📊 3行サマリー

  • EXILE TRIBE発の4人組ダンス&ボーカルグループWOLF HOWL HARMONYが、7月5日に南米最大級のアジアポップ文化フェス「Anime Friends 2026」(サンパウロ・7月2〜5日開催)でブラジル初公演。
  • メンバーのGhee(本名・西村マサユキ)はブラジルにルーツを持つ日系ブラジル人。幼少期をブラジルで過ごした彼の存在が、現地ファンの期待を一段と押し上げている。
  • 会場は5万5000平方メートル・6ステージ規模で、チケットはR$115(約3000円)から。同フェスにはアジカンやFLOWなど日本勢も多数並び、ブラジルでの日本コンテンツ人気の厚みが出ている。

📝 EXILE TRIBEのWOLF HOWL HARMONY、7月5日にブラジル初公演が決まった

日本のダンス&ボーカルグループ、WOLF HOWL HARMONYが、サンパウロで開かれる大型フェス「Anime Friends 2026」に出演する。出演日は7月5日。EXILE TRIBE(LDH JAPAN)に属する4人組で、ブラジルの地に立つのはこれが初めてだ。グループにはブラジルにルーツを持つGheeがいて、その縁もあって発表直後から現地のファンがざわついた。

WOLF HOWL HARMONYは2023年、4万8000人超が応募したオーディション企画「iCON Z 〜Dream For Children〜」から生まれた。R&Bやヒップホップを軸にしたサウンドで、代表曲に「Sugar Honey」「Frozen Butterfly」「Love Triangle」がある。日本ではまだ新進だが、ブラジルでは「J-POPの新顔」として迎えられようとしている。

📰 Billboard Brasil:「ブラジルにルーツを持つGheeを擁する4人組が、初めて来伯する」

元ネタAnime Friends 2026: veja o line-up do festival em São Paulo(Billboard Brasil / 2026年5月12日)

WOLF HOWL HARMONYもまた、ブラジル人のGheeをメンバーの一人として擁し、初めてブラジルへやって来る。(原文ポルトガル語より)

Billboard Brasilは5月の特集で、今年のラインナップを「初来伯ぞろい」と紹介した。WOLF HOWL HARMONYはその目玉の一組で、現地メディアは決まって「Gheeの母国」という言葉を添えている。

🔥 22回目のAnime Friends、5万5000平方メートル・6ステージにアジカンやFLOWら日本勢が集まる

Anime Friendsは中南米でも指折りのアジアポップ文化フェスで、今年で22回目。会期は7月2日から5日、会場はサンパウロのDistrito Anhembiだ。Billboard Brasilによれば、敷地は5万5000平方メートル、ステージは6つ。チケットはR$115(約3000円)からで、コスプレ大会やパネル、アニメ音楽のオーケストラまで詰め込まれている。

日本からの出演陣も厚い。ナルトやコードギアスの主題歌で知られるFLOW、ハイキュー!!やDr.STONEのオープニングを手がけたBurnout Syndromes、9年ぶりにブラジルへ戻るASIAN KUNG-FU GENERATION、日米ハーフのシンガーnano、ヴィジュアル系のMUCC、シンフォニックメタルのGALNERYUSと顔ぶれは幅広い。WOLF HOWL HARMONYはこの中で、ダンスとボーカルを前面に出すグループとして異色の立ち位置になる。

🌏 ブラジルのファンが沸く理由は、Gheeの「ルーツ」と、MVに散らしたブラジルの風景にある

盛り上がりの中心にいるのがGheeだ。本名はギリェルメ・マサユキ・トマジ・ニシムラ。1997年12月31日に静岡で生まれ、両親がブラジルにルーツを持つ日系ブラジル人で、幼少期の一部をブラジルで過ごした。父はブラジル系日本人、母はヨーロッパ系ブラジル人という背景を持つ。グループにとっては、ブラジルとの距離を一気に縮める存在になっている。

その縁はパフォーマンスにも顔を出す。先行シングル「Gachi Funk」のMVは、冒頭にブラジルを思わせる映像を差し込んだ。インタビューでメンバーは「ブラジルで歌って踊りたい、ずっとそう思っていた」と語り、来伯を待ち望んでいた様子をたびたび口にしている。現地のアニメ・J-POPファンにとって、こうした「こちらを向いている感じ」は刺さりやすい。Anime Friendsという、もともと日本コンテンツへの熱量が高い場で初お披露目という巡り合わせも大きい。

🇯🇵 日系ブラジル人という「橋」——J-POPがどう海を渡るかが見える一例

ブラジルは日本の外で最も大きな日系社会を抱える国で、その数は200万人規模とされる。アニメや漫画の土壌が早くから根づき、日本の音楽が届きやすい素地がある。Gheeのような日系のアーティストが日本のグループの一員として母のルーツの地に立つのは、その回路を象徴する出来事だ。

WOLF HOWL HARMONY自体はまだ日本でブレイク途上で、今回の公演が国内で大きく報じられているわけではない。ただ、新人グループが早い段階から海外、それも縁のある国へ足を運ぶ動きは、J-POPの売り込み方が変わりつつある一例として見ておく価値がある。アジカンやFLOWのように積み上げた知名度で海を渡るのとは別の、「人のつながりから入る」輸出の形だ。

🏁 ブラジル初上陸が問うのは、J-POPが次にどこの市場を本気で取りにいくか

7月5日のステージがどれだけ沸くかは当日を待つしかない。それでも、ブラジルにルーツを持つメンバーを抱えるグループが、南米最大級のアニメフェスで初公演に臨むという構図そのものに意味がある。K-POPが先に押さえた南米市場に、J-POPがどんな入り方をするのか。WOLF HOWL HARMONYの初上陸は、その問いを小さく、しかし具体的に投げかけている。