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【韓国】SM、悪質コメントのアカウントを公開して一斉提訴。ファンは「最高のファンサ」と歓迎、シウォンは自分のファンまで訴えて物議

編集部
Velleity Note 編集部Overseas Reception, Read Straight
公開 2026/07/11
最終更新 2026/07/11
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3行サマリー

  • SMエンタテインメントが7月10日、所属アーティストへの悪質投稿をめぐり、X・YouTube・DC Inside・TheQooなどのアカウントを一部伏せ字で名指しし、すでに一斉提訴したと発表した。件数はTheQooだけで108件、DC Insideは約200件にのぼる。
  • 強硬姿勢の背景には、aespaのカリナとウィンターの性的ディープフェイクを売った人物に懲役2年6か月が言い渡された6月の判決がある。SMは「宥恕なし」を掲げる。
  • 一方でスーパージュニアのシウォンが訴えた10人には本人のファンを名乗る利用者が混じり、批判と誹謗の線引きが日本のファンにとっても他人事でない論点になっている。

SM、悪質コメントのアカウントを公開して一斉提訴、掲げるのは「宥恕なし」

SMエンタテインメントが7月10日、所属アーティストの権利侵害への対応について続報を出した。ファン通報窓口「KWANGYA 119」に寄せられた通報をもとに、悪質な投稿を続けたアカウントを一部伏せ字で列挙し、そのうえで「すでに証拠を確保して訴訟を起こした」と明かしている。列挙されたのはXが提訴済みだけで40件超、DC Insideが約200件、YouTubeが十数件、そしてTheQooは「無名の108件」。ネイバーやダウムのカフェ、Nate Pann、Instiz、Threadsまで対象に含む。垢を消したり非公開にしたりして逃げても法的責任は免れない、というのが今回の中心的なメッセージだ。

SM公式声明:証拠は確保済み、垢消しや鍵かけでも「責任は免れない」

元ネタSM Entertainment Reveals Accounts Already Facing Legal Action Over Malicious Posts(Soompi / 2026-07-10)

“No evasion tactics can avoid legal responsibility or punishment.”(SMエンタテインメント公式声明)

SMは声明で、リアルタイムの記録で証拠を集めていること、逃亡を試みても例外なく法的に追及すること、通報してくれるファンに感謝すること、の3点を繰り返した。誹謗中傷や虚偽情報の拡散だけでなく、性的嫌がらせ、ディープフェイク、著作権侵害まで監視対象に挙げている。名指しで件数を出すやり方は珍しく、抑止を狙った「見せしめ」の色が濃い。

発端はaespaカリナとウィンターの性的ディープフェイク、制作者に懲役2年6か月

SMがここまで踏み込むのには直近の後押しがある。6月、大邱(テグ)高裁がaespaのカリナとウィンターの性的ディープフェイク動画を作って売った人物に、懲役2年6か月を言い渡した。あわせて性暴力治療プログラム80時間の受講と、児童・青少年関連施設への7年間の就業制限も科されている。SMはこの判決を受けて「一切の宥恕なし」の原則をあらためて掲げた。実刑という結果が出たことで、通報から立件までの流れに現実味が生まれ、今回の一斉公開に踏み切る材料になったとみられる。

TheQooの反応は歓迎が大半、「訴訟こそ最高のファンサ」の声も

韓国コミュニティの反応は、意外なほど拍手が多い。TheQooのスレッドでは「108件もあったのか、やっぱりここは容赦ないな」「訴訟が最高のファンサ、いいぞいいぞ」「こうやって細かく知らせてくれるの助かる」といった書き込みが並んだ。逃げ得を許さない姿勢そのものを歓迎する空気で、名指し公開への拒否反応はほとんど見られない。ふだんアイドルの粗探しが飛び交う場所でさえ、性的ディープフェイクのような一線を越えた投稿には冷淡だ、という温度感が伝わってくる。

シウォンが訴えた10人にファン当人も、政治的発言への批判が争点に

ただ、話は一枚岩ではない。7月に入り、スーパージュニアのシウォンが自身への悪質コメントで10人を提訴し、米裁判所を通じてXとYouTube利用者の情報開示を得たと報じられた。ところが対象の中に「ELF(スーパージュニアのファン)」を名乗るアカウントが混じっていた。尹(ユン)前大統領の一審判決の後にシウォンが投稿した内容が政治的・宗教的だと受け取られ、そこへ「グループを抜けろ」といった書き込みが殺到した経緯がある。侮辱と、推しへの失望から出た批判をどこで分けるのか。Koreabooは「ファンを訴えたアイドルへの反発が広がっている」と伝えており、SM全体の強硬路線とは別の火種になっている。

日本のファンも例外ではない、侮辱罪の厳罰化と発信者情報開示の接点

この話は日本のファンにも地続きだ。SMは監視対象にInstagramやYouTube、TikTokなど国境をまたぐプラットフォームを挙げているうえ、シウォンの件が示したとおり、米裁判所を経由すれば匿名の利用者を特定する道は開かれている。日本でも2022年7月に侮辱罪が厳罰化され(きっかけは木村花さんをめぐる出来事だった)、同年10月にはプロバイダ責任制限法の改正で発信者情報開示の手続きが従来より速くなった。aespaは日本ドームツアーで17万人を動員し、スーパージュニアも長い日本活動を持つ。推しが海外アーティストでも、日本から投げた言葉で足がつく構図は変わらない。

zero toleranceの一斉提訴が突きつける、応援と批判と悪質の境界

今回の一斉提訴が面白いのは、同じ「悪質コメント」という網の中に、性的ディープフェイクという明確な犯罪から、推しの言動への失望をぶつけた書き込みまでが一緒くたに入りうる点だ。前者を罰することにはほぼ誰も反対しない。だが後者になると、どこからが違法な侮辱で、どこまでが許される批判なのか、途端に線が曖昧になる。ファンが拍手した「宥恕なし」は、いつか自分の書き込みに向くかもしれない。SMの見せしめ提訴は、応援と批判と悪質の三つがひとつづきである不都合な事実を、あらためて突きつけている。

編集部
Velleity Note 編集部
Overseas Reception, Read Straight

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