2026年9月12日 海外メディアとファンの愛を、脚色なしで日本語に @VelleityNote
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【韓国】EXOの3人、ベクヒョンが設立した事務所を提訴。9月7日にソウルで審理、6月にはシウミンの東京公演が消えていた

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【韓国】EXOの3人、ベクヒョンが設立した事務所を提訴。9月7日にソウルで審理、6月にはシウミンの東京公演が消えていた

3行サマリー

  • EXOのチェン、ベクヒョン、シウミンの3人が所属事務所INB100を相手取った専属契約効力停止の仮処分について、ソウル中央地方裁判所民事50部が2026年9月7日に審理を開いたと報じられました。
  • INB100はベクヒョンが2023年6月に設立し、2024年5月にチャ・ガウォン代表のワンハンドレッド傘下に入った会社です。同レーベルからはTHE BOYZの9人やVIVIZも精算金の未払いを理由に契約解除を通知しています。
  • 日本では2026年6月、シウミンが東京の「ASIA CULTURE FESTIVAL 2026」への出演を取りやめました。INB100は事務所を装った業者による詐欺契約が原因だったと説明しています。

ソウル中央地方裁判所民事50部が、9月7日にチェンベクシの仮処分の審理を開いた

EXOのチェン、ベクヒョン、シウミンの3人が、所属事務所であるINB100を相手取り、専属契約の効力を止めるよう求める仮処分を申し立てました。連合ニュースは9月7日、法曹界の話として、ソウル中央地方裁判所民事50部(イ・サンフン部長判事)が同日、この事件の審問期日を開くと報じています。

韓国では3人をまとめて「チェンベクシ」と呼びます。仮処分が認められれば、3人は本案の判決を待たずに専属契約の拘束から離れ、自分たちでスケジュールを組めるようになります。ただし仮処分は暫定的な処分で、契約解除そのものが正しかったかどうかの結論とは別のものです。

連合ニュース配信の記事とスポーツ京郷の独自記事が、4月の解除通知から審理までを伝えている

出典엑소 멤버 첸·백현·시우민, 소속사에 전속계약 효력정지 가처분(世界日報/連合ニュース配信 / 2026年9月7日)

出典‘Self-inflicted disaster’ ChenBaekXi, after leaving SM and siding with Cha Ga-won, ends up in a lawsuit(スポーツ京郷 / 2026年9月7日)

엑소 멤버 첸, 백현, 시우민(이하 첸백시)이 소속사 INB100을 상대로 전속계약 효력을 멈춰달라는 소송을 낸 것으로 확인됐다.

「EXOのメンバーであるチェン、ベクヒョン、シウミン(以下チェンベクシ)が、所属事務所INB100を相手に専属契約の効力を止めてほしいという訴訟を起こしたことが確認された」という一文です。両紙とも、3人が4月に精算金の未払いなどを理由に契約解除を通知し、会社側が応じなかったため裁判所の判断を求めるに至った、という流れで書いています。

ベクヒョンが2023年に作った会社は、2024年5月に別の代表の傘下に入っていた

ここがこの話の分かりにくいところで、海外のファンがいちばん引っかかっている部分でもあります。INB100は、ベクヒョンがSMエンタテインメントを離れる準備の中で2023年6月に自ら設立した会社です。形のうえでは「自分の会社を訴えている」ように見えます。

ただ、この会社は2024年5月に、チャ・ガウォン代表が率いるワンハンドレッドレーベルの傘下に組み込まれました。経営の主導権はその時点で移っています。3人が今回向き合っているのは、自分たちが立ち上げた法人の名前をまとった、別の経営者の会社ということになります。

そのチャ・ガウォン代表は、300億ウォン台の詐欺の疑いで8月に拘束・起訴され、10月13日に初公判を控えていると世界日報は伝えています。不動産開発会社の会長出身で、2023年に歌手のMC MONGとワンハンドレッドを共同設立しましたが、2025年7月にMC MONGが去ってからは1人で会社を動かしてきました。同レーベルには、イ・スンギ、THE BOYZ、VIVIZ、放送人のキム・デホらが精算金の未払いを主張して契約解除を通知しています。

スポーツ京郷は「SMを出てチャ・ガウォンについた末の訴訟」と書いた

韓国のメディアの筆致は、同情一色ではありません。スポーツ京郷は記事の見出しに「自ら招いた災い」という言葉を置き、3年前の出来事から書き起こしています。

3人は2023年6月、精算資料とその根拠が十分に示されないとしてSMに契約解除を通知しました。2024年6月の記者会見ではチャ・ガウォン代表本人が壇上に立ち、「今この瞬間から全面戦争を再開する」「SMはメンバーの精算根拠資料を出すべきだ」と述べています。精算資料を出せと迫った側の会社が、いまは精算金の未払いを理由に解除通知を受け取る側に回りました。同紙はこの反転を淡々と並べています。この書き方には、韓国の読者が事務所と所属アーティストの争いを何度も見てきた疲れが出ているように感じました。

TheQooでは193コメント、海外のファンは「なぜ自分の会社を訴えるのか」と戸惑っている

韓国の大規模コミュニティTheQooでは、この報道を伝えるスレッドが9月7日のHOT一覧の先頭に上がり、同日午前の時点で193件のコメントが付いていました。同サイトのHOT入りは、その日いちばん人が集まっている話題を示す指標として使われています。

Xでは、韓国の芸能メディア「シングルリスト」の公式アカウント(@slist2015)が「EXO チェン・ベク・シ、INB100に対する専属契約効力停止仮処分申請」として速報を流しました。海外のファンダムアカウントの投稿は、報道から1時間ほどで数百リポスト、表示回数3万回規模まで伸びています。

反応の中身で目立つのは、驚きよりも混乱でした。インドネシア語や英語の投稿では「INB100はベクヒョンの会社のはずなのに、どうして自分の事務所を訴えることになるのか」という問いが繰り返し立てられています。2024年5月の傘下入りは日本語圏でも英語圏でもほとんど報じられておらず、3人と会社の関係が変わったことが伝わっていません。個別の投稿を事実の根拠にはできませんが、この受け止めが複数の言語で共通して観測できたことは記しておきます。

同じ会社を訴えたTHE BOYZの9人は、4月23日に仮処分が認められている

3人の申し立てを読むうえで外せないのが、先行する例です。THE BOYZのメンバー9人は2026年2月10日、重大な専属契約違反と信頼関係の毀損を理由にワンハンドレッドへ契約解除を通知しました。理由として挙げたのは、2025年7月以降の活動について正常な精算金が支払われず、契約書などの基礎資料の閲覧要求も拒まれたことです。

出典더보이즈 9人, 원헌드레드 전속계약 해지 가처분 이겼다[전문](スターニュース / 2026年4月23日)

ソウル中央地方裁判所は4月23日、この9人の仮処分申請を認めました。裁判所は、会社側が精算金の支払い義務に違反し、精算資料の提供義務も履行しなかった点を挙げています。ワンハンドレッド側は「K-POP業界に否定的な先例を残すことを懸念する」とコメントを出しました。VIVIZも3月4日付で契約が解除扱いとなり、新譜EP06と2026年前半のファンミーティングが会社側から一方的に取りやめられたと説明しています。

今回の審理は、同じ会社・同じ争点で4月に一度出た判断を、別のアーティストがなぞる形になります。裁判所は個別の事情を見て判断しますが、争点の輪郭はすでに見えています。

日本では6月、シウミンの東京公演が「事務所を装った業者」の契約で消えていた

日本のファンにとって、この揉め事はすでに一度、目の前で形になっています。

シウミンは2026年6月9日と10日に東京で開かれた「ASIA CULTURE FESTIVAL 2026」に出演する予定でしたが、開催直前に不参加が発表されました。INB100は6月5日、その理由を公式に説明しています。主催者側は4月27日、INB100ではない別の業者と契約を結んでいて、その業者は契約書に自らを「シウミンの所属事務所」と記載し、専属契約を結んでいるかのように偽装していたという内容でした。事務所側は、その業者が手数料目的で口座を貸していただけだったと述べ、明白な詐欺行為として法的措置を取る方針を示しています。

出典EXO シウミン、東京で開催「ACF2026」不参加の背景明かす(Kstyle/マイデイリー / 2026年6月5日)

これに先立つ4月26日には、神奈川のぴあアリーナMMで予定されていた日韓合同フェスが延期となり、チェンとシウミンは振替公演に参加しないことが発表されていました。3人は2025年2月8日と9日、同じぴあアリーナMMで6年ぶりの日本ファンミーティング「2025 CBX JAPAN FANMEETING Get, Set, Go!」を開いたばかりです。会場を埋めた翌年に、日本で予定されていたステージが立て続けに消えました。

チケットを取って待っていた人にとって、これは契約書の中の話ではありません。誰の名前で契約が結ばれ、誰が精算しているのかが曖昧なままだと、いちばん先に消えるのは公演です。日本で次のステージが立つかどうかは、まずソウルの裁判所が3人をどの会社の所属と認めるかにかかっています。

デビュー10周年の10月31日を、3人はどの会社の所属で迎えるのか

CBXがユニットとしてデビューしたのは2016年10月31日、ミニアルバム『Hey Mama!』でした。今年の10月31日で10年になります。チャ・ガウォン代表の初公判は10月13日で、記念日の直前です。

3人はSMを出るときも精算資料の開示を求めて争い、自分たちで会社を持つ道を選びました。その会社が別の経営者の傘下に入り、3年後にまた同じ「精算」という言葉で裁判所に立っています。事務所を離れれば解決する問題ではなかった、ということが今回はっきりしました。所属先を変えても、精算の根拠を確認できる仕組みがなければ同じことが起きます。韓国のK-POP業界がここ数年くり返してきた構図が、いちばん名の知れたユニットの上で、もう一度なぞられました。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。