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SPYAIRの海外人気|8年ぶりの欧州ツアーが開幕、ハイキュー主題歌「オレンジ」は世界2億回再生

吉沢まこと
Velleity Note 編集長
公開
最終更新
現地の一次ソースで確認 約6分で読めます
SPYAIRの海外人気|8年ぶりの欧州ツアーが開幕、ハイキュー主題歌「オレンジ」は世界2億回再生

3行サマリー

  • SPYAIRの欧州ツアーが10月30日にウィーンで始まりました。6都市を回る欧州ツアーは2018年以来、8年ぶりです。
  • 初日の会場は、ウィーン近郊で開かれたアニメイベント「YuniCon」。ベスト盤『BEST OF ANIME』にはアニメ主題歌17曲が並びます。
  • 劇場版ハイキュー!!の主題歌「オレンジ」は世界で2億回、銀魂の「サムライハート」は1億回再生を超えました。

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SPYAIRの欧州ツアー、10月30日にウィーンのアニメイベントで開幕。6都市は8年ぶり

名古屋出身のロックバンドSPYAIRが、10月30日(現地時間)にオーストリアのウィーンで欧州ツアーを始めました。欧州を回るのは2018年以来、8年ぶりです。2018年には初のワールドツアーとして23都市を回り、ロンドンでも初めて公演しています。

日程は全6公演です。

  • 10月30日 ウィーン(Multiversum Schwechat/アニメイベント「YuniCon」へのゲスト出演)
  • 11月2日 パリ(Cabaret Sauvage)
  • 11月4日 アイントホーフェン(Effenaar)
  • 11月5日 フランクフルト(Batschkapp)
  • 11月7日 ロンドン(Scala)
  • 11月8日 ミラノ(Magazzini Generali)

ウィーンだけは単独公演ではなく、YuniConのステージへのゲスト出演です。入場券はYuniConのチケットに含まれていました。ツアーの初日がアニメのイベントだったことが、SPYAIRの欧州での立ち位置をよく表しています。

英Electric Bloom誌とAnime Cornerが、8年ぶりの欧州ツアーとアニメ主題歌の歩みを取材

出典:SPYAIR interview: Anime anthems return to Europe with new vocalist YOSUKE(Electric Bloom Webzine / 2026年10月26日)

出典:Spyair Drops New Album Best of Anime, A Definitive Collection of 17 Anime Theme Songs Spanning 16 Years(Anime News Network掲載のプレスリリース / 2026年10月21日)

Anime Cornerのインタビューで、バンドは「オレンジ」についてこう話しています。

Orange has been streamed more than any of our previous songs around the world.

(「オレンジ」は、これまでのどの曲よりも世界中で聴かれています。Anime Corner)

フランクフルト公演は「残りわずか」、ロンドンは販売中。完売の表示はまだ出ていない

10月31日(日本時間)に各都市の販売ページを確認したところ、完売の表示が出ている公演はありませんでした。

  • フランクフルト(11月5日):58.70ユーロから。販売ページには「Tickets are strongly limited(チケットは残りわずか)」とあります(snapticket)。
  • ロンドン(11月7日):販売中。手数料込みで43.32ポンドです(Ents24)。
  • パリ・アイントホーフェン・ミラノ:販売状況の表示は確認できませんでした。

会場はいずれもライブハウス規模です。8年前に欧州で鳴らした名前に加えて、ボーカルが替わってから初めての欧州でもあるため、どこまで売り切るかがこのツアーの見どころになります。ウィーン公演の観客数や現地の反応は、まだ伝わっていません。

海外への入口はアニメ主題歌。「オレンジ」2億回、「サムライハート」1億回

SPYAIRが欧州でライブハウスを回れる理由は、アニメの主題歌にあります。10月21日に出たベスト盤『BEST OF ANIME』には、2010年から2026年までの16年分、アニメ主題歌17曲が並びます。

  • ハイキュー!!:「イマジネーション」「アイム・ア・ビリーバー」「ONE DAY」「オレンジ」
  • 銀魂:「サムライハート(Some Like It Hot!!)」「サクラミツツキ」「現状ディストラクション」「轍~Wadachi~」など
  • 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ、BLEACH、勇者刑に処す、追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する、など

プレスリリースによると、劇場版ハイキュー!!『ゴミ捨て場の決戦』の主題歌「オレンジ」は世界で2億回の再生を超え、SPYAIR最大のヒットになりました。銀魂の「サムライハート」も1億回を超えています。ソニーミュージックの日本語の告知でも、「サムライハート」は「1億回再生を突破し、オリジナルリリースから15年を経た今なお、世界中で愛され続けている」と紹介されています(ソニーミュージック)。

では、なぜ15年前の曲がいまも海外で聴かれるのでしょうか。理由は、アニメが配信で何度も見返され、そのたびに主題歌も聴かれるからです。ハイキュー!!も銀魂も、シリーズと劇場版が10年以上続いてきた長寿作品です。劇場版で「オレンジ」を知った人が、テレビシリーズの「イマジネーション」や銀魂の曲へさかのぼる。SPYAIRの海外の客席は、こうした流れで広がってきました。

ライブの曲順もそれを映しています。9月5日に韓国・一山(KINTEX)で開いた初の海外版「JUST LIKE THIS」では、1曲目がハイキュー!!の「イマジネーション」、アンコールの最後が「サムライハート」でした(スポーツ京郷)。7月には米サンディエゴのアニメ音楽フェスにも出演しています(当サイトの記事)。

ボーカルYOSUKEで迎える初の欧州。現行のOP「Awake」は135万回

今回の欧州ツアーは、2023年4月に加わったボーカルYOSUKEにとって初めての欧州公演です。YOSUKEは1,000人を超える応募者の中から選ばれました。海外のファンは、前のボーカルの声で知った曲を新しい声で聴くことになります。

新体制でもアニメ主題歌は続いています。放送中のアニメ『追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する』のオープニング「Awake」は、7月11日に公開された公式MVが10月31日時点で135万回再生されました(YouTube)。2024年にTHE FIRST TAKEで歌った「オレンジ」は652万回です(YouTube)。

メンバーのKENTAは、Electric Bloomのインタビューで過去のポーランド公演を振り返っています。夜遅い時間だったにもかかわらず会場は待っていた人でいっぱいで、「they knew our songs really well and sang along with us(みんな曲をよく知っていて、一緒に歌ってくれた)」と話しました。日本のファンから見ると、アニメの主題歌を通じて、日本とは別の客層が欧州に育っていることがわかります。

ロンドン公演(11月7日)が試金石。アニメ主題歌の力が新体制でも通じるか

SPYAIRの海外人気を支えているのは、ハイキュー!!と銀魂を中心としたアニメ主題歌の積み重ねです。「オレンジ」の2億回という数字と、ツアー初日がアニメイベントだったことが、そのことを示しています。

注目したいのは、2018年に初めて立ったロンドンの会場をどこまで埋められるかです。新しいボーカルのもとでも欧州で客席が埋まるなら、アニメ主題歌が「曲」だけでなく「バンド」のファンを育てていた証拠になります。個人的には、各公演の曲順でハイキュー!!と銀魂の曲がどこに置かれるかにも注目しています。

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吉沢まこと
Velleity Note 編集長(EIC)・エディトリアルディレクター

Webデザイナー、雑誌出版社のWebディレクター、コンテンツマーケター、Web広告プランナーを経て、現在は愛知県の業界No.1企業のインハウスのAIプロダクトマネージャー兼データサイエンティスト。Velleity Noteでは編集長としてメディアの編集方針を定めるとともに、AIとの共著で記事を制作する自動化ワークフローの設計とシステム開発を手がけている。