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【世界】アニメ映画『我々は宇宙人』、シッチェス映画祭で最優秀長編アニメ賞。日本作品は6年ぶり、30歳の監督は日本人最年少

吉沢まこと
Velleity Note 編集長
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【世界】アニメ映画『我々は宇宙人』、シッチェス映画祭で最優秀長編アニメ賞。日本作品は6年ぶり、30歳の監督は日本人最年少

3行サマリー

  • 門脇康平監督のアニメ映画『我々は宇宙人』が、第59回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀長編アニメーション映画賞を受賞した(10月17日発表)
  • 日本作品の受賞は2020年の『ぼくらの7日間戦争』以来6年ぶり。同賞は2016年に『君の名は。』、2018年に『未来のミライ』も受けている
  • 30歳での受賞は日本人監督として最年少。9月にはオタワ国際アニメーション映画祭の長編グランプリも受けている

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『我々は宇宙人』、シッチェス映画祭のアニメ部門で最優秀長編賞

アニメ映画『我々は宇宙人』が、スペインで開かれた第59回シッチェス・カタロニア国際映画祭のアニメーション部門「Anima’t」で、最優秀長編アニメーション映画賞を受けました。配給のTOHO NEXTとNOTHING NEWが10月17日に発表しています。

シッチェスは1968年に始まったファンタスティック映画祭で、この種の映画祭では世界最大級とされます。同じ賞は2016年に新海誠監督の『君の名は。』、2018年に細田守監督の『未来のミライ』が受けました。日本作品の受賞は、2020年の村野佑太監督『ぼくらの7日間戦争』以来6年ぶりです。

監督・脚本・企画の門脇康平さんは30歳です。公式発表によると、この賞を受けた日本人監督の中で最年少になります。作品は小学校で出会った内気な少年と人気者の少年の、30年にわたる友情を描く物語で、声の出演は坂東龍汰さんと岡山天音さんです。日本では9月25日に公開されました。

公式発表と映画祭の受賞一覧が、最優秀長編アニメ賞を伝える

出典:映画『我々は宇宙人』第59回シッチェス・カタロニア国際映画祭 最優秀長編アニメーション映画賞 受賞!(PR TIMES / 2026年10月17日)

出典:We Are Aliens Film Wins Sitges Film Festival’s Anima’t Award(Anime News Network / 2026年10月17日)

映画祭の受賞作を集めるスペインの映画データベースFilmaffinityも、シッチェス2026の受賞一覧で最優秀長編アニメーションを『We Are Aliens』としています。門脇監督は受賞について、次のようにコメントしました。

まさか、賞をいただけると思っていなかったので、驚きました。本当に嬉しいです。

カンヌからオタワ、シッチェスへ。日本公開より前に海外の映画祭を回った

シッチェスでの受賞は、5月から続いてきた映画祭めぐりの延長線上にあります。作品は第79回カンヌ国際映画祭の「監督週間」で世界初上映され、6月のアヌシー国際アニメーション映画祭では長編コンペティション部門に選ばれました。9月の第50回オタワ国際アニメーション映画祭では、長編部門のグランプリを受けています。

日本公開より先に海外の映画祭を回れたのは、海外の制作会社と組んでいたことが大きいと考えます。制作はNOTHING NEWで、フランスのアニメ制作会社MIYU PRODUCTIONSが協力し、著作権表記にも両社が並びます。30歳の監督の作品でも、カンヌで世界初上映をしたことで、続くアヌシー、オタワ、シッチェスの選考の目に入りました。アヌシーで日本の長編が10本を超えた今年の状況は、攻殻機動隊の新シリーズを扱った記事でまとめています。

海外の映画ファンの評点は5点満点で3.81、レビューは1,000件超

海外の映画ファンの受け止めは、映画記録サービスLetterboxdで数字になっています。10月18日19時25分(日本時間)の時点で、『We Are Aliens』のページの平均評価は5点満点で3.81、評価の件数は2,692件、レビューは1,066件でした。海外ではまだ一般公開が発表されておらず、上映が映画祭に限られている段階での数字です。3.81は好意的な水準ですが、絶賛一色というわけではありません。賞の数だけでなく、観客の点数もあわせて見ておきたいと感じました。

レビューで目立つのは映像への評価です。「カンヌで一番期待していた作品の1つで、期待を裏切らなかった」という声や、作画の手法に懐疑的だったが「とにかく美しかった」と書く投稿があります。英語圏のアニメ専門メディアAnime News Networkは、門脇監督が『君の名は。』の新海誠監督、『未来のミライ』の細田守監督に続く受賞者になったことを伝えました。

日本では興収1億円を公開8日で突破、10月16日から上映館を拡大

国内でも数字は伸びています。配給の発表によると、72館で始まった公開は8日目の10月2日に興行収入1億円を超え、2週目の週末(10月3日・4日)の成績は前の週の112%でした。映画レビューサービスFilmarksの「初日満足度ランキング」では1位になり、10月16日から上映館を広げています。

日本の観客にとっては、海外の映画祭で評価が固まった作品を、いま国内の映画館で観られるという順番が大きいところです。海外の一般公開や配信の予定は、配給の発表にまだありません。音楽はYaffleさん、主題歌はadieuの「ささくれ」です。

3つの映画祭で賞を得た作品、次は海外での一般公開が焦点に

『我々は宇宙人』は、カンヌで世界初上映され、オタワとシッチェスで賞を受けたことで、海外の映画祭で評価を積み上げた作品になりました。過去にシッチェスで同じ賞を受けた『君の名は。』と『未来のミライ』は、その後に海外で一般公開されています。賞の数がそのまま海外での興行につながるとは限りませんが、この作品も海外の配給がどこに決まるかが次の焦点になります。

門脇監督は受賞コメントで「より多くの日本の皆さん、そして世界の皆さんにこの作品が届くことを願っています」と述べています。

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吉沢まこと
Velleity Note 編集長(EIC)・エディトリアルディレクター

Webデザイナー、雑誌出版社のWebディレクター、コンテンツマーケター、Web広告プランナーを経て、現在は愛知県の業界No.1企業のインハウスのAIプロダクトマネージャー兼データサイエンティスト。Velleity Noteでは編集長としてメディアの編集方針を定めるとともに、AIとの共著で記事を制作する自動化ワークフローの設計とシステム開発を手がけている。