【中国】Papergamesの乙女ゲーム『恋と深空』、原神を抜き6月ガチャ収益で世界1位。日本の女性ファンが牽引

3行サマリー
- 乙女ゲーム『恋と深空』が2026年6月、世界のモバイルガチャ収益で1位に。推定3,800万ドルで原神や鳴潮を上回りました。
- 配信からの累計課金は10億ドルを突破。世界のユーザーは8,000万人を超え、2年目の収益は前年比27%増でした。
- 日本はApp Store売上で上位の主要市場。プレイヤーの65%以上が女性で、日本語版は人気声優が男性キャラを演じています。
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恋と深空が2026年6月、原神を抜いて世界のガチャ収益で1位に
中国のPapergamesが手がける乙女ゲーム『恋と深空(Love and Deepspace)』が、2026年6月の全世界モバイルガチャ収益で首位に立ちました。ゲーム専門メディアIXBT.gamesがまとめた月次ランキングで、推定収益はおよそ3,800万ドル。長く市場の顔だった原神(Genshin Impact)や、勢いのある鳴潮(Wuthering Waves)を抑えての1位です。女性向けの恋愛ゲームが世界のガチャ市場の頂点に立った、という事実は、派手さこそないものの、市場の潮目が変わったことを示す出来事だと受け止めました。
IXBTの6月集計は、1位・恋と深空、2位・鳴潮、3位・原神という並び
元ネタ:The most profitable gacha games of June 2026 named — Wuthering Waves overtakes Genshin Impact, HSR, and ZZZ(IXBT.games / 2026年7月5日)
all three miHoYo games were surpassed by a competitor
同メディアが公開した6月のガチャ収益トップ5は、1位・恋と深空(約3,838万ドル)、2位・鳴潮(3,400万ドル)、3位・原神(3,233万ドル)、4位・崩壊スターレイル(2,846万ドル)、5位・Naruto Mobile(2,475万ドル)という顔ぶれでした。原神は前月の4,166万ドルから、崩壊スターレイルも3,877万ドルから収益を落としており、HoYoverseの主力3本がそろって恋と深空の後ろに回った格好です。なお、この集計はモバイル版のみが対象で、Google Playが存在しない中国のAndroid分はiOSの収益をもとに推計されている、という前提は押さえておきたいところです。
恋愛体験への継続課金が、乙女ゲームを頂点へ押し上げた
恋と深空は2024年1月に世界配信が始まり、およそ2年半で累計課金額が10億ドルを突破しました。海外メディアPocketGamer.bizによれば、配信2年目の収益は約5億2,260万ドルで前年から27%増、世界のユーザー数は8,000万人を超えています。ダウンロード数と課金額の両面で、乙女ゲームというジャンルそのものを牽引してきたタイトルです。
では、なぜここまで伸びたのか。鍵は、3Dで丁寧に描かれる男性キャラクターとの関係性を、物語・ボイス・季節イベントで途切れなく更新し続ける設計にあります。ガチャで手に入るのは強い武器ではなく、推しキャラとの新しい物語や衣装、特別なシーン。キャラクターへの愛着が、そのまま継続的な課金に変わっていく構造です。派手なバトルや広大なマップで勝負するのではなく、感情のつながりを収益に変えている点が、男性向けのオープンワールドとは異なる強みだと感じます。
日本はApp Store課金で上位の市場、65%超の女性プレイヤーが支柱
課金額の内訳を見ると、およそ6割を本国の中国が占め、次いで米国が13%、日本が9%と続きます。日本単体でも、恋と深空はApp Storeの売上ランキングで40以上の国・地域とともに首位を経験しており、決して小さくない存在感です。Sensor Towerの分析では、日本のプレイヤーは65%以上が女性で、これはガチャ市場の常識だった「課金の主役は男性」という前提を覆す数字です。
日本語版では、小林裕介さんや寺島惇太さんといった人気声優が主要な男性キャラクターを演じており、ボイスの魅力もファンをつなぎとめる大きな要素になっています。2026年1月の2周年では、東京・池袋でアニメイトとのコラボ展示が開かれ、多くのファンが会場に足を運びました。海外発のタイトルでありながら、日本のファンコミュニティにしっかり根を張っている印象です。日本の女性向けゲーム市場にとって、中国発の乙女ゲームがここまで存在感を持ったことは、国内メーカーにとっても無視できない事実だと思います。
中国発の乙女ゲームが示した、ガチャ市場の静かな主役交代
恋と深空の首位は、ガチャの世界で稼ぐのは男性向けのオープンワールドだけではない、という現実をはっきり示しました。感情のつながりと丁寧なキャラクター表現に、女性プレイヤーがしっかり応えている。そしてその流れの真ん中に、日本の女性ファンがいます。国内メーカーがこの市場をどう捉え直すのか、次の一手が問われていると感じました。
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