【台湾】MISIA、8年ぶりの台北公演が開幕直後に中断。冒頭からやり直し、劇場版コナンの主題歌を初披露

3行サマリー
- MISIAが7月25日・26日に台北ミュージックセンターで8年ぶりの台北公演を行い、2日間で約9,000人を集めました
- 初日は1曲目を歌い終えた直後に照明機材のトラブルで公演が中断。復旧後は冒頭からやり直し、全18曲を歌い切りました
- アンコールでは劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』主題歌「ラストダンスあなたと」を台湾で初披露しています
MISIAの8年ぶり台北公演は2日間で約9,000人。台北で連続2日間は初めて
MISIAが2026年7月25日・26日、台北ミュージックセンター(台北流行音楽中心)で「MISIA 星空のライヴXIII GRAND HORIZON」台北公演を開催しました。台北での単独公演は2018年の「星空のライヴⅩ」以来、8年ぶりです。
当初は25日の1日だけの予定でしたが、チケットが即日完売したため26日の追加公演が決まり、こちらも完売。MISIAが台北で2日連続の公演を行うのは今回が初めてで、2日間の動員は約9,000人と、台北では過去最大の規模になりました。バンドメンバー9人とダンサー2人を帯同した大編成です。
そして初日は、開演からわずか1曲で客席が置き去りになる時間が生まれました。
鏡報の現場記事とソニー・ミュージックレーベルズの発表:1曲目のあと、MISIAはステージから消えた
出典:MISIA睽違8年重訪台北開唱 飆唱〈Everything〉神曲吸引9000歌迷朝聖(鏡報 / 2026年7月27日)
出典:MISIA、ファン待望の8年ぶり台北凱旋公演!(ソニー・ミュージックレーベルズ / 2026年7月27日)
日本歌壇天后MISIA睽違8年重返台灣,於台北流行音樂中心舉行《MISIA 星空現場XIII GRAND HORIZON》演唱會。兩天演出共吸引約9000名歌迷到場朝聖。
(訳:日本の歌姫MISIAが8年ぶりに台湾へ戻り、台北ミュージックセンターで「MISIA 星空のライヴXIII GRAND HORIZON」を開催。2日間で約9,000人のファンが詰めかけた)
中断は主催者発表で約45分、現地メディアは30〜35分。空白を埋めたのは客席の拍手だった
25日の開演は午後4時。MISIAはトレードマークのヘッドドレスで登場し、1曲目「明日晴れるといいな」を歌い終えたところで、英語から日本語に切り替えて「戻ってくるから、待っててくれる?」と客席に声をかけ、そのままステージ裏へ下がりました。バンドだけが残って演奏を続け、やがてスタッフが出てきて照明の調整が必要だと説明します。壹蘋新聞網は、会場の配線に原因不明の干渉が起き、一部の照明が正常に動かなくなったと伝えています。
中断の長さは、伝える側によって数字が違います。主催のソニー・ミュージックレーベルズは公式発表で約45分としており、現地の壹蘋新聞網は約30分、音楽メディアの迷迷音は約35分で午後4時47分に再開したと報じています。壹蘋新聞網は初日の観客を約4,500人としています。
興味深いのは、この空白の時間に何も起きなかったわけではないことです。MISIAが再びステージに現れると、客席は一斉に立ち上がり、拍手と歓声で迎えました。そこから1曲目の「明日晴れるといいな」を最初から歌い直しています。段取りとしては巻き戻しですが、8年待った客席にとっては、待たされた時間の分だけ再会の瞬間が長く引き伸ばされた形になりました。
この日は約2時間で全18曲。迷迷音は、会場が静かに聴き入る場面と、リズムに合わせて手拍子が起きる場面が曲ごとに入れ替わっていたと書いています。
歌詞を「我喜歡!台北!」に変え、2024年に届かなかった「アイノカタチ」を最後に置いた
MCはほとんどが中国語でした。鏡報によると、MISIAはまず台湾語で「大家好(みなさんこんにちは)」と挨拶し、続けて中国語で「我回來了!(帰ってきたよ)」「我好想你們!(会いたかった)」と繰り返しています。「ガムシャラ」では歌詞を「我喜歡!台北!」に差し替え、「台灣,No.1!」と叫んで客席の手を揺らしました。
この熱量には、2年前の記憶が重なっています。MISIAは2024年4月にデビュー25周年ツアーで台北公演を予定していましたが、前日に花蓮で大地震が発生し、公演は中止になりました。その後、東京で台湾地震の被災地支援ライヴをビビアン・スーとともに開催し、支援を続けてきた経緯があります。台湾最大の音楽賞である金曲奨に出演した経験もあり、MISIAにとって台湾は縁の深い場所です。
アンコールで披露されたのが、劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』主題歌「ラストダンスあなたと」でした。台湾でも公開されている作品で、迷迷音によると同作は台湾公開初日の興行収入が1,386万台湾ドルで全土1位を記録しています。イントロが流れた瞬間に歓声が上がったのは、曲が現地でもう「知っている歌」になっていたからです。
そして最後の曲は「アイノカタチ」。2024年の台北公演で歌われるはずだったまま、客席に届けられずにいた1曲です。2年越しで初めて台北の会場に響いたことになります。
日本のファンにとっての意味:海外公演はこのツアーで台北だけ、そして次は8年も待たせない
今回のツアー「星空のライヴXIII GRAND HORIZON」は今年1月から9月まで全46公演の長丁場ですが、海外公演は台北のみです。日本国内では8月に高崎・岐阜・京都、9月に山梨・沖縄と続きます。つまり台北の2日間は、日本のファンから見ても「ツアー中に一度しかない海外の夜」でした。
もうひとつ、日本側から見て見落としたくないのが「ラストダンスあなたと」の広がり方です。この曲は今年4月にリリースされ、各配信チャートで1位を取りました。劇場版コナンという入り口を通って、MISIAの新曲が台湾の映画館で先に耳に入り、そのうえでライヴの初披露に立ち会えた人がいる。アニメ映画が日本の楽曲を海外に運ぶ経路として、いまも太いことがよくわかります。
公演の締めくくりで、MISIAは次はまた8年も待たせず、近いうちに再会したいと客席に伝えました。鏡報はこの言葉を記事の最後に置いています。約束の重さを知っている人の言い方だと感じました。
トラブルそのものより、中断のあいだ客席が帰らなかったことのほうが記事になる
この2日間で起きたことを整理すると、事故そのものは小さなトラブルです。配線の干渉で照明が動かず、開演直後に中断した。それだけなら、よくある機材トラブルとして流れていく話でしょう。
それでも台湾のメディアが揃って現場記事を出したのは、中断のあいだ客席が帰らず、再登場に総立ちで応えたからです。8年、そして中止をはさんだ2年という待ち時間が、中断の時間を「待てる時間」に変えていました。海外公演の価値は動員数だけでは測れないと、この夜ははっきり示しています。
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