2026年9月12日 海外メディアとファンの愛を、脚色なしで日本語に @VelleityNote
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【アメリカ】セガ社長「ゲームを遊ばないファンが増えた」、海外掲示板に644コメント。最多支持は日本語「エアプ」の解説だった

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【アメリカ】セガ社長「ゲームを遊ばないファンが増えた」、海外掲示板に644コメント。最多支持は日本語「エアプ」の解説だった

3行サマリー

  • セガの内海州史社長が、9月7日公開の日経クロストレンドのインタビューで「ゲームを遊ばないファン」が増えていると語りました。
  • 内海社長によると『龍が如く』関連グッズの購買層は6〜7割が女性で、多くはYouTubeや配信で作品を知った層だといいます。
  • この発言の英訳が海外掲示板に持ち込まれ、2つのスレッドで計894件のコメントが付きました。最も支持されたのは615票を集めた、日本語の「エアプ」という言葉の解説です。

セガ内海社長、「ゲームを遊ばないファン」の増加をインタビューで語った

セガの代表取締役社長執行役員COO・内海州史氏が、近年「ゲームを遊ばないファン」が増えていると語りました。日経クロストレンドの「日経Gaming編集長インタビュー」(2026年9月7日公開、聞き手は編集長の平野亜矢氏)で、同社が進めるトランスメディア戦略について話した中の一節です。

そうした層についても「我々にとってはファンであり『ゲーマー』だ」と捉えている、というのが内海社長の説明でした。しかも、そのファンとしての熱量が、実際にゲームを遊ぶ人より高い場合もあるといいます。ゲーム会社のトップが「遊んでいない人もゲーマーだ」と言い切ったわけです。

AUTOMATON WESTの英訳が9月8日に出て、そこから海外掲示板へ広がった

出典Sega president says there’s been a rise in “fans who don’t play the games,” and their engagement with IPs can be even higher than that of gamers(AUTOMATON WEST / 2026年9月8日)

出典セガがなぜ、今グローバル戦略を打ち出すのか 内海社長に聞く(日経クロストレンド 日経Gaming / 2026年9月7日)

The company still considers such fans “gamers,” according to Utsumi.

英語圏にこの発言を運んだのは、日本のゲームメディア「AUTOMATON」の英語版であるAUTOMATON WESTでした。日本時間9月8日14時31分に公開された記事が、その日のうちに海外の大型ゲーム掲示板へ投稿されています。書いたのは編集長のアンバー・V氏。内海社長が「熱量」の中身を明言していない点を指摘したうえで、グッズや映像化、イベントといったゲーム以外の領域からの収益が相当な規模になっていると見るのが妥当だろう、と書いていました。

『龍が如く』グッズの購買層は6〜7割が女性。入り口はYouTubeと配信だった

内海社長がこの現象の例として名前を挙げたのが『龍が如く』シリーズです。関連グッズの売れ行きが非常に好調で、購買層の6〜7割は女性が占めているといいます。公式のYouTubeチャンネルや人気配信者のプレイ配信で世界観とキャラクターを知り、そのままファンになった層。その中には一度もゲームを遊んだことがない人も少なくない、という説明でした。

セガが2024年に専門部署を置いて進めてきたトランスメディア戦略は、まさにこの入り口を増やすための施策です。『ソニック』は2020年以降の映画3本で映画館という入り口を得ましたし、公式ショップ「SEGA STORE」は上海・渋谷・北京に続いて10月に大阪へ4店舗目を出します。「遊ばないファン」は副産物ではなく、狙って作った層です。

海外掲示板の最多支持コメントは、日本語の「エアプ」という言葉の紹介だった

海外の反応を確かめるため、記事が投稿された2つのスレッドを2026年9月9日時点で観測しました。総合ゲーム板が1,073票・644コメント、日本製RPGを扱う板が445票・250コメント。合わせて894件です。ただ、話題の中心はセガの戦略の是非ではありませんでした。

最も多い615票を集めたのは、日本語のスラング「エアプ」を解説するコメントでした。「エアプレイヤー」の略で、遊んでいないのに詳しいように語る人を指す侮蔑語だ、という内容です。英語にも “tourists”(にわか)や “larpers”(なりきり)という言い方はあるけれど、日本にこの概念の専用語があるのは面白い、と書き添えられていました。日本語のネットスラングが、日本企業の発言をきっかけに英語圏で解説される。ねじれた経路です。

次に票を集めた469票のコメントは、IPのキャラクターや世界観は好きなのにゲームプレイそのものには関わろうとしない人をよく見かける、という指摘。293票のコメントは、日本でもこの手のファンが軽く見られていると知って面白い、と受け止めたうえで、『バイオハザード』のコミュニティでも配信で全部観て自分では遊ばない層が長年の論点になっていると書いています。

『ペルソナ』に矛先が向いたコメントも目立ちました。「ペルソナのファンが初めてペルソナを遊ぶのを楽しみにしている」という英語圏の古いジョークを、セガが公式に認めたのか、という反応が200票。188票のコメントは、そのジョークに根拠があると認めつつ、そもそもセガ自身が旧作を今のファンに合わせて作り変えている以上、人のことを言えないだろうと返していました。個人的に面白かったのは、批判の矛先がセガではなく自分たちのファンダムに向いたことです。

日本のまとめは「それはファンなのか」、海外は「うちのIPも同じだ」と受け止めた

同じ発言でも、受け止め方の軸が日本と海外でずれていました。日本の掲示板まとめでは、遊ばない人をゲーマーと呼ぶことへの懐疑や、その層はゲーム本体を買わないのではないかという指摘が目立ちます。焦点は「ファンの定義」と「売上」でした。

一方の海外掲示板は、定義を争うより先に自分の推しIPを当てはめていました。バイオハザード、ソニック、ペルソナと具体名が次々に挙がり、「うちのファンダムにもいる」と言い合う流れです。セガの戦略そのものを評価するコメントはむしろ少数でした。

日本のゲーム会社が海外へ何かを仕掛けるとき、届く先はゲームを買う人だけではありません。海外の掲示板では、買わないけれど熱心な層はとっくに前提として語られていました。むしろ日本側のほうが、その存在を数え方の問題として持て余しているように見えます。内海社長は2026年を『ペルソナ』とアングリーバードの年になると語りました。この層をどう数えるのか、答えを出す番はセガに回ってきています。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。