【世界】任天堂『マリオカート ツアー』が9月30日に終了。推定収益2億6850万ドルの26%は日本、ダウンロードは7%

3行サマリー
- 任天堂のスマートフォン向け『マリオカート ツアー』は、2026年9月30日15時(日本時間)にサービスを終了しました。配信開始の2019年9月25日から約7年です。
- 調査会社AppMagicの推計では、累計ダウンロードは2億7,600万回超、アプリ内課金の累計収益は2億6,850万ドルでした。
- その収益の26%は日本のプレイヤーによるもので、米国の39%に次ぐ2位です。ダウンロードに占める日本の比率は7%でした。
マリオカート ツアー、9月30日15時にサービス終了。オフライン版は出ない
任天堂のスマートフォン向けレースゲーム『マリオカート ツアー』は、2026年9月30日15時(日本時間)でサービスを終えました。終了はあらかじめ7月8日に告知されており、公式FAQはオフライン版の提供予定がないことも明らかにしています。サーバーが止まったため、現在はアプリを起動してもプレイできません。
終了を受けて、英国のモバイルゲーム業界メディアMobilegamer.bizが、AppMagicの推計値で約7年間の売上をまとめました。私が目を留めたのは、総額よりも国別の内訳でした。遊んだ人の7%しかいない日本が、課金額では4分の1を占めていました。
Mobilegamer.biz「生涯課金収益の26%は日本から」
出典:Mario Kart Tour closes after seven years and nearly $270m in revenue(Mobilegamer.biz / 2026年9月30日)
出典:Mario Kart Tour has now officially shut down, after earning Nintendo an estimated $270 million(VGC / 2026年9月30日)
出典:『マリオカート ツアー』サービス終了のお知らせ(マリオカート ツアー公式FAQ)
39% of the game’s $268.5m lifetime IAP revenue came from players in the US, with 26% from Japan.
Mobilegamer.bizによると、国別の収益は米国39%、日本26%と続き、フランス・ドイツ・英国はそれぞれ5〜6%にとどまりました。ダウンロードの国別比率は米国21%、メキシコ12%、ブラジル9%、日本7%です。日本はダウンロードでは4位でも、収益では米国に次ぐ2位でした。
この傾向は別の調査会社でも同じです。Sensor Towerは2021年4月、累計2億ダウンロード・2億ドル突破の時点で、米国が収益の37.6%で1位、日本が28%で2位と発表していました。集計した会社も時期も違う2つの推計が、どちらも「日本は収益の4分の1強」を示しています。
月2,200万ドルから65万ドルへ。7年で月間課金額は約34分の1に
収益の山は配信直後にありました。Mobilegamer.bizが伝えるAppMagicの推計では、2019年10月の課金額は2,200万ドル弱です。配信初週のダウンロードは5,400万回にのぼりました。
その後は下がり続けます。2020年から2021年の大半は月500万〜600万ドル、2021年末から2022年は平均で月300万ドル前後でした。2022年後半にはキャラクターを抽選で入手する「ドカン」が廃止され、Mobilegamer.bizはこれが収益の減少をさらに早めたと指摘しています。7月に終了が告知された時点の月間収益は約65万ドルで、ピークのおよそ34分の1です。
なぜ日本だけ課金の比重がこれほど高かったのか。ひとつは、日本がスマートフォンゲームに課金する習慣の根づいた市場だという点です。もうひとつは、ダウンロードの多いメキシコやブラジルが、1人あたりの課金額では米国や日本に届かなかった点にあります。無料で入れて遊ぶ人は中南米に多く、お金を払って遊び続けた人は日米に集まっていました。
海外のファンコミュニティは「最後の1分まで走った」と最終日を見送った
英語圏のファンが集まるRedditのr/MarioKartTourでは、終了直後に立った「RIP Mario Kart Tour」が10月1日朝の時点で891票、コメント147件を集めていました。前日の「Goodbye Mario Kart Tour!」は1,016票です。
コメント欄で多く支持されたのは、別れを惜しむ声でした。212票を集めたのは「このサブレディットが巨大なアーカイブとして残るのはいいことだ」という書き込みです。170票の投稿は「最後の1分までプレイして、最後のレースで東京ブラーの自己ベストを出した」と報告しました。配信開始の数日後に交際を始め、夫婦で最初に一緒に遊んだゲームだったと振り返る人もいました。売上の数字を追ったあとにこうした声を読むと、7年という時間の重さを改めて感じます。
公式側も最後に記録を振り返りました。VGCによると、英語版の公式Xアカウントは最後の投稿でこれまでのツアーの画像を並べ、「この7年間、マリオカート ツアーを支えてくださってありがとうございました」と感謝を伝えています。
日本のプレイヤーは有償ルビーの払い戻しを申請できる
日本円で購入した未使用の有償ルビーは、資金決済法にもとづく払い戻しの対象になるとケータイ Watchが報じています。無償ルビーやおまけで付いたルビーは対象外で、申請はサービス終了後にアプリ内のフォームから行います。アプリを削除すると申請できなくなるため、まだ手続きをしていない人はアンインストールしないよう注意が必要です。
収益の4分の1を払ってきた日本のプレイヤーにとって、今回の終了は海外以上に大きな区切りです。
ダウンロード7%の日本が収益26%を支えた、マリオカート ツアーの7年
『マリオカート ツアー』は2億7,600万回以上ダウンロードされましたが、収益を支えたのは米国と日本の少数のプレイヤーでした。2つの調査会社がそろって日本を収益2位に置いており、日本は遊ぶ人の数よりも、遊び続けてお金を払う人の多さで存在感を示した市場です。7年分の数字は、スマートフォンのマリオカートを最後まで支えたのが日本のプレイヤーだったことを示しています。
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