。

韓国7媒体の見出しは「浴衣」4件と「着物」3件に割れた

ここからは、日本語で読む人にしか見えない部分です。9月3日から4日にかけて配信された韓国主要7媒体の見出しを並べると、同じ一着の呼び方が割れていました。

見出しの表記媒体
유카타(浴衣)이데일리、아시아경제、머니투데이、일간스포츠
기모노(着物)헤럴드경제、OSEN、twig24

日刊スポーツにいたっては、見出しは「유카타」、本文の書き出しは「기모노」と、一本の記事の中で表記が入れ替わっています。引用されたソ・ギョンドク教授の言葉は「유카타」でした。

この揺れは、単なる誤記では片づきません。日本での使い分けはこうなっています。

日本での実際の意味
浴衣木綿の単衣で、裏地も襦袢もつけない夏の普段着。夏祭りや旅館の館内着として着るもので、格としては最も低い部類に入る
着物和服全体の総称であると同時に、訪問着や留袖のような格のある装いを指す語としても使われる

浴衣は広い意味では着物の一種ですが、日本で「浴衣で正装の席に出る」という選択はまず想定されません。つまり今回の件は、日本の物差しで見ると「日本の衣装を着てきた」だけでなく「日本の基準でも略装にあたるものを、略礼装指定の席に着てきた」という二重のずれになります。韓国側の「ドレスコード無視」という批判は、じつは日本の感覚とも矛盾しません。

ところが韓国の見出しが「기모노」に寄ると、この二重のずれが「日本の民族衣装を着てきた」という一段だけの話に平らになってしまいます。呼び方の割れは、批判の中身をどこに置くかの違いにもつながっています。

本人のInstagramは8月30日で止まったまま、日本を「第2のふるさと」と語ってきた人だった

エルゴート本人は、9月4日の時点で公の場で説明していません。フォロワー730万人のInstagram(@ansel)を確認したところ、最新の投稿は8月30日で、イベント当日以降の投稿も、今回の件に触れた投稿もありませんでした。所属側のコメントも確認できていません。

彼と日本の距離は、以前から近いところにありました。2024年のドラマ『TOKYO VICE』シーズン2の来日イベントでは日本語で「東京は僕の第2のふるさとになりました」と話しています。今年5月には、日本人のパートナーとのあいだに息子が生まれたことを自身のSNSで公表しました。ソ・ギョンドク教授の「日本人女性と結婚したのだとしても」という一節は、この背景を踏まえたものです。

日本の読者にとって引っかかるのは、たぶんここです。日本を好きな人の善意の装いが、隣の国の文化を祝う夜には成立しなかった。悪意があったという証拠は、いまのところどこにもありません。それでも、招かれた側が「自分の好きな文化」を持ち込むのと、主催者が用意した場の趣旨に合わせるのとでは、優先されるべきものが違いました。

衣装の一点で、招待客がその場の趣旨をどう受け取っていたかが見えた夜だった

今回の件は、誰かが規則を破ったという話ではありません。ドレスコードの案内という、破っても罰のない緩い約束が守られなかっただけです。それでも236件のコメントが積み上がったのは、その緩い約束が「今夜は韓国の文化を見せる場です」という主催者の意思表示そのものだったからだと受け止めました。

日本のファンとしては、浴衣が「無礼の象徴」として語られるのは気持ちのいい話ではありません。ただ、浴衣が悪いのではなく、浴衣を持ち出す場所の選び方の問題でした。日本の側でも、たとえば韓国文化を紹介する催しに韓服で現れたゲストがいれば、たぶん同じように話題になります。文化の敬意は、どちらの衣装を着るかではなく、その夜が誰のための夜だったかを読むところから始まるのだと思います。

本人の説明が出れば、受け止め方はまた変わります。それを待ちたいところです。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。