📊 3行サマリー
- ワンピースの新作『グランドグルメ』は、戦闘ではなくサンジが店を切り盛りする経営シム。開発は『ゲーム発展国++』のカイロソフトで、発売は10月23日。
- 登場キャラクターは400体超で、見た目はすべてドット絵。Switch、Switch 2、Steam、iOS、Androidの5機種で同時に出る。
- ブラジルはワンピース人気が高く、据置機が高価なぶんスマホで遊ぶ層が厚い。アクション系が届きにくかったファンに、モバイル版で新作が回ってくる。
📝 ワンピースの新作は戦闘ではなく「店の経営」。サンジが二号店を立ち上げる
バンダイナムコが6月9日のNintendo Directで発表した『ONE PIECE: Grand Gourmet(ワンピース グランドグルメ)』は、これまでの同シリーズとかなり毛色が違う。海賊が殴り合うアクションでも、島を巡るRPGでもない。プレイヤーは麦わらの一味と一緒に、海上レストラン「バラティエ」の二号店を切り盛りする。中心にいるのはコックのサンジだ。発売は10月23日。
食材を集めてレシピを開発し、メニューを組み、世界中から訪れる客をさばいていく。悪魔の実の能力を使った創作料理も用意され、原作に出てきた料理だけでなくゲーム独自の一品も出てくる。登場キャラクターは400体を超え、すべてドット絵に描き直された。シリーズのゲームでは珍しい見せ方になる。
📰 ブラジルのNintendo専門メディアが速報——「従来のアクション作とは大きく異なる提案」
元ネタ:One Piece: Grand Gourmet é anunciado para Nintendo Switch e Switch 2(Project N / 2026年6月10日)
Em uma proposta bastante diferente dos tradicionais jogos de ação da franquia, Grand Gourmet aposta em mecânicas de administração, culinária e personalização.(従来のアクション作とは大きく異なり、グランドグルメは経営・料理・カスタマイズの要素に賭けている、の意)
ブラジルではポップカルチャー最大手のOmelete、新聞のO Tempo、任天堂ファンサイトのProject Nが、いずれも発表当日から記事を出した。ニッチな専門媒体だけでなく一般紙まで拾っている。それだけ現地でワンピースの名前が通っているということだ。
🔥 なぜ経営シムなのか。カイロソフトの”店づくり”路線とワンピース飯の相性
開発を担当するのはカイロソフト。『ゲーム発展国++』や『開店デパート日記』で知られる、ドット絵の経営シミュレーションを長く作ってきたスタジオだ。スマホで気軽に遊べる軽さと、数字をじわじわ伸ばしていく中毒性が持ち味で、海外にも根強いファンがいる。
ワンピースの世界は、もともと「飯」の名場面が多い。サンジの料理、バラティエでのひと幕、島ごとのご当地グルメ。アクションで描いてきたシリーズが、今回は食を主役に据えた。原作のどこを切り取るかという点では、むしろ素直な選び方かもしれない。Steamではすでに予約が始まっている。
🇧🇷 ブラジルで新作が刺さる理由——高い据置機価格と、スマホ同時配信
ブラジルはワンピースのファンが多い国だ。アニメ配信もNetflixの実写版も人気で、サンパウロの大型イベントには毎年大勢が集まる。一方で、ゲーム機まわりの事情は日本とだいぶ違う。輸入関税が重く、SwitchやPS5といった本体は現地価格がかなり高い。だから、ふだん遊ぶのはスマホ、という人が多い。
これまでのワンピースのゲーム、たとえば『海賊無双』シリーズはコンソールとPCが主戦場だった。ブラジルの多くのファンにとっては、遊びたくても本体がネックになりやすい。今回の『グランドグルメ』はiOSとAndroidに同時対応する。普段スマホを握っている層に、ワンピースの新作がそのまま届く形だ。現地メディアがこぞって取り上げた裏には、この「自分たちでも遊べる」という手触りがある。
🏁 アクション待望組には賛否。それでも「飯のワンピース」は新しい入口になる
もちろん、全員が歓迎しているわけではない。次は骨太なアクションを、と待っていた層からすれば、経営シムは肩透かしに映る。カイロソフト製と聞いて身構える人もいるだろう。賛否が割れるのは自然なことだ。
それでも、スマホで気軽に始められて、原作の食の魅力を前に出した一作は、これまでワンピースのゲームに触れてこなかった人の入口になりうる。ブラジルのように本体価格がハードルだった市場では、なおさら効いてくる。10月23日、サンジの二号店がどれだけ客を集めるか。答えが出るのはこれからだ。


