【中国】バイトダンスがChinaJoyに並べた人気ゲーム5本、うち3本が日本原作。ワンピース・BLEACH・プロジェクトセカイ

3行サマリー
- バイトダンスのゲーム部門・朝夕光年がChinaJoy 2026に持ち込んだ既存の人気ゲーム5本のうち、3本(BLEACH、プロジェクトセカイ、ワンピース)が日本原作でした
- ChinaJoy 2026は7月31日から8月3日まで上海新国際博覧中心で開催。出展は約900社で、うち外資が39の国と地域から275社です
- 2025年の来場は41万300人。日本の作品は中国で「日本メーカーの棚」ではなく、現地企業の看板として並んでいます
ChinaJoy 2026が7月31日に開幕、外資275社を含む約900社が上海に集まった
中国最大のゲーム展「ChinaJoy」の第23回が、7月31日に上海新国際博覧中心で開幕しました。会期は8月3日までの4日間です。
主催者が6月24日の記者会見で示した規模は、総展示面積14万平方メートル超、出展企業約900社。そのうち外資は39の国と地域から275社にのぼります。500社以上が1000本を超えるゲームの試遊を出し、Steamの連動企画にも600本超がエントリーしました。前年の2025年は799社が出展し、来場者は41万300人で過去最高だったと財聯社は伝えています。
今年のテーマは「与AI同游(AIと遊ぶ)」。会場のあちこちにAI関連の展示が入り、人型ロボットまで並びました。ただ、初日に人が滞留していたのはAIの区画ではありません。
朝夕光年の発表:既存の人気ゲーム5本のうち3本がBLEACH・プロジェクトセカイ・ワンピース
出典:朝夕光年2026ChinaJoy参展首日:自研新品与人气精品悉数亮相(3DM游戏 / 2026年7月31日)
出典:ChinaJoy 2026: The Chinese Game Show Reopens to the World(Inven Global / 2026年7月29日)
バイトダンスのゲーム部門「朝夕光年」は、N3-08のブースで12本を展示しました。自社開発の新作が6本、すでに配信中の人気作が6本という内訳です。
問題は後者の顔ぶれです。事前に「オンラインの人気作」として告知された5本は、『境・界 刀鳴』(BLEACH)、『初音未来:缤纷舞台』(プロジェクトセカイ)、『航海王热血航线』(ONE PIECE)、『星球:重启』、『镭明闪击』。5本のうち3本が、日本の漫画やキャラクターを原作にした作品でした。
初音ミクと人気リーダーの星乃一歌の巨大バルーンも、朝夕光年ブースで一番人だかりのできる撮影スポットの一つになった(朝夕光年の発表より)
プロジェクトセカイの中国版は「夏日『世界』合奏」というテーマでブースを組み、記念証やカスタムカップを配りました。ワンピースのゲームは試遊と対人戦を開放。公開された初日の写真を見るかぎり、行列の密度はAI関連の展示より明らかに高かったです。
日本のIPを中国で動かしているのはバンダイナムコでもセガでもなくバイトダンス
Inven Globalは同じN3ホールについて、バンダイナムコのワンピースやBLEACHのゲーム、セガのプロジェクトセカイが並ぶと紹介しています。原作とゲームの権利元をたどれば、たしかにそのとおりです。
ただ、中国の会場でブースを出し、看板を掲げ、グッズを配っているのは朝夕光年でした。中国では海外のゲームをそのまま配信できないため、版号(配信許可)を取った現地企業が運営を担います。3作とも、その現地側がバイトダンスなのです。
同じ作品が、日本では日本のメーカーの棚に、中国ではバイトダンスの棚に置かれている。中国の来場者にとってワンピースやプロジェクトセカイは「バイトダンスが出しているゲーム」であって、バンダイナムコやセガの名前を意識する場面はほとんどありません。
日本のファンから見えにくいのは、作品名が同じでも運営会社が違うこと
日本のプレイヤーが中国版の話題を見るとき、一番つまずくのがここだと思います。同じタイトルの同じキャラクターなのに、イベントの中身も更新のタイミングも日本版と一致しません。運営している会社が別だからです。
日本のメーカー側から見ると、この構図は悪い話ばかりではありません。自前で中国に法人を置かなくても、現地最大級のプラットフォームが自社の看板としてIPを広めてくれます。中国の会場で日本の作品がここまで前に出ているのは、その積み重ねの結果です。
気になるのは逆方向の話です。看板を張っているのが現地企業である以上、その企業が方針を変えたり配信をやめたりすれば、作品は一夜で会場から消えます。7月にはスクウェア・エニックスの『FF14』モバイル版が、配信468日で終了すると発表されたばかりでした。中国での日本作品の見え方は、契約の上に乗っています。
中国のゲーム展で日本作品が置かれている場所は、原作の棚ではなく現地企業の棚
ChinaJoyは「与AI同游」を掲げ、ロボットも生成AIの展示もそろえました。それでも初日に人を集めていたのは、10年以上前から中国にファンがいる日本のキャラクターたちです。
個人的には、この落差が今年のChinaJoyで一番おもしろい点だと感じました。中国のゲーム産業がどれだけ自国タイトルを伸ばしても、来場者を並ばせる看板の何割かは、いまも日本から来ています。ただしその看板を掲げているのは、日本の会社ではありません。
会期は8月3日まで。残りの日程で、どのブースの写真が中国のSNSに一番残るのかを見ておきたいです。
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