【アメリカ】フロム・ソフトウェアのダスクブラッド、8月24日でテスト終了。海外の不満は入力遅延、日本は最後の3人対戦
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3行サマリー
- フロム・ソフトウェアの『The Duskbloods(ダスクブラッド)』のネットワークテストは、8月21日から24日にかけての全5枠。初日だけがサーバー障害で20時47分に打ち切られた
- 海外のRedditで最も伸びたのは入力遅延とフレームレートの検証スレッドで、8月23日投稿のものが406票・351コメント(2026年8月24日14時JST時点の観測)
- 日本の感想で目立つのは、上位3名・制限時間10分の最終フェーズへの不満。同じテストなのに、日本と海外で不満の向き先が分かれた
ネットワークテストは8月24日15時で全5枠が終了、中止されたのは初日だけ
フロム・ソフトウェアがNintendo Switch 2向けに2026年発売を予定している『The Duskbloods』(ダスクブラッド)。そのネットワークテストが、8月24日15時(日本時間)の枠をもって全日程を終えました。枠は8月21日19時、22日11時、23日3時、23日19時、24日11時の5つで、いずれも4時間ずつです。
波乱があったのは初日でした。19時台からサーバーにログインできない報告が相次ぎ、フロム・ソフトウェアは同日20時47分に第1回の中止を告知しています。公式のポストはこう書かれていました。「ゲームサーバーの障害により皆様にはご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません」「本日のネットワークテストは現時点をもって終了とさせていただきます」。サーバーの改善を進める、とも添えられていました。
2回目以降は動きました。8月22日11時の枠はサポートアカウントが直前に開催を告知し、実際にログインできたという参加者の報告が出ています。8月23日の2枠と24日の枠について、フロム・ソフトウェアからの個別の報告は出ていません。ただ参加者の投稿が続いているので、実施されたとみてよさそうです。初日の振り替えや追加枠の告知は、8月24日14時(日本時間)の時点では確認できていません。
Switch 2独占という選択と、その発表直後の海外の反応については8月23日の記事でも触れています。
宮崎ディレクターがファミ通の取材で「PvPvEというのは、あまり正確ではなかった」と修正
出典:『ダスクブラッド』宮崎Dインタビュー。「PvPvEは情報発信としてあまり正確ではなかった」「新しいというか、変なゲームだと思います」いろいろ訊いたら想像と違った(ファミ通.com / 2026年8月20日)
出典:FromSoftware Gives Up On Today’s The Duskbloods Network Test After Two Hours Of Failed Logins(Kotaku / 2026年8月21日)
まず第一に、本作の最初の情報発信として"PvPvE"というのは、あまり正確ではなかったかもしれません。(中略)現状で"PvPvE"と言うと、もっと特定のフォーマット、たとえば脱出シューターのようなゲームを想像してしまうのかなと。
ディレクターの宮崎英高氏は、テスト開始の前日に公開されたこのインタビューで、発表時に自分たちが使った「PvPvE」という言葉を事実上引っ込めています。プレイヤー同士も戦うし敵とも戦う、という事実の記述のつもりだった。ただ、いまその言葉を使うと脱出シューターのようなものを想像させてしまう。ゲームの中身を説明する前に、まずラベルを外しにきたわけです。この順番が、今回のテストの受け止められ方をよく表していたように思います。
そしてラベルを外した状態でテストが始まり、実際に遊んだ人たちの声が出てきました。そこで見えたのは、日本と海外で不満の中身がきれいに分かれるという構図でした。
海外で最も伸びたのは入力遅延の検証スレッド、406票が集まった
英語圏のプレイヤーが集まるr/TheDuskbloodsで、テスト期間中に票を集めた投稿を並べると、上位は操作の反応の話で占められていました。2026年8月24日14時(日本時間)に確認した数字は次のとおりです。
- 8月23日「For those few who don’t believe the horror stories about the input delay」(入力遅延の噂を信じていない人へ)406票・351コメント
- 8月23日「Played like 10 hours」(10時間ほど遊んだ)310票・125コメント
- 8月22日「Absolutely fucking love this game. Here are my few complaints.」(このゲームが大好きだ。その上で不満をいくつか)286票・163コメント
3本目の投稿は本文が具体的でした。目標は60fpsのはずなのに、ドックモードで40〜50fps、携帯モードで30〜40fpsしか出ていないように感じること。有線接続の光回線で遊んでいて、しかもオフラインのチュートリアルでも同じ引っかかりが出るので、自分の回線の問題ではないはずだということ。それでも投稿者は「全部直せる問題だと思う」「製品版が待ちきれない」と締めていました。批判の熱量がそのまま期待の裏返しになっている書き方で、読んでいて気持ちのよい投稿でした。
Switch 2独占への不満も出ています。ただ、向きが少し変わっていました。「PCや他機種に出せ」ではなく、「そのアイデアを『ELDEN RING NIGHTREIGN』に使ってほしかった」という形の嘆きが、r/Nightreignで3,000票を超える規模で回っています。同じフロム作品どうしの綱引きです。
なお、Redditで5,000票を集めた「Steam版が出る」という投稿は、投稿者自身がジョーク・ネタとして分類しているものです。Steam版が決まった事実はありません。
日本の不満は最終フェーズに集中、「1対2になる」「イライラが勝る」
一方、日本のテスターの感想をまとめたはちま起稿の記事は、見出しの時点で論点がずれています。「ソウル系かと思ったらアーマード・コアだった」「最後のPvPがストレス」。入力遅延ではなく、ゲームの終わり方の話でした。
本作の1試合は4つのフェーズに分かれます。フェーズ1が6分、フェーズ2が6分、フェーズ3が5分で、この間に「美徳」というポイントを稼ぐ。ポイントの少ないプレイヤーからフェーズごとに脱落し、残った上位3名が10分の最終フェーズで直接戦って勝者を決める。不満はここに集中していました。8月22日に投稿された日本語のポストには、こういう言い方が並びます。
- 「最後の1v1v1が面白くない」「慣れさせていくのは良いけどイライラが勝る」
- 「最後ステージがほぼ確で1vs2になる」
- 「3位のやつにしつこく狙われて残機無駄にした」
- 「フロムゲーの良いところって1人用なのにゲームが上手いって錯覚させてくれるところだと思うんだけど、ダスブラは結局最後に負けるフェーズがある」
3人で戦えば、下位の2人が上位の1人を狙うのが合理的になります。勝ちかけている人ほど袋叩きに遭う、ということです。フロム作品を1人用として遊んできた層にとって、この終わり方は体験の質そのものが違う。最後に挙げたポストの言い方が、いちばん芯を食っているように受け止めました。
ほめる声は別のところに向いています。空中の多段ジャンプ、空中ダッシュ、ミサイル、狙撃銃。「アーマード・コアだこれ」「ブラッドボーン風のアーマード・コア」という驚きが、肯定的な感想の中心にありました。回避モーションがヤーナムステップに見える、空中移動がクイックブーストの感触だ、という細かい指摘も出ています。フロムの過去作を並べて遊んできた人ほど刺さる作りのようですね。
メディア試遊会では「まったく問題なかった」、この落差がまだ説明されていない
ここで引っかかるのが、テスト前に行われたメディア向け試遊会の評価です。Game Informerは8月20日の先行記事で、Switch 2上での動作はまったく問題なく、動かしているのがこの機種だということを忘れるほどだった、と書いています。同じ記事は本作について「エルデンリングの次ではないが、ゲームプレイの深さと謎めいた雰囲気がある、とても楽しい時間だ」とも評しました。
試遊会は会場の限られた人数と回線で行われ、一般テストは世界中から同時に人が押し寄せます。初日にサーバーが落ちたこと自体がその差の証拠でしょう。ただ、オフラインのチュートリアルでも遅延を感じるという海外の報告が本当なら、回線だけでは説明がつきません。この点についてのフロム・ソフトウェアからの説明は、8月24日14時(日本時間)の時点では出ていません。
最終フェーズについては、宮崎氏自身が課題を認めています。同じファミ通のインタビューで「最終戦のないパターンも試したのですが、どうしても締まりが悪く、現状の形に落ち着きました」と経緯を説明したうえで、「最終戦を戦う最後の3人に残った」ことに達成感を感じてほしいが、「率直に申し上げれば、そのために、演出面ではネットワークテスト版にはまだ不足があると感じています」と述べました。さらに、テスト版では体験できないものの、最終戦がプレイヤー同士の戦いではなくボス戦になるパターンも用意されていること、キャラクターの構成によってそちらを選べるようにしていることも明かしています。
製品版はマップ3つ・キャラ10体超、テスト版で見えたのは全体の一部だけ
日本の読者にとっての実際的な結論は、テスト版の印象だけで買うかどうかを決めるには早い、というところに落ち着きます。宮崎氏によれば、製品版のマップはテストで使われた1つを含めて3つあり、残る2つは「ゴシック・ヴィクトリアン」とは違う世界観を持つそうです。使えるキャラクターは6体から「おそらく10体を大きく超える数」に増え、ランクマッチやランキング、シーズン制も用意されるとのこと。テストで遊べたのは、マップでいえば3分の1、キャラクターでいえば半分ほどでした。
そして宮崎氏は、テストで集まったフィードバックのうち「PvPの比重」を重視して製品版に向けた調整を行うと明言しています。日本のテスターが最も強く反発した部分が、まさにその「PvPの比重」です。8月21日から24日にかけて日本語圏で出た不満は、届く先がはっきりしている不満でした。
発売時期は「2026年発売予定」のままで、テスト終了に合わせた発表はありません。9月24日発売という一部の先行記事の記述は、任天堂が否定済みです。日本のフロムファンが次に見るべきは、入力遅延への技術的な回答と、最終フェーズの演出がどう変わるかの2点になります。
同じテストで日本と海外の不満が分かれたのは、比べている過去作が違うから
海外は入力遅延とフレームレート、日本は最終フェーズの3人対戦。この分かれ方は、それぞれが何と比べているかの違いだと感じます。英語圏の議論はSwitch 2という機種の性能に向かい、日本の議論はフロム作品の遊び方の伝統に向かいました。前者はパッチで直せる話で、後者は設計思想の話です。同じ4日間を遊んで、見ていた場所がここまで違ったのは印象的でした。
宮崎氏はインタビューで、本作を「新しいというか、変なゲームだと思います」と自ら言っています。変なゲームは、遊んだ人の期待の置き場所によって受け止められ方が変わる。8月21日から24日の4日間で起きたのは、その置き場所が地域によって違うことが可視化された、ということだったのだと思います。
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