【中国】カプコン『鬼武者』新作、批評家の平均86点に対しSteamは賛否両論。中国語の低評価35件の多くが「起動できない」
最終更新

3行サマリー
- カプコンの『鬼武者 Way of the Sword』が9月4日に発売。Steamのユーザーレビューは69件中で好評31件にとどまり、ストアページの表示は「賛否両論」になっています(9月4日14時10分・日本時間の実測)。
- 内訳を言語別に見ると、簡体字中国語が44件(好評9・不評35)で全体の6割を占めています。英語は15件中12件が好評で、日本語と韓国語のレビューはまだ0件です。
- 批評家の集計はOpenCriticが102媒体で平均86点。Metacriticはコンソール各版が86〜89点なのに対し、PC版だけが25媒体で83点と一段低く出ています。
Series鬼武者 新作全6本
カプコン『鬼武者』20年ぶりの新作。ケルンのゲーム見本市gamescomでの出展から、9月4日の発売までを追う。
- 2026/6/21【ドイツ】カプコン、gamescom 2026で鬼武者20年ぶり新作を出展。ロックマン7年ぶり新作は世界初の試遊台
- 2026/7/12【ドイツ】カプコン『鬼武者』20年ぶり復活、ケルンのゲーム見本市gamescomで先行プレイへ。発売は9月4日に前倒し
- 2026/8/26【ドイツ】カプコン『鬼武者』新作、三船敏郎の顔は3Dスキャンなしで再現。9月4日発売、体験版はSwitch 2にも
- 2026/8/29【ドイツ】カプコン『鬼武者』、ケルンのゲーム見本市の賞で2冠。日本のメーカーは18ノミネートで4部門受賞
- 2026/9/1【アメリカ】カプコン『鬼武者』20年ぶりの新作、海外62媒体の平均は85点。9月4日発売、評価が割れたのは京都の探索部分
- 2026/9/4【中国】カプコン『鬼武者』新作、批評家の平均86点に対しSteamは賛否両論。中国語の低評価35件の多くが「起動できない」(この記事)
批評家86点の『鬼武者』新作、発売初日のSteamは好評31件・不評38件で「賛否両論」
カプコンの『鬼武者 Way of the Sword』が2026年9月4日、PC(Steam/Epic Games ストア)・PlayStation 5・Xbox Series X|S・Nintendo Switch 2向けに発売されました。シリーズの新作としては20年ぶりで、発売前の批評家評価はきわめて高い水準に着地しています。
ところが、発売当日のSteamストアページに出ているのは「賛否両論」の3文字です。編集部が9月4日14時10分(日本時間)にSteamの公式レビューAPI(appid 2638890・購入者の全件)を直接読み取ったところ、ユーザーレビューは69件、うち好評31件・不評38件でした。不評が過半数という状態です。
同じ時刻の同時接続プレイヤーは40,953人。参考までに、同じカプコンの『モンスターハンターワイルズ』は同時刻で12,619人でしたから、遊んでいる人が少ないから荒れている、という話ではありません。
Steamのストアページは「賛否両論」、批評家集計は102媒体で平均86点
出典:鬼武者 Way of the Sword(Steamストアページ・ユーザーレビュー)(Valve/CAPCOM / 2026年9月4日)
出典:Onimusha: Way of the Sword Reviews(Metacritic / 2026年9月4日時点)
批評家側の数字は明快です。OpenCriticは102媒体で平均86点、推奨率95%で最上位の「Mighty」判定。IGNはシリーズ史上初となる10点満点を付けました。Metacriticも総合は86点ですが、こちらは機種ごとに分かれていて、PlayStation 5版が89媒体で86点、Nintendo Switch 2版が9媒体で89点、Xbox Series X|S版が9媒体で82点、そしてPC版が25媒体で83点と、PC版だけが一段低い位置にいます。
批評家のなかで最も辛かったのは60点を付けたVGCで、戦闘そのものは評価しつつ、その周りの作りを次のように書いています。
Full of filler, overlong and focussed on the wrong things.(水増しだらけで、長すぎて、力を入れる場所を間違えている)
ただし、この批判は「間延びした構成」に向いたもので、いまSteamで起きている低評価とは別の話です。Metacriticのユーザースコアは同日時点で「tbd」、つまり集計が始まっていません。プレイヤーの採点が可視化されている場所は、いまのところSteamしかない状況です。
簡体字中国語の低評価34件のうち24件が「起動できない」と書いていた
賛否がどこで割れているのかを、言語別に分解しました。編集部が同じAPIで言語を指定して集計した結果が次のとおりです。
- 簡体字中国語:44件(好評9・不評35)=「やや不評」
- 英語:15件(好評12・不評3)=「好評」
- ロシア語4件、スペイン語圏4件、繁体字中国語1件、ドイツ語1件、ポルトガル語(ブラジル)1件:いずれも全件が好評
- 日本語・韓国語・フランス語:0件
不評38件のうち35件が簡体字中国語に集中している計算になります。そこで簡体字中国語のレビュー本文44件を機械的に読み、「崩溃」「进不去」「闪退」「黑屏」「报错」「打不开」のいずれかを含むものを数えたところ、低評価34件のうち24件が該当しました。7割です。内容もほぼ一点に集まっていて、起動しようとすると落ちる、新規データを作った直後に落ちる、シェーダーの読み込みで止まる、キャラクターや建物が正しく描画されない、といった報告が並んでいます。体験版は問題なく動いていたのに製品版が起動しない、という書き込みも複数ありました。
ゲームの中身への不満はむしろ少数派です。ボスの数や価格に触れたもの、コントローラーの対応やキー変更に触れたものが数件ある程度で、剣戟そのものを否定するレビューはほとんど見当たりませんでした。実際、簡体字中国語の高評価9件は「体験版の量を増やしただけで面白い」「トップクラスの動作の手触り」といった、批評家の評価と同じ方向を向いた内容です。
なお、この不具合の原因についてカプコンは、9月4日14時時点でSteamのニュース欄に製品版向けの告知を出していません。ストアページに固定されているトラブルシューティングは体験版向けのものです。原因は未確認のまま、と書いておくのが正確です。
英語圏も同じクラッシュを報告しながら、15件中12件は好評のままだった
おもしろいのは、英語のレビューでも同じ症状が報告されている点です。15件のうち6件がクラッシュに言及していますが、そのうち低評価だったのは3件だけでした。残りは「起動時に落ちるのは自分だけ?」と書きながら親指を上に向けています。設定でフレームレートの上限を外すと注意書きの直後に落ちるので、上限を設けて垂直同期を有効にすれば動く、という具体的な回避策を添えた投稿もありました。これはユーザー側の検証で、公式に確認されたものではありません。
同じ不具合に対して、簡体字中国語のレビューは「返金もできない」「予約して豪華版を買ったのに」と、怒りがそのまま評価に落ちています。英語圏は同じ症状を書きながら、評価そのものは下げずに報告だけして終わる。この温度差が、69件という小さな母数の上で「賛否両論」という表示を作っています。発売初日のレビューは母数が小さいぶん、こうした温度差がそのまま数字に出ます。
付け加えると、Steamのレビュー言語は「その人が使っているストアの表示言語」であって国籍ではありません。簡体字中国語=中国本土のプレイヤー、と1対1で読むことはできない点には注意が必要です。それでも44件という母数が全体の6割を占めている以上、中国語圏のPC勢が今回の評価を動かしている、とは言えます。
日本語のレビューが0件なのは、日本の購入層がPCに寄っていないから
日本の読者にとっていちばん気になるのは「自分の環境でも落ちるのか」でしょう。現時点で日本語のSteamレビューは0件です。これは日本のプレイヤーが買っていないという意味ではなく、日本の購入がPlayStation 5とNintendo Switch 2に寄っているためと考えるのが自然です。Steamでの価格は8,990円で、コンソール版とほぼ同額。日本ではパッケージ流通とコンソールの存在感が大きく、PC版の初動レビューが立ち上がるまでには時間がかかります。
そしてMetacriticの機種別スコアが示すとおり、批評家の採点でもPC版は83点で最も低い位置にいます。批評家が触れた範囲で既にPC版だけが一段低く、発売後にPCユーザーの不具合報告が集中した。この2つは地続きです。コンソール版を買う人にとっては今回の「賛否両論」はほぼ関係のない話であり、PC版を買うかどうか迷っている人にとってだけ、いま見るべき数字ということになります。
4万人が同時に遊んでいる横で評価が割れているのは、作品の出来ではなくPC版の起動の問題
批評家の平均86点と、Steamの「賛否両論」。この2つは矛盾していません。批評家はコンソール版を中心にレビュー用ビルドで遊び、プレイヤーは製品版のPCで起動につまずいた。評価しているものが違います。
同時接続4万人という数字は、20年ぶりの新作としては十分に強い立ち上がりです。カプコンが起動不良に対応すれば、Steamの表示が「好評」側へ動く余地は大きい。逆に言えば、いま出ている「賛否両論」を作品の評価として読むのは早すぎます。判断材料になるのは、カプコンが不具合を認めて修正を出すかどうか、そのあとレビューの好評率がどこへ着地するか。次に見るべきはその2点です。
数字の取得方法:Steamの公式レビューAPI(store.steampowered.com/appreviews/2638890・purchase_type=all)と同時接続プレイヤーAPIを、2026年9月4日14時10分(日本時間)に直接呼び出して集計しました。言語別の内訳は同APIの language パラメータで取得し、レビュー本文のキーワード集計は取得した全文に対して機械的に行っています。同じ手順で誰でも再計測できます。レビュー件数は時間とともに増えるため、数値はこの時点のものです。
いま読まれている記事

【アメリカ】バンダイナムコ『第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇』、初の英語版へ。日本限定の15年間、海外ファンは有志翻訳に頼っていた

【中国】映画ちいかわ 海外の反応。微博が「世界一かわいい」と歓喜、上海に海外初の旗艦店

鬼滅の刃 無限城編の配信はいつから・どこで見れる?【9月1日時点】日本はサブスク未発表、海外はCrunchyrollとNetflixで配信中

【アメリカ】ヤニねこ 海外の反応は真っ二つ。「汚すぎる」と10点満点で7点が同居した米メディア評

【アメリカ】コナミ『メタルギア』新コレクション、海外25媒体の平均83点。18年PS3専用だった『4』がSwitch 2でも動く
「ゲーム」の続きを読む

【アメリカ】スクウェア・エニックス『FF7 リベレーション』、スイッチ2版パッケージにゲームは入っていない。初回に130GBのダウンロードが必要

【アメリカ】コナミの完全新作は1920年代ニューヨークが舞台。主題歌は31カ国で演奏してきた日本のジャズバンド

【アメリカ】ソニー『State of Play』、日本語アーカイブの再生65万回が英語版を上回った。海外の反応はGTA6に集中

【アメリカ】ウマ娘のCygamesがスポンサーのドジャース戦、大谷翔平のリングを先着4万人に配布。入場45,900人、現地ファンが撮ったウマ娘の映像は9.3万表示

