2026年8月25日 海外メディアとファンの愛を、脚色なしで日本語に @VelleityNote
Home/ゲーム/【アメリカ】Riot Gamesの格闘ゲーム『2XKO』、12月に開発終了。8月21日までの課金は全額返金、日本サーバー分は別手続き
ゲーム アメリカ

【アメリカ】Riot Gamesの格闘ゲーム『2XKO』、12月に開発終了。8月21日までの課金は全額返金、日本サーバー分は別手続き

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
公開
最終更新
現地の一次ソースで確認 約7分で読めます
【アメリカ】Riot Gamesの格闘ゲーム『2XKO』、12月に開発終了。8月21日までの課金は全額返金、日本サーバー分は別手続き

3行サマリー

  • Riot Gamesが現地時間8月20日(日本時間21日)、対戦格闘ゲーム『2XKO』の積極的な開発を2026年12月で終了すると発表しました。サーバーは2027年以降も稼働します
  • 8月21日までに購入したKOポイントと『2XKO スターターエディション』は全額返金。9月9日のパッチ1.3.1で全チャンピオンが解放され、ランク戦とバトルパスは廃止されます
  • 日本サーバーと韓国サーバーのプレイヤーだけは現地法令に基づく別の返金手続きになり、詳細は後日の告知か個別連絡を待つことになります

プレイヤーの定着が届かず、Riot Gamesが『2XKO』の開発終了を発表

『リーグ・オブ・レジェンド』のチャンピオンたちが2対2で戦う対戦格闘ゲーム『2XKO』について、Riot Gamesが2026年12月をもって積極的な開発を終了すると発表しました。日本語の公式告知が出たのは日本時間の8月21日未明です。サービス終了ではありません。サーバーは2027年以降も動き続け、PC、PS5、Xbox Series X|Sで引き続き遊べます。オフライン対戦にも影響はないと明記されています。

理由として挙げられているのは、プレイヤーの定着でした。公式告知は「数多くの方々が本作をプレイし、毎日プレイしてくださる素晴らしいコミュニティーが形成された一方で」と前置きしたうえで、それが持続的な運営に届く水準ではなかったと説明しています。Game*Sparkによれば、運営コストが収益を大幅に上回っており、大型アップデートを投入してもエンゲージメントはほぼ横ばいだったとのことです。チーム規模の縮小や課金モデルの変更も検討したうえでの判断だと書かれていました。

出典:Riot Games公式告知(8月20日)とGame*Sparkの報道

出典2XKOの積極的な開発を2026年12月に終了(Riot Games / 2026年8月20日)

出典『LoL』格ゲー『2XKO』2026年末で継続的な開発終了へ、「プレイヤーが定着しなかった」ため。サーバーは今後も継続(Game*Spark / 2026年8月21日)

継続的なサービス維持に繋がるほどのプレイヤーの定着は見られませんでした。

日本サーバーと韓国サーバーだけ返金の手続きが別。日本の法令に基づき詳細は後日

日本のプレイヤーにとって、いちばん確認しておきたいのはここだと思います。公式告知は、PCでは8月21日以前に購入したKOポイントと『2XKO スターターエディション』を購入時の決済方法へ順次返金し、PlayStationとXboxでは各プラットフォームの決済プロバイダーを通じて返金する、と書いています。日本語版では返金の対象が「8月21日まで」、英語版では「8月20日まで」と書かれています。現地時間と日本時間の差によるものと読めますが、この点についての公式の説明はありません。

そのうえで、日本サーバーと韓国サーバーだけは扱いが分けられました。公式告知には「日本サーバーおよび韓国サーバーのプレイヤーには、現地法令に基づき返金手続きを実施します」とあり、具体的な手続きは今後の発表か個別の連絡で案内するとしています。つまり日本のプレイヤーは、今日の時点では返金の時期も方法も分かりません。すでに所有しているコンテンツはそのまま持ち続けられる、という点だけが先に確定しています。KOポイントの新規購入はすでに停止されました。

9月9日に全チャンピオン解放、10月のサミーラで新キャラは打ち止め

年末までの予定も細かく出ています。9月9日のパッチ1.3.1で、Evo 2026でお披露目された新チャンピオン「ラックス」が実装され、同時に全チャンピオンが全プレイヤーに解放されます。ほとんどのカスタマイズアイテムを収録した「2XKO アルティメットセット」が6,000円で追加され、アバターやプレイヤープロフィールのアイテムはゲーム内通貨のクレジットで解除できるようになります。クレジットの上限12,000も撤廃されます。

一方で、削られるものも多くあります。バトルパス、KOポイント、チャンピオントークン、シーズン、イベントは廃止。ランクマッチもなくなり、マッチメイキングはカジュアルロビーに集約されます。カジュアル側にはスキルベースのマッチングが残り、プライベートロビーも存続します。10月のパッチ1.3.3で登場する「サミーラ」が最後の新チャンピオンで、これが最後の大型コンテンツ更新になります。12月には必要に応じて不具合修正のパッチ1.3.5が配信される予定です。競技シーンの「2XKO Competitive Series」は2026年の日程に変更がなく、最後の公式イベントは11月に予定されています。

発売直後に開発チームの約半数が抜け、公式のプロツアーも作られなかった

今回の発表は、突然というより既定路線をなぞったものでした。Riot Gamesは2026年2月にも『2XKO』開発チームの規模縮小を発表しています。米国の格闘ゲーム専門メディアEventHubsは、この縮小が約80人規模で、開発チームのおよそ半数にあたると報じました。EventHubsの記事は、Riot Gamesが『2XKO』のプレイヤー数や実績値を一度も公表しなかったこと、『リーグ・オブ・レジェンド』や『VALORANT』では力を入れている公式のプロツアーを『2XKO』では作らなかったことを、危うさの兆候として並べています。10年近くを費やした企画に公式のプロツアーを用意しなかったのは、Riot Games自身が『2XKO』を主力として扱っていなかったからだと、こちらは受け止めています。

時系列で見ると、PC版のアーリーアクセスが2025年10月、PS5とXbox Series X|S版とシーズン1の正式スタートが2026年1月でした。EventHubsは、開発が実質10年近くに及んだ企画だと書いています。10年かけたものが、正式スタートから1年経たずに開発終了の告知に届いた形です。

海外の格ゲー掲示板は一晩で1,400票超。「MultiVersusのほうが長生きした」に317票

反応の集まり方を、こちらで数えてみました。8月21日6時14分(日本時間)に確認した時点で、格闘ゲーム全般の掲示板r/Fightersに立った同ニュースのスレッドが1,423ポイント、コメント834件。作品別のr/2XKOに立ったスレッドは903ポイント、コメント713件です(後者の投稿時刻は日本時間8月21日4時03分)。同じ板の2番手は「2XKOに献杯を」という趣旨のスレッドで、865ポイント、226件でした。

r/2XKOのスレッドで最も票を集めたコメントは457ポイントで、Riot Gamesの見切りの早さをネタにしていた冗談より現実のほうがひどい、あと1シーズンもないのか、という驚きでした。2番目の317ポイントは「MultiVersusのほうが長生きしたのか」という一言です。ワーナーの『MultiVersus』も基本無料の対戦格闘で、1年ほどでサービスを終えています。185ポイントのコメントは、格闘ゲームの入口として良い作品になると思っていた、狙った市場には届かなかったようだ、と書いていました。個々の投稿は匿名なので事実の根拠にはできませんが、票の寄り方は驚きと落胆で揃っています。

目に留まったのは、同じ板の同じ日に、日本の作品の話題が上位に並んでいたことです。アークシステムワークスが開発する『Marvel Tokon: Fighting Souls』の更新情報が361ポイント、日本製の対戦格闘『UNDER NIGHT IN-BIRTH』を引き合いに出したスレッドが248ポイントを集めていました。さらに「3か月で格ゲーの黄金期から冬になった」という趣旨のスレッドが112ポイント、コメント169件。ジャンル全体の景気を心配する声のなかに、今回の発表が置かれています。

日本の報道は返金に、海外の報道は10年の開発期間に目を向けた

同じ発表でも、日本と海外で厚く書かれる場所が違いました。Game*Sparkは「これまでの購入分は返金へ―日本向け詳細は今後案内」という小見出しを立て、日本サーバーの扱いを独立した項目として書いています。読者が最初に知りたいのは自分の課金がどうなるかだ、という判断だと受け止めました。

対してEventHubsは、10年近い開発期間、2月の人員削減、基本無料の対戦格闘が続けて行き詰まっている流れ、といった業界側の文脈に多くの行数を割いています。カスタマイズアイテムの価格が高すぎて多くのプレイヤーが離れた、という指摘もEventHubsのものです。返金の話には「驚くべき対応だ」と一行触れる程度でした。同じ事実から、日本では手続きの話が、海外では10年という時間の話が前に出ています。

基本無料の格闘ゲームは、2作続けて1年で行き詰まった

『MultiVersus』に続いて『2XKO』も、正式スタートから1年を待たずに開発終了へ進みました。基本無料でプレイヤーを集め、見た目のアイテムで回収する設計が、対戦格闘というジャンルでは2回続けて成立しなかったことになります。いま国際大会で回っているのは、カプコンの『ストリートファイター6』やバンダイナムコの『鉄拳8』のような買い切り型です。年末に向けて控えているアークシステムワークスの『Marvel Tokon: Fighting Souls』も、同じ買い切りの側でした。

日本のプレイヤーにとって、当面の実務は返金の告知を待つことです。サーバーは残り、遊ぼうと思えば遊べます。ただ、9月からランク戦がなくなる以上、腕を試す場としての性格は変わります。10年かけた企画が返金の案内から幕を引いていくという順番は、こちらにも重く響きました。日本サーバーの手続きが公表されたら、この記事に追記します。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。