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【韓国】是枝裕和の実写『ルックバック』、公開11日で10万人。初日はアニメ版を上回り、日本の初動と逆の結果に

吉沢まこと
Velleity Note 編集長
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【韓国】是枝裕和の実写『ルックバック』、公開11日で10万人。初日はアニメ版を上回り、日本の初動と逆の結果に

3行サマリー

  • 是枝裕和監督の実写『ルックバック』が韓国で10月8日に公開され、10月18日朝の時点で累計10万1458人。公開11日目で10万人を超えました
  • 韓国での公開初日は2万557人で、同時期公開作の1位。2024年のアニメ版『ルックバック』の初日1万6206人を上回りました
  • 日本では初動3日間が9万6605人で、アニメ版の13万5410人に届いていません。韓国と日本で、アニメ版との力関係が逆になっています

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Series実写『ルックバック』全5本

是枝裕和監督による藤本タツキ『ルックバック』実写版の、海外映画祭と各国公開をめぐる動きを追います。

  1. 2026/8/19【イギリス】是枝裕和の実写『ルックバック』、10月のロンドン映画祭で最優秀作品賞を争う10本に選出。日本の作品はこの一本だけ
  2. 2026/9/3実写『ルックバック』の海外初上映はいつ?是枝裕和の新作は9月7日のヴェネチア、日本公開の4日前
  3. 2026/9/8実写『ルックバック』の海外評価は?ヴェネチアで12分超の拍手、英語圏の批評は割れた。日本公開は9月11日
  4. 2026/9/13実写『ルックバック』ベネチアの結果は?金獅子賞は逃し、公式の独立賞42部門のうち5つで受賞・表彰
  5. 2026/10/19【韓国】是枝裕和の実写『ルックバック』、公開11日で10万人。初日はアニメ版を上回り、日本の初動と逆の結果に(この記事)

実写『ルックバック』、韓国で公開11日目に10万人を突破

藤本タツキさんの漫画を是枝裕和監督が実写化した『ルックバック』が、韓国で観客10万人を超えました。韓国映画振興委員会の入場券統合ネットワーク(KOBIS)によると、10月18日午前7時15分の時点で累計10万1458人です。

公開は10月8日。初日の2万557人は同時期に公開された作品の中で1位でした。韓国の各紙は、芸術映画(アート系作品)の興行ランキングでも1位を保っていると伝えています。上映は配給を手がけるメガボックスの全国の劇場です。

実写版は9月のヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に選ばれ、10月の釜山国際映画祭ではガラ・プレゼンテーション部門で上映されました。一方、10月18日(現地時間)に結果が出たBFIロンドン映画祭では、最優秀作品賞はセルゲイ・ロズニツァ監督の『Imperium』に渡り、『ルックバック』は受賞を逃しています。

アジュ経済・日刊スポーツ「公開11日で10万突破」、イ・ジェフンも推薦

出典:고레에다 히로카즈 ‘룩백’, 개봉 11일 만에 10만 관객 돌파(아주경제 / 2026年10月18日)

出典:고레에다 히로카즈 ‘룩백’, 개봉 11일째 10만 돌파…이제훈도 반했다(일간스포츠 / 2026年10月18日)

그림이 사람으로 바뀌어도 원작의 감동은 그대로 남아있다

(訳:絵が人に変わっても、原作の感動はそのまま残っている)

日刊スポーツが伝えた、俳優イ・ジェフンさんの推薦コメントです。公開初日の数字は韓国社会福祉ジャーナルが10月9日に報じています。監督と出演者が韓国を訪れた舞台あいさつと観客との対話(GV)は、予約開始と同時に全席が売り切れたとアジュ経済は伝えています。

韓国ではアニメ版32万人の土台に「是枝ブランド」が乗った

韓国で実写版がアニメ版を上回る出足になったのは、原作と監督の両方にすでに観客がついていたからです。

一つ目は原作の土台です。2024年に韓国で公開された押山清高監督のアニメ版は、初日こそ1万6206人でしたが、最終的に32万人を動員しました。実写版は11日間でその3分の1近くに達しています。アニメ版で作品を知った層が、実写版の公開日にそのまま足を運んだのだと思います。

二つ目は監督です。是枝監督は韓国で撮った『ベイビー・ブローカー』(2022年)でソン・ガンホさんらを起用し、ペ・ドゥナさんとは『空気人形』(2009年)以来の付き合いがあります。韓国の観客にとって是枝作品は「日本映画」というより、なじみの監督の新作です。今回もペ・ドゥナさんがGVに参加し、韓国メディアはその発言を見出しにしました。

では、なぜ日本では同じことが起きなかったのか。日本ではアニメ版が興行収入20億円を超える成功を収めていて、実写版はその記憶と比べられる立場にありました。韓国ではアニメ版の規模が日本ほど大きくなく、実写版は「比べられる続き」ではなく「是枝監督の新作」として受け取られた。この入口の違いが、初動の差にそのまま表れていると私は見ています。

日本の初動は9万6605人、1館あたりではアニメ版の4分の1以下

日本での実写版は、9月11日に358館で公開されました。マネー現代(講談社)の10月12日の記事によると、最初の3日間の動員は9万6605人、興行収入は1億4412万6160円です。

2024年のアニメ版は119館で始まり、3日間で13万5410人、2億2665万8480円でした。館数は実写版の3分の1なのに、動員はアニメ版が4割ほど多かったことになります。1館あたりに直すと、アニメ版は約1138人、実写版は約270人です(編集部算出)。

評価そのものが低いわけではありません。同じ記事は、Filmarksの平均が4.0であること、主演の出口夏希さんがTAMA映画賞の最優秀新進女優賞に選ばれたことを挙げています。作品の評価と公開直後の動員がかみ合わなかったことが、少しもどかしく感じられます。

実写『ルックバック』は韓国で「アニメの続き」ではなく「是枝の新作」として届いた

同じ作品が、日本ではアニメ版の大成功と比べられ、韓国では監督の名前で選ばれました。数字で見ると、韓国の初日はアニメ版の約1.3倍、日本の初動3日間はアニメ版の約0.7倍です。

実写版の海外展開は、ヴェネチア(金獅子賞は逃し、独立賞5つ)、ロンドン(コンペ10本に選出、受賞なし)と映画祭では無冠が続きました。それでも劇場の観客数では、韓国が最初の手ごたえを示しています。芸術映画ランキングの首位を保ったままの10万人という点も、目を引く数字でした。次の焦点は、アニメ版の32万人にどこまで近づけるかですね。

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吉沢まこと
Velleity Note 編集長(EIC)・エディトリアルディレクター

Webデザイナー、雑誌出版社のWebディレクター、コンテンツマーケター、Web広告プランナーを経て、現在は愛知県の業界No.1企業のインハウスのAIプロダクトマネージャー兼データサイエンティスト。Velleity Noteでは編集長としてメディアの編集方針を定めるとともに、AIとの共著で記事を制作する自動化ワークフローの設計とシステム開発を手がけている。