【アメリカ】ポケモン開発元のゲームフリーク、新作の出来を謝罪。Steam好評率は57%、批判はポケモン本編にも
最終更新

3行サマリー
- ゲームフリークの新作『Beast of Reincarnation』のディレクターが、発売後の取材で「十分に楽しめる体験を提供できていない部分がある」と謝罪しました
- Steamのユーザーレビューは8月14日時点で4,791件中2,746件が好評、率にして57%。8月10日にはカメラとパリィ受付時間を直すv1.0.7パッチが配信されています
- ポケモンシリーズを手がけてきた日本のスタジオが、初のフォトリアル大作でつまずきました。海外の批判はポケモン本編の品質にまで及んでいます
ゲームフリークのディレクター、「十分に楽しめる体験を提供できていない」と謝罪
8月4日に発売された『Beast of Reincarnation(ビースト・オブ・リンカネーション)』は、ポケモンシリーズを長く手がけてきたゲームフリークにとって、初めてのフォトリアルな大型アクションRPGです。舞台は西暦4026年、崩壊したあとの日本。穢れ人として疎まれてきた少女エマと、腐蝕犬のクゥが旅をする。刀のリアルタイムアクションと、コマンド型RPGの戦略を混ぜた戦闘が売りでした。開発はGAME FREAK、販売はFictionsです。
その新作について、ディレクターの古島康太さんが4Gamerの取材に答え、頭を下げています。ゲームにはまだ真摯に向き合うべき部分が残っている、と前置きしたうえで、十分に楽しめる体験を提供できていない部分があり本当に申し訳ない、と述べました。発売から10日足らずでの言葉です。
作った本人が名前を出して謝るというのは、日本のゲーム会社ではそれほど珍しくありません。ただ今回は、相手がポケモンを作ってきたスタジオでした。反応が大きくなったのは、そこだと受け止めています。
謝罪と同時に「クゥとの共闘は届いている」という手応えも語られた
出典:Beast of Reincarnation director addresses mixed reception. "There are still areas that require our sincere attention"(AUTOMATON WEST / 2026年8月13日)
出典:Beast of Reincarnation director apologizes for not providing "a sufficiently enjoyable experience," but promises Game Freak is working on it(PC Gamer / 2026年8月)
I’m truly sorry that parts of the game haven’t provided a sufficiently enjoyable experience.
謝罪だけの取材ではなかったところが、読みどころでした。古島さんは、クゥと一緒に敵を倒す協力戦闘には手応えがあると語り、崩壊後の世界の空気感も多くのプレイヤーに届いていると受け止めています。難易度についても、ただ難しくしたかったのではなく、プレイヤーが自然と「クゥを頼らないと勝てない」と気づくように組んだと説明しました。狙いは説明できている。届き方が足りなかった。そういう整理でした。
8月10日には最初の大型パッチ、v1.0.7が配信されています。カメラまわりの不具合、エマが被弾しているときのパリィ受付時間、敵とボスのバランス調整が入りました。次の更新ではストーリーのテンポ改善と、要望の多かったカットシーンのスキップ機能を予定しているそうです。
Steam好評率は発売直後の54%から57%へ。中国語と韓国語だけが4割を切る
8月14日、Steamが公開しているレビュー集計を直接確認しました。全体は4,791件のうち好評2,746件で、率にして57%。評価は「賛否両論」のままです。発売直後に54%だったときと比べれば少し戻りましたが、劇的な回復とは言いにくい数字でした。
目を引いたのは言語別の内訳です。
| レビュー言語 | 件数 | 好評率 | Steamの表示 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 1,652 | 64% | 賛否両論 |
| 日本語 | 339 | 62% | 賛否両論 |
| 簡体字中国語 | 1,257 | 40% | やや不評 |
| 韓国語 | 174 | 37% | やや不評 |
| 全体 | 4,791 | 57% | 賛否両論 |
英語と日本語はどちらも6割を超えているのに、簡体字中国語と韓国語だけが4割を切っています。しかも簡体字中国語は1,257件と、全レビューのおよそ4分の1を占める規模。全体の57%という数字は、この2つの言語圏の厳しい評価に引き下げられた結果でした。「海外で賛否両論」とひとくくりにすると、この差は見えなくなります。
数字はSteamの公開レビュー集計を2026年8月14日に取得したものです。件数は日々動くので、この記事の値はその時点のものとして読んでください。
r/gamingでは3,671スコア、批判の矛先はポケモン本編にも向かった
謝罪を伝えた記事は、海外最大級のゲーム掲示板 r/gaming で3,671スコア・556コメントを集めました(8月14日時点)。ただ、そこで交わされていたのは新作の話だけではありませんでした。
最も支持を集めた書き込み(2,791スコア)は、ゲームフリークのオリジナル作品はこれまで2本とも印象に残らないまま忘れられた、と指摘したうえで、ポケモンの可能性がこの人たちに囲い込まれているのが残念だ、と続けています(意訳)。次点は「なぜ最初からそうしなかったのか」という一行だけの書き込みで1,012スコア。「ゲームフリークが対応中だと言って安心できたことは一度もない」(427スコア)も並びました。
スカーレット・バイオレットのときも動作改善を約束したのに直っていない、という声(69スコア)もあり、批判は新作を飛び越えて本編シリーズの品質管理へ向かっています。一方で「5章でやめてアンインストールした。要素は揃っているはずなのに、なぜか眠くなる」(102スコア)のように、実際に遊んだうえでの落胆も混じっていました。掲示板ではこうした受け止めが目立ちますが、いずれも匿名の書き込みなので、そのまま作品の評価としては読めません。
気になるのは、Steamの英語レビューが64%の好評で、掲示板の空気ほど否定的ではないことです。買って遊んだ人と、見出しに反応する人のあいだに、はっきり温度差があります。海外の反応を読むときは、この2つを分けて見たほうがいい。
ポケモンの次回作を待つ人ほど、次のパッチの中身を見ておきたいところ
日本の読者にとって効いてくるのは、新作そのものより、その先だと考えています。先行プレイの評価が高かった段階から発売までの落差を見せてしまったこと。そして海外の不満が、ポケモン本編の作りにまで結びつけられたこと。この2つは、次のポケモンが出たときの見られ方に残ります。
古島さんは更新を続けると明言し、実際に6日でパッチを出しました。言葉の重さは、次に何が直るかで決まります。ストーリーのテンポとカットシーンのスキップが入ったあと、簡体字中国語の4割がどこまで動くのか。そこを見ていようと思います。
【追記 2026/08/21】8月15日にv1.0.8が配信されました。プレイヤーカメラの距離を「近い・中間・遠い」から選べるようになり、序盤の道しるべの追加、巡礼者の地の本道の短縮、一部ボスの挙動調整が入っています。NVIDIAのDLSS 4/4.5とAMDのFSR 4への対応が実際に入ったのもこのv1.0.8で、本文でv1.0.7に含まれると書いていた箇所はあわせて訂正しました(Beast of Reincarnation Patch 1.0.8 Released & Detailed/DSOGaming・2026年8月16日)。
ただし、本文で「次の更新で予定されている」と書いたカットシーンのスキップは、このパッチには入りませんでした。ゲームフリークは公式のパッチノートで、実装が当初の想定より技術的に難しく時間がかかっている、段階的に追加することを検討している、と説明して謝罪しています。ウルトラワイド対応とフレーム生成も「今後のパッチで」のままです。
Steamのレビュー集計を8月21日に取り直しました。全体は5,417件のうち好評3,144件で58%。8月14日の4,791件・57%から626件増えて、率は1ポイント上がっただけです。言語別では日本語が408件・65%(8月14日は339件・62%)と上向いた一方、簡体字中国語は1,407件・40%で、8月14日の1,257件・40%から動いていません。韓国語も189件・39%(同174件・37%)です。パッチを2本挟んでも、この記事の最後に書いた「簡体字中国語の4割」は同じ場所に留まっています。
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