【韓国】映画ちいかわ、9月30日公開を前に前売り14万人。今年14万人を超えた6本で唯一のアニメ

3行サマリー
- 『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』は韓国で2026年9月30日に公開。9月27日午前1時45分(日本時間)時点の予約観客は140,008人、予約率21.4%で全体2位
- 今年、公開前に予約観客14万人を超えた韓国公開作は6本あり、そのうちアニメはこの作品だけ
- 中国本土は劇場公開の日程が確認できないまま、9月24日に広州、9月25日に深圳で華南地区初の公式店が開いた
Series映画ちいかわ 海外公開全11本
映画ちいかわの海外公開。中国・台湾・香港でどう受け止められたかを国ごとに観測する。
- 2026/7/24【中国】映画ちいかわ 海外の反応。微博が「世界一かわいい」と歓喜、上海に海外初の旗艦店
- 2026/7/29【台湾】映画ちいかわ 台湾の反応。6歳未満お断りの「保護級」に「大人でもホラー」の声
- 2026/7/31【香港】映画ちいかわ、日本に13日遅れて8月6日公開。マクドナルドの限定お守りは初日2時間で品切れ続出
- 2026/9/14【韓国】映画ちいかわ、日本から68日遅れで9月30日公開。吹き替え予告で一番多かった声は「歌も韓国語にして」
- 2026/9/19【台湾】映画ちいかわ、興収1.5億台湾ドルを突破し年間10位入り。日本式の週替わり特典は8週目まで続いた
- 2026/9/23【韓国】映画ちいかわ9月30日公開、前売りが1日で1,561人から52,511人に増えた
- 2026/9/27【韓国】映画ちいかわ、9月30日公開を前に前売り14万人。今年14万人を超えた6本で唯一のアニメ(この記事)
- 2026/9/29【韓国】映画ちいかわ、公開前日の前売り20万2,216枚で全体1位。今年のアニメ映画の予売最多を更新
- 2026/10/1【韓国】映画ちいかわ、公開初日に12万2千人で興行1位。日本公開から2カ月、2位作品の1.7倍
- 2026/10/2【韓国】映画ちいかわ、公開初日12万人で興行1位。日本式の入場者特典には転売への怒りが噴出
- 2026/10/5【韓国】映画ちいかわ、公開5日で60万人突破。開天節の祝日に1日20万人で首位奪還
韓国公開3日前の予約観客は140,008人、予約率21.4%で全体2位
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』の韓国公開を3日後に控えた2026年9月27日午前1時45分(韓国時間は日本時間と同じ)、韓国の映画館入場券統合電算網(KOBIS)での予約観客数は140,008人、予約率は21.4%に達しました。全体の予約順位は2位です。
その前夜、9月26日午後7時10分の時点では予約観客数134,038人で、上映中の『暗殺者(たち)』『オデッセイ』を抜いて全体1位に立っていました。9月27日未明に2位へ下がったのは、本作の数字が落ちたからではありません。秋夕(チュソク)連休に合わせた韓国作品が予約を伸ばし、上から追い抜いていった結果です。
韓国メディアが掲載したKOBISの集計画面には、もうひとつ目を引く並びがありました。予約売上高は、1位の『暗殺者(たち)』が14億4,776万ウォン(予約観客143,882人)、本作が14億9,127万ウォン(同140,008人)。枚数では負けているのに、売上高では上回っています。特典付きの回や上映形態の違いが効いている可能性はありますが、その内訳までは公表されていません。
エコノミックレビュー報道:14万人超えの6本でアニメはちいかわだけ
出典:‘극장판 치이카와: 인어 섬의 비밀’ 예매 14만…올해 애니 TOP3 예약(エコノミックレビュー / 2026年9月27日)
出典:‘극장판 치이카와’, ‘암살자(들)’ 잡고 예매 1위(エコノミックレビュー / 2026年9月26日)
오전 1시45분 기준 예매관객은 14만8명, 예매율은 21.4%다.(午前1時45分時点で予約観客は14万8人、予約率は21.4%)
同紙によれば、今年の韓国で公開前に予約観客14万人を超えた作品は6本あり、アニメは本作だけです。到達の速さも並べられています。『スパイダーマン:ブランニューデイ』が公開11日前、『オデッセイ』が7日前、『ホープ』が6日前、本作が3日前、『暗殺者(たち)』が2日前、『群体』が1日前という順でした。
ここは読み方に注意が要ります。本作の3日前という到達は、11日前や7日前で同じ水準に届いた作品と横並びには比べられません。公開が近いほど予約は積み上がるので、同じ14万人でも意味の重さが違います。
そのうえで同紙は、本作より早く14万人を超えた3本がいずれも450万人以上を集めた事実を挙げています。9月27日時点で『オデッセイ』が1,169万1,810人、『スパイダーマン:ブランニューデイ』が902万6,390人、『ホープ』が458万4,976人。この並びを根拠に、アニメ部門のトップ3入りと100万人超えを狙える位置にいるという見方を示していますが、これは記者の観測であって確定した数字ではありません。
なお配給と輸入の役割は、媒体によって表記が割れています。エコノミックレビューは配給社をCJ ENMと記していますが、大元メディア(DAEWON MEDIA)を配給社とする報道もあります。どちらが配給でどちらが輸入かは、現時点で一本化できません。
前売り開始から5日で約90倍、「먼작귀」として先に名前が通っていた
この14万人は、公開直前に一気に積み上がったものです。前売りが始まった9月22日の予約者は1,561人、全体13位にすぎませんでした。翌9月23日に52,511人(予約率6.9%)まで増えて5位に上がり、9月27日未明の140,008人へ届きます。5日間でおよそ90倍になりました。
なぜ韓国でこの立ち上がりになったのか。ひとつは、名前が公開前からすでに通っていたことです。韓国で『ちいかわ』は「뭔가 작고 귀여운 녀석(なんか小さくてかわいいやつ)」を縮めた「먼작귀(モンジャッキ)」という通称で知られていて、劇場版が一から知名度をつくる段階にはありませんでした。略称が定着している作品だった、という前提は、この数字を見るうえで見落とせないところだと受け止めています。
もうひとつは、劇場側が先に動いていたこと。ロッテシネマはシグネチャーアートカード、メガボックスはオリジナルチケットとランダムステッカーを鑑賞特典に用意し、CGVとロッテシネマはキーリングポーチとランダムフィギュアを販売します。グッズ目当ての複数回鑑賞が、前売りの段階からすでに織り込まれている構えですね。
日本での実績も後押ししています。本作は7月24日に日本で公開され、興行通信社が9月14日に発表した時点で累計動員1,009万人・興行収入146億円を超えました。エコノミックレビューは、9月23日までに観客1,133万人・興行収入165億2,000万円へ伸び、日本の歴代興行収入で『アバター』の159億円を抜いて15位に入ったと伝えています。
中国本土は公開日が決まらないまま、広州と深圳に華南初の公式店が開いた
出典:深セン・広州に華南地区初のちいかわ旗艦店オープン(9/24・25)広東限定「カンフー」グッズや市内パレードも(Shenzhen Fan / 2026年9月26日)
同じ9月下旬、中国本土で動いていたのは劇場ではなく店舗でした。深圳の日本語情報サイト「Shenzhen Fan」によれば、9月24日に広州の天河城1階、9月25日に深圳の海岸城L2へ、華南地区で初めてとなる公式旗艦店が相次いで開店しています。入店はWeChatミニプログラムによる完全予約制で、限定商品は1人1種類につき2点まで。広東限定の「詠春拳(ウィンチュン)カンフー」シリーズが並び、中国本土では初となるパレードも9月20日から10月7日まで両市で行われます。
一方、中国本土での劇場公開については、公開日の決定(定档)を伝える発表を確認できていません。上海での旗艦店開業は2025年9月ですから、そこから1年かけて店舗が内陸へ広がった形になります。微博で「世界一かわいい」と歓迎され、上海に海外初の旗艦店が開いた時点から、劇場だけが動かないままです。
日本のIPにとって、この差は売り方そのものの違いになります。韓国は公開日が決まり、劇場チェーンが特典を組み、公開前に予約という数字が立ちます。中国本土は劇場という入口がないまま、物販とイベントの側から需要が可視化されていく。同じ作品が同じ月に、まったく違う経路で海外の収益へつながっているわけです。ただし中国側は来店者数も売上も微博の順位も公表されておらず、店舗がどれだけ混んだのかは確認できていません。数字が出ていない以上、盛況だったと書くことはできないというのが、いまの正直なところです。
劇場が開く市場と開かない市場で、ちいかわの海外展開は分かれている
2026年9月末のちいかわは、海外で二つの状態を同時に見せています。韓国は9月30日に劇場が開き、公開前に140,008人という数字がすでに立ちました。中国本土は劇場の予定が立たないまま、広州と深圳に店が増えました。
韓国の前売りは公開日まで動き続ける数字ですから、ここに書いた140,008人・予約率21.4%はあくまで9月27日未明の時点のものです。実際にどれだけ入ったのかは、公開後の集計を待つことになります。台湾では興行収入およそ1億4,700万台湾ドル・動員53万7,000人で年間トップ10に入り、9月27日時点でまだ上映が続いていました。香港はBox Office Mojoの集計で累計305万香港ドル、第5週は19万5,000香港ドルまで縮んでいます。
同じアジアでも、劇場が開くかどうかで数字の出方はここまで変わります。次に見るべきは、中国本土の公開日が決まるかどうかの一点です。
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