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【アメリカ】ペルソナ4リバイバル、日本の3媒体は同じ日にそろって高評価。米RPGFanは「ダンジョンは平板なまま」と評価が割れた

編集部
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【アメリカ】ペルソナ4リバイバル、日本の3媒体は同じ日にそろって高評価。米RPGFanは「ダンジョンは平板なまま」と評価が割れた
  • 『ペルソナ4 リバイバル』は2027年2月18日発売。セガの公式発表で、通常版9,900円から最上位のLIMITED BOX 18,480円まで4エディションが用意されています。
  • 日本の3媒体(AUTOMATON・4Gamer・電撃オンライン)は2026年8月26日18時にそろって先行プレイ記事を公開し、いずれも高く評価しました。
  • 一方、東京ゲームショウ2026で試遊した米RPGFanは9月17日の記事で「必須ではないリメイク」と書いています。日本語版で遊ぶ読者に関係するのは、この差のうち半分だけです。

Seriesペルソナ4 リバイバル全3本

アトラス『ペルソナ4 リバイバル』の2027年2月18日発売までの発表と海外の受け止めを追います。

  1. 2026/7/10【アメリカ】アトラス『ペルソナ4 リバイバル』の全アニメ演出をMAPPAが担当。呪術廻戦の制作陣にアニメ博の海外ファン沸く、2027年2月発売
  2. 2026/8/28【アメリカ】アトラス、ペルソナは「世界市場向けに作っていない」と明言。日本の高校生の物語が累計3,000万本に届いた
  3. 2026/9/21【アメリカ】ペルソナ4リバイバル、日本の3媒体は同じ日にそろって高評価。米RPGFanは「ダンジョンは平板なまま」と評価が割れた(この記事)

同じゲームの、ほぼ同じ内容の試遊なのに、書かれた記事の表情がここまで違うことがあるのかと思いました。

アトラスの『ペルソナ4 リバイバル』は、2012年の『ペルソナ4 ゴールデン』を作り直したリメイクです。発売は2027年2月18日。開発はP-Studio、対応はPlayStation 5、Xbox Series X|S、Windows、Steamで、Xbox Game Passにも初日から入ります。セガの公式発表によると、価格は通常版が9,900円、デジタルデラックス11,880円、デジタルプレミアム13,640円、実物のLIMITED BOXが18,480円です。

この作品の先行プレイ記事が、この夏から秋にかけて日本と英語圏の両方で出そろいました。読み比べてみると、褒めている場所も、引っかかっている場所も、きれいに食い違っています。

米RPGFanは東京ゲームショウの試遊を「必須ではないリメイク」と書いた

英語圏でいちばん新しい試遊記は、米ゲームメディアRPGFanが9月17日に出したものです。筆者はMatt Wardell氏。東京ゲームショウ2026の会場で、作中4月15日から始まる約20分のストーリー区間を遊んでいます。

見出しに置かれたのは「A non-essential remake of an essential JRPG」(必須のJRPGの、必須ではないリメイク)という一文でした。本文でも「The game absolutely pops…even if the improvements are also limited」(この作品は間違いなく映える。改良が限定的だとしても)と、持ち上げながら一歩引いた書き方をしています。

評価そのものは全否定ではありません。3Dモデルの表情づけ、MAPPAが手がけた新規アニメーション、刷新されたメニュー、ペルソナ覚醒の演出は、どれも認めています。それでも筆者が繰り返し戻ってくるのは、ダンジョンの話でした。迷宮の作りが「boxy, flat」(箱状で、平板)のままで、シリーズの新しい作品で見られるような立体的な探索になっていない。そこが物足りない、と。

日本の3媒体は同じ8月26日18時に記事を出し、そろって高評価だった

日本側の先行プレイ記事は、8月26日18時にいっせいに解禁されました。メディア向けの体験会が同じだったためで、AUTOMATON・4Gamer.net・電撃オンラインの3媒体が同じタイミングで記事を公開しています。

AUTOMATON(筆者はYuuki Inoue氏、試遊は合計約1時間)は、このリメイクを「”適切な補強”という言葉が似合う」とまとめました。原作の手触りを崩さずに現代的に整えた、という評価です。

4Gamer.netのオクドス熊田氏は、『ペルソナ4』をこのリメイクで初めて触った立場から書いています。「なんで今までこのゲームをやってこなかったんだ?」という一文が、記事の温度をそのまま表していました。懸念として挙げられた点は、見当たりません。

電撃オンラインも初見プレイヤーの視点で、田舎町の描き込みとテレビをモチーフにしたUIを評価しています。こちらも不満らしい不満は書かれていませんでした。

割れたのはダンジョン。日本は「誘導が親切になった」、英語圏は「構造は平板のまま」

おもしろいのは、日本側も英語圏側も、実は同じ変更点を見ているという点です。

電撃オンラインは、目的地まで導く光が追加されたことについて「目的地へスムーズに向かえます。サクサク進めたい時にはかなり便利です」と書いています。AUTOMATONも「目的地へ向かうルートがわかりやすく誘導されるようになっていた」と、これを前向きに受け取りました。日本の記事が評価軸に置いたのは、入りやすさと快適さです。14年前の作品を今から始める人が、迷わずに進めるかどうか。

RPGFanが見ていたのは、その一段下の層でした。誘導が親切になっても、迷宮そのものの設計は原作から動いていない。ランダム生成の箱を上へ上へと登っていく構造は、そのまま残っている。だから「必須ではない」という言葉が出てきます。英語圏の評価軸は、リメイクとして構造をどこまで作り直したかに寄っていました。

どちらが正しいという話ではありません。ただ、日本の3媒体はダンジョン設計そのものにほとんど踏み込んでいません。新規プレイヤーの入り口を確かめる記事と、シリーズの進化を測る記事とでは、同じ20分を遊んでも書くことが変わってしまう。読み比べていて、そこがいちばん腑に落ちました。

なお、日本側でただ一つ慎重な書き方をしていたのがAUTOMATONです。2012年の作品ゆえに「令和の感覚から捉え方が難しい描写」がある点に触れ、現代化と原作の描写をどこまで受け継ぐかのさじ加減に注目したい、と留保を置いていました。これは英語圏の記事が触れていない論点です。

英語版は声優が総入れ替え。日本語版のキャストは変わらない

評価軸の差とは別に、英語圏にはもう一つ、日本ではほとんど話題にならない火種があります。英語版の声優が、主要キャストごと入れ替わったことです。

英メディアPush Squareが6月17日に報じたところによると、巽完二のTroy Baker、花村陽介のYuri Lowenthal、里中千枝のErin Fitzgerald、久慈川りせのLaura Bailey、クマのSam Riegelといった面々が、いずれも続投していません。新しいキャストには主人公役のNazeeh Tarsha、陽介役のPaul Castro Jr.、千枝役のAnne Yatco、雪子役のBrianna Knickerbocker、マリー役のAri Thrashらが並びます。

同記事は、旧キャストの側は続投する用意が整っていたとする報道があると伝えていますが、交代の理由についてアトラスからの説明は出ていません。筆者のRobert Ramsey氏は、ファンの反応を「This does feel a bit like Atlus is messing with borderline perfection」(アトラスが、ほぼ完璧なものに手を入れているように感じられる)と要約しています。

この論点が日本でほぼ聞こえてこないのは、単純な話で、日本語版のキャストは変わっていないからです。英語で14年遊んできた人にとっては、リメイクで最初に耳に入ってくるものが別人の声になる。英語圏の評価が渋くなる理由には、ゲームの出来とは別の層が混ざっています。

2027年2月18日発売。日本語で遊ぶなら、英語圏の不満の半分は届かない

ここまでを整理すると、英語圏で出ている渋い評価は、大きく二つに分かれます。ダンジョン設計が原作から動いていないという指摘と、英語版の声が全部変わったという不満です。

後者は、日本語音声で遊ぶ人には最初から関係がありません。前者だけが、日本のプレイヤーにもそのまま残ります。海外レビューの点数を見て購入を決める人ほど、この切り分けは先にしておくべきです。「海外の評価が渋い」という見出しだけを受け取ると、実際より低く見積もることになります。

逆に、日本の3媒体が口をそろえて褒めた「入りやすさ」は、初めて『ペルソナ4』を触る人にとって、そのまま利点になります。4Gamerの筆者が初見で夢中になったという事実は、このリメイクが何を狙って作られたかをかなり正直に表していると受け止めました。

発売は2027年2月18日。試遊記の温度差が製品版でどう収束するのかは、そこで答え合わせになります。

なお、本作のアニメーション演出をMAPPAが担当することが発表された際の海外の反応は、こちらの記事にまとめています。

出典

編集部
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。