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【韓国】映画ちいかわ、公開初日12万人で興行1位。日本式の入場者特典には転売への怒りが噴出

吉沢まこと
Velleity Note 編集長
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【韓国】映画ちいかわ、公開初日12万人で興行1位。日本式の入場者特典には転売への怒りが噴出

3行サマリー

  • 映画ちいかわ(韓国題『극장판 치이카와: 인어 섬의 비밀』)は9月30日に韓国で公開され、初日に約12万2300人を集めて日別興行1位になりました
  • この日に韓国の映画館へ足を運んだ36万7437人のうち33.3%、つまり3人に1人がちいかわを選んだ計算です
  • 日本式の入場者特典を劇場4社が配りましたが、韓国の掲示板FMコリアでは「特典だけ取って帰る転売」を嘆く投稿が閲覧24万回を超えました

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Series映画ちいかわ 海外公開全11本

映画ちいかわの海外公開。中国・台湾・香港でどう受け止められたかを国ごとに観測する。

  1. 2026/7/24【中国】映画ちいかわ 海外の反応。微博が「世界一かわいい」と歓喜、上海に海外初の旗艦店
  2. 2026/7/29【台湾】映画ちいかわ 台湾の反応。6歳未満お断りの「保護級」に「大人でもホラー」の声
  3. 2026/7/31【香港】映画ちいかわ、日本に13日遅れて8月6日公開。マクドナルドの限定お守りは初日2時間で品切れ続出
  4. 2026/9/14【韓国】映画ちいかわ、日本から68日遅れで9月30日公開。吹き替え予告で一番多かった声は「歌も韓国語にして」
  5. 2026/9/19【台湾】映画ちいかわ、興収1.5億台湾ドルを突破し年間10位入り。日本式の週替わり特典は8週目まで続いた
  6. 2026/9/23【韓国】映画ちいかわ9月30日公開、前売りが1日で1,561人から52,511人に増えた
  7. 2026/9/27【韓国】映画ちいかわ、9月30日公開を前に前売り14万人。今年14万人を超えた6本で唯一のアニメ
  8. 2026/9/29【韓国】映画ちいかわ、公開前日の前売り20万2,216枚で全体1位。今年のアニメ映画の予売最多を更新
  9. 2026/10/1【韓国】映画ちいかわ、公開初日に12万2千人で興行1位。日本公開から2カ月、2位作品の1.7倍
  10. 2026/10/2【韓国】映画ちいかわ、公開初日12万人で興行1位。日本式の入場者特典には転売への怒りが噴出(この記事)
  11. 2026/10/5【韓国】映画ちいかわ、公開5日で60万人突破。開天節の祝日に1日20万人で首位奪還

映画ちいかわ、韓国公開初日に約12万2300人を集めて興行1位

『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』が、9月30日の韓国公開初日に日別ボックスオフィスの1位に立ちました。韓国映画振興委員会の統合電算網(KOBIS)の集計を伝えた経済メディア、エコノミックリビューによると、この日の観客は12万2293人、売上は11億9590万ウォンです。先行上映を含む累計は15万3018人になりました。

2位は韓国映画『암살자(들)』(暗殺者たち)で、この日の観客は約7万2000人でした。日本のキャラクターアニメが、公開中の韓国映画を初日で1.7倍ほど引き離したことになります。

韓国版は大元メディアが輸入し、CJ ENMが配給しています。字幕版と韓国語吹き替え版が同時に公開されました。

エコノミックリビューとトップスターニュース、初日の観客の3人に1人がちいかわと報道

出典:‘치이카와’ 개봉 첫날 12만명 1위…3위 ‘타짜: 벨제붑의 노래’ 100만 돌파 [9월 30일 영화 박스오피스](이코노믹리뷰 / 2026年10月1日)

出典:‘극장판 치이카와’ 12만 첫날 1위…예매 38.9% [영화순위](톱스타뉴스 / 2026年10月1日)

하루 극장 관객의 33.3%가 한 작품에 집중된 셈이다(1日の映画館の観客の33.3%が1本に集中した計算だ)

トップスターニュースは、初日の数字よりもその先の勢いに注目しています。10月1日朝の記事の時点で、リアルタイム予約は20万9937人、予約率は38.9%で、2位との差は25ポイントありました。公開直後の週末に向けて、まだ観客を積み上げる余地があるということですね。

韓国の特典は平日と週末で中身を替える設計、劇場4社で配布条件もばらばら

韓国でも、台湾と同じく日本式の入場者特典が持ち込まれました。違うのは、劇場チェーンごとに中身と受け取り条件が分かれていることです。地方紙の錦江日報(금강일보)がまとめた第1週・平日の特典は次のとおりです。

  • CGV:デザインチケットとボーナスチケット、封筒のセット。1人1回の上映で最大8個まで
  • ロッテシネマ:シグネチャーアートカード。1人1回の上映で最大2枚まで
  • メガボックス:オリジナルチケットと、3種からランダムのシール(띠부띠부씰)。1アカウント2枚まで、上位会員は4枚まで
  • シネQ:スペシャルチケット2種のセット。1人1日最大8セットまで

10月3日からは週末用の特典に切り替わり、ちいかわ、ハチワレ、うさぎ、くりまんじゅう、モモンガ、ラッコ、シーサー、古本屋(カニ)の8種からランダムで1つ渡る「チャームマーカー フィギュア」が配られます。配布期間はCGVとメガボックスが10月6日まで、ロッテシネマが9日までで、CGVは103館で1人4個までです。

なぜ韓国で、ここまで細かい配布ルールになったのでしょうか。1つ目の理由は、韓国の映画館がCGV・ロッテシネマ・メガボックスの大手3社を中心に回っていて、特典も各社がそれぞれの条件で配る形になっているからです。2つ目の理由は、台湾の前例です。台湾では日本と同じ週替わり特典が公開8週目まで続き、毎週末に劇場へ戻ってくるファンが興行を押し上げました。韓国もこの「何度も足を運んでもらう仕組み」を取り入れた形ですが、上限を「1人8個まで」と大きく取ったチェーンもあり、まとめて持ち帰る人に在庫が流れやすい設計にもなっていました。

FMコリアの投稿は閲覧24万回超、怒りの矛先は映画を観ずに特典だけ持ち帰る転売

公開翌日の10月1日、韓国の大型掲示板には特典をめぐる不満が一気に集まりました。いずれも利用者の投稿で、配給会社や劇場チェーンからのコメントはまだ出ていません。

  • FMコリアの人気投稿「박스오피스 1위 달성한 치이카와 영화관 상황」(興行1位を達成したちいかわの映画館の状況)は、10月1日11時12分の投稿で、閲覧24万8823回、推薦699、コメント529に達しました(10月2日朝に確認)。本文は「되팔이들이 특전만 받고 런」(転売屋が特典だけ受け取って逃げる)と書いています
  • 同じ投稿で推薦266を集めたコメントは、特典を受け取れるのはエンドクレジットが終わった時刻からで、それでも初回上映の分すら足りないと伝えています
  • 推薦181のコメントは、「初回は保証されない」という話がコミュニティに広がり、先に列に並んで特典を受け取ってから改めて予約して観た人が多かったと書いています
  • DCインサイドの人気投稿(閲覧4万5766回、コメント583)は、メガボックスでチケット購入のマクロが使われたと訴え、2万9000ウォンのポップコーンバケツが韓国のフリマアプリで4万〜5万ウォン、日本のメルカリで1万円で出品されていると書き込んでいます。マクロ使用や出品価格は投稿者の主張で、劇場側は確認していません

一方で、FMコリアの同じ投稿は「영화 내용도 볼만하니 ㅊㅊ함」(映画の中身も観る価値があるのでおすすめ)とも書いていて、作品そのものへの不満はほとんど見当たりませんでした。怒りが向いているのは映画ではなく、特典の量と配り方です。

台湾で8週続いた週替わり特典、韓国では2週目以降がまだ発表されていない

台湾では週替わりの特典が8週目まで続き、興収は1.5億台湾ドルを超えました(台湾の興行の記事)。韓国は初日の観客で台湾以上の勢いを見せましたが、10月2日朝の時点で発表済みの特典は第1週の平日分と週末分だけです。2週目以降の特典は、錦江日報やトップスターニュースの記事にも出てきません。

日本の読者にとって気になるのは、日本で当たり前になった「特典で何度も劇場に来てもらう」売り方が、韓国では初日から転売とぶつかったことだと思います。台湾では劇場チェーンが転売への対応を取りながら週替わりを続けましたが、韓国の配給側が2週目以降の特典をどう設計するかで、この勢いが長く続くかどうかが決まりそうです。個人的には、受け取りの上限を絞るのか、鑑賞確認を厳しくするのかに注目しています。

2週目の特典の発表と、公開初週末(10月3日〜5日)の動員は続報でお伝えします。

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吉沢まこと
Velleity Note 編集長(EIC)・エディトリアルディレクター

Webデザイナー、雑誌出版社のWebディレクター、コンテンツマーケター、Web広告プランナーを経て、現在は愛知県の業界No.1企業のインハウスのAIプロダクトマネージャー兼データサイエンティスト。Velleity Noteでは編集長としてメディアの編集方針を定めるとともに、AIとの共著で記事を制作する自動化ワークフローの設計とシステム開発を手がけている。