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【アメリカ】ナムコ『テイルズ オブ デスティニー』のリリス加入法、日本のファンサイトが29年目に発見。米Kotakuも報道

吉沢まこと
Velleity Note 編集長
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【アメリカ】ナムコ『テイルズ オブ デスティニー』のリリス加入法、日本のファンサイトが29年目に発見。米Kotakuも報道

3行サマリー

  • 1997年12月23日発売のPS版『テイルズ オブ デスティニー』で、主人公の妹リリスをバグなしで仲間にする方法を日本の老舗ファンサイトが11月1日に公開
  • 発見者のX投稿は539万回表示、当時のプロデューサーJun Toyoda氏は「割愛したはずだった」と謝罪し、その投稿も73.6万回表示
  • 米Kotakuが報じ、海外掲示板Reddit r/Gamesでは関連スレッドが529ポイント・34コメントを集めた

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PS版『テイルズ オブ デスティニー』、リリスの正式加入ルートが29年目に見つかる

ナムコが1997年12月23日に発売したPlayStation版『テイルズ オブ デスティニー』で、仲間にできないと思われていた主人公スタンの妹、リリス・エルロンを正式に加入させる方法が見つかりました。公開したのは、1998年から続くテイルズシリーズのファンサイト「Majestic Phantasian(マジェスティックファンタジアン)」の管理人、校倉さんです。

リリスは、2006年発売のPS2版リメイクではパーティーに加わります。一方のPS版では、改造コードを使うか、「リリスバグ」と呼ばれる不具合で唐突に加入させるしかないと考えられてきました。今回の方法はバグを使いません。決められた条件を満たすと、リリスが仲間になるイベントがきちんと再生されます。

発見の報告は11月1日夜(日本時間)にXへ投稿されました。翌日には当時のプロデューサーが反応し、11月3日(米国時間)には米ゲームメディアのKotakuが記事にしています。

Kotaku「ほぼ30年前のRPGで、加入不可の仲間を加える方法が判明」

出典:Someone Just Figured Out How To Recruit A Previously Unrecruitable Party Member In A Nearly 30-Year-Old RPG(Kotaku / 2026年11月3日)

出典:『テイルズ オブ デスティニー』、約30年越しに「リリスを正式に仲間にする方法」が新発見される(AUTOMATON / 2026年11月2日)

Someone Just Figured Out How To Recruit A Previously Unrecruitable Party Member In A Nearly 30-Year-Old RPG

Kotakuの記事はレベッカ・バレンタイン記者の署名入りです。記事はマジェスティックファンタジアンを発見元として紹介し、条件の概略に加えて、元プロデューサーの投稿も英訳して伝えています。日本ではAUTOMATONが11月2日に報じました。

条件の詳細は、マジェスティックファンタジアンの解説ページにまとまっています。要点は次のとおりです。

  • 民家のタンスや宝箱から物を取らない(ダンジョンや城の宝箱は取ってよい)
  • 行き先の指示に逆らわず、第1部ではスタンの武器を自分で付け替えない
  • 第1部のリーネ村ではリリスに1回だけ話しかける
  • 終盤、港で150ガルドのマンボウを買うと行商人が現れるので、そこで「ぎんのおたま」を1万ガルドで買い、手放さずにリーネ村へ戻る

解説ページは、2回の検証で再現したと記しています。一方で、挙げた条件がすべてとは限らないとも断っています。

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当時のプロデューサーは「デバッグ期間が足りず、重大バグが5つ以上残った」

このルートが話題になった理由は、作り手本人が「本来は消したはずの仕様だった」と認めたことです。当時のプロデューサー、Jun Toyoda氏は11月2日夜にXへこう投稿しました。

デスティニーのVer.1はデバッグ期間が十分にとれなくて進行不能を含む重大バグが少なくとも5つ残ってしまいました。リリスの仕様も割愛したはずだったのですが、ほんとすみません

つまり、加入イベントのデータは開発途中で外す予定だったのに、条件分岐ごとディスクに残っていたことになります。その分岐を開く条件も、普通に遊んでいればまず満たさない組み合わせでした。民家の物を一切取らない遊び方は、RPGでは珍しいプレイです。この条件の厳しさが、29年近く誰にも見つからなかった理由だと考えられます。

ただし、問題の残り方もこの事情と一致しています。解説ページによると、この方法が使えるのは初回出荷版だけです。初回版では加入後にノイシュタットのイベントが起きず、進行不能になります。そのため、手前でセーブし、そのデータを廉価版(PlayStation the Best)のディスクで読み込んで先へ進むよう案内しています。廉価版だけで遊んだ場合、加入ルートそのものは再現できないとしています。

Reddit r/Gamesは「90年代の開発らしい」と面白がった

発見の報告そのものも、大きく広がりました。発見者のX投稿は、11月5日昼の時点で539万回表示され、1.2万件リポスト、2.1万件の「いいね」を集めていました。元プロデューサーの投稿も73.6万回表示、7,864件の「いいね」です。

英語圏では、海外掲示板Redditのゲーム板r/Gamesに11月4日(日本時間)、Kotakuの記事を貼ったスレッドが立ちました。11月5日昼の時点で529ポイント、34コメントです。投稿者自身が上位のコメントで、発見元のX投稿と元プロデューサーの謝罪を紹介しています。

コメント欄で目立ったのは、条件の中身を面白がる声です。「妹に叱られそうなことを一切しない、というのが加入条件なのは笑える。いかにも90年代の開発者がやりそうなこと」というコメントが支持を集めました。初回版の日本版では加入後に進行不能になる点を補足する書き込みや、「シリーズで一番好きな作品。PS2版を再販してほしい」という声もあります。どうやって見つけたのか、と発見の経緯を尋ねる質問も出ていました。

北米版については、英語圏のゲームサイトTwistedVoxelが、北米版で加入場面を再現した動画が公開されたと報じています。日本の初回版で起きる進行不能が北米版でも起きるかどうかは、確認できる一次情報がまだありません。

日本のファンサイトの検証が、海外のゲーム史の話題になった

今回の発見で大事なのは、日本の個人ファンサイトの地道な検証が、そのまま海外メディアの記事になったことです。Kotakuは翻訳された二次情報ではなく、発見元のサイト名と元プロデューサーの発言を直接引いて伝えました。

海外で話題になるレトロゲームの「未使用データ」は、データ解析から見つかるものが多くあります。今回はそれと違い、実機で条件を絞り込んで見つけています。Redditでも「解析にAIを使ったのか」という質問が出ていましたが、解説ページが示しているのは条件を変えて何度も遊び直した記録です。

PS2版ではすでにリリスが仲間になるため、日本のファンにとっては「PS版でも本来は仲間になる予定だった」と裏付けられたことに意味があります。海外のファンにとっては、四半世紀以上前の作品にまだ未発見の要素が残っていたことが驚きでした。同じ発見でも、日本では答え合わせとして、海外では掘り出し物として受け止められているのが印象的でした。個人的には、作り手本人がすぐに事情を明かして謝ったことも、この話をあたたかいものにしていると感じます。

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吉沢まこと
Velleity Note 編集長(EIC)・エディトリアルディレクター

Webデザイナー、雑誌出版社のWebディレクター、コンテンツマーケター、Web広告プランナーを経て、現在は愛知県の業界No.1企業のインハウスのAIプロダクトマネージャー兼データサイエンティスト。Velleity Noteでは編集長としてメディアの編集方針を定めるとともに、AIとの共著で記事を制作する自動化ワークフローの設計とシステム開発を手がけている。