【フランス】女王蜂、10年ぶりのパリ公演は7月26日バタクラン。チェンソーマンと地獄楽の主題歌で欧州初の単独ツアー

3行サマリー
- 2009年に神戸で結成された女王蜂が、7月26日にパリのバタクラン(収容1,498人)で単独公演。7月23日ロンドン、7月24日ハイパージャパンと合わせた3公演が、バンド初の欧州ツアーになる
- チケットは席種を分けず一律40ユーロ(約6,900円)。フランス側の告知は、チェンソーマン・推しの子・どろろ・地獄楽の主題歌を歌ったバンド、という紹介でほぼ統一されている
- フランスでの公演は2016年6月のパリ日本文化会館以来、10年ぶり。当時は無料の招待公演だったが、今回は自分の名前でチケットを売る
女王蜂、7月26日にパリ・バタクランで初の欧州単独公演
日本のロックバンド女王蜂が、7月26日にパリのバタクランでライブをやる。公演名は「QUEEN BEE LIVE」。7月23日にロンドンのエレクトリック・ボールルーム、24日には同じくロンドンで開かれる日本文化イベント「HYPER JAPAN FESTIVAL 2026」に出て、締めがパリになる。公式サイトによれば、この3本がバンドにとって初めての欧州ツアーだ。
きっかけははっきりしている。1月に地獄楽第2期のエンディング「PERSONAL」を出した直後、欧州3公演が発表された。アニメの放送が現地の配信と並走している時期に日程をぶつけた形になる。
バタクラン公式の告知では開場18時30分、開演20時30分。収容は1,498人。フランスのチケット情報アカウントによると、席種のカテゴリー分けはなく一律40ユーロだった。先行が1月28日、一般発売が1月30日。半年前に売り出された券が、公演1週間前になっても定価で手放す人が出る程度には市場に残っている。
フランスのKazoku「バンドのキャリアにとって重要な一歩」
元ネタ:QUEEN BEE débarque en Europe !(Kazoku / 2026年7月3日)
Cette annonce marque une étape importante dans la carrière du groupe, puisqu’il s’agira de sa première tournée européenne.
「バンドのキャリアにとって重要な一歩。初の欧州ツアーになるからだ」。フランスのポップカルチャー媒体Kazokuは、地獄楽の主題歌を収めたEP「PERSONAL」のリリース後に出た欧州3公演を、そう位置づけた。同誌は女王蜂を4人組と紹介し、唯一無二の世界観と目を離せないステージだと書いたうえで、Mephisto(推しの子)、VIOLENCE(チェンソーマン)、火炎(どろろ)、HALF(東京喰種)、01(アンデッドアンラック)、HIGH FLAME(炎炎ノ消防隊)とアニメ主題歌を6曲並べている。フランス側から見た女王蜂の入口は、どこまでいってもアニメだ。
「やっと欧州に来る」と定価譲渡が同居する現地の反応
Xでフランス語の投稿を追うと、温度差がそのまま出てくる。文化系媒体のKonata Nekoyamaは7月17日、告知画像に「LE GROUPE QUEEN BEE ENFIN EN CONCERT EN EUROPE(女王蜂がやっと欧州でライブ)」と大きく載せた。この「ENFIN(やっと)」がフランス側の空気に近い。J-MUSIC媒体JaMEのフランス版も7月15日、新曲「星」の公開を「パリでフランスのファンと再会する前に」と伝えている。
ただ、定価での譲渡投稿が5月から7月にかけて何本も出ている。5月10日に「買った値段のまま譲る、40ユーロ」、7月16日には「2枚を購入価格の40ユーロで、要相談。拡散お願いします」。同じ7月16日に「行きたいけど月末で財布が空」という嘆きもあった。7月15日には「26日にパリで女王蜂を観る人いる?」と同行者を探す投稿。1,498人の会場に、待っていた層は確実にいる。ただ、値をつり上げた転売が成り立つほどの争奪戦にはなっていない。
日本のアーティストがJapan Expoの外で売れ始めた
この公演が置かれた文脈は、フランス側の報道を読むと見えてくる。Journal du Japonは7月18日、Japan Expo25周年の総括で、岸本斉史が来たのはJapan Expoの外、真島ヒロや浦沢直樹が戻ってきたのもJapan Expoの外だと書いた。入場料が土曜で40ユーロを超えたこと、999ユーロの記念チケットが売り切れたのに祝祭感がなかったこと、ドイツのDokomiが2022年の7万5,000人から2025年の21万5,000人まで伸びたこと。それらを並べて、Japan Expoが大物を呼べなくなっていると指摘している。
女王蜂のバタクラン公演は、その裏返しにあたる。日本文化イベントの一枠を借りるのではなく、パリの普通のライブハウスで自分の名前で券を売る。同じ7月、フランスでは指原莉乃プロデュースの≠MEやYOSHIKIがJapan Expoの舞台に立った。女王蜂は最初からその外側を選んでいる。2016年にパリ日本文化会館の無料公演で海外デビューしたバンドが、10年かけて有料の単独公演にたどり着いた。
アニメ主題歌は入口にすぎず、出口は1,498枚が売れるかどうか
日本のリスナーにとって、この公演は「アニメ主題歌の海外人気は本物か」を測る材料になる。女王蜂は上海、香港、台北、ソウル、ロサンゼルス、ボストンと海外公演を積んできたが、欧州だけが最後まで空白だった。アニメがNetflixやCrunchyrollで先に届いても、バンド単体で券が売れるかは別の話。そこを確かめるのが今回の3公演だ。
40ユーロという値付けは、Japan Expoの土曜1日券とほぼ同じ。日本文化に丸一日浸るのと、女王蜂を90分観るのが、フランスの財布の中では同じ重さで並んでいることになる。個人的には、この比較のほうがチケットの売れ行きより残った。26日にバタクランがどこまで埋まるかは、当日の現地のポストを追えばだいたい見える。
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