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【ドイツ】カプコン『鬼武者』、ケルンのゲーム見本市の賞で2冠。日本のメーカーは18ノミネートで4部門受賞

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【ドイツ】カプコン『鬼武者』、ケルンのゲーム見本市の賞で2冠。日本のメーカーは18ノミネートで4部門受賞

3行サマリー

  • 8月28日に発表された「gamescom award 2026」全19部門で、カプコンの『鬼武者 Way of the Sword』が最優秀ゲームプレイと最優秀PlayStationゲームの2部門を受賞しました。
  • セガも3つのトロフィーを持ち帰りましたが、作品として取った2件はどちらも英国クリエイティブ・アセンブリが作った作品で、もう1つは出展社を評価するベストラインアップです。
  • 日本のメーカー5社は作品を選ぶ60枠のうち18枠を占めていました。受賞は4部門で、日本のスタジオが作った作品での受賞は『鬼武者』の2件だけです。

Series鬼武者 新作全6本

カプコン『鬼武者』20年ぶりの新作。ケルンのゲーム見本市gamescomでの出展から、9月4日の発売までを追う。

  1. 2026/6/21【ドイツ】カプコン、gamescom 2026で鬼武者20年ぶり新作を出展。ロックマン7年ぶり新作は世界初の試遊台
  2. 2026/7/12【ドイツ】カプコン『鬼武者』20年ぶり復活、ケルンのゲーム見本市gamescomで先行プレイへ。発売は9月4日に前倒し
  3. 2026/8/26【ドイツ】カプコン『鬼武者』新作、三船敏郎の顔は3Dスキャンなしで再現。9月4日発売、体験版はSwitch 2にも
  4. 2026/8/29【ドイツ】カプコン『鬼武者』、ケルンのゲーム見本市の賞で2冠。日本のメーカーは18ノミネートで4部門受賞(この記事)
  5. 2026/9/1【アメリカ】カプコン『鬼武者』20年ぶりの新作、海外62媒体の平均は85点。9月4日発売、評価が割れたのは京都の探索部分
  6. 2026/9/4【中国】カプコン『鬼武者』新作、批評家の平均86点に対しSteamは賛否両論。中国語の低評価35件の多くが「起動できない」

カプコン『鬼武者』が最優秀ゲームプレイとPlayStation部門を受賞。発売は9月4日

ドイツ・ケルンで開催中の欧州最大のゲーム見本市「gamescom 2026」で、会場に出展された作品を対象にする賞「gamescom award 2026」の受賞者が、現地時間8月28日の授賞式で発表されました。部門は全部で19。ホール7のgamescom studioステージで、13時から15時にかけてトロフィーが手渡されています。

日本のメーカーでいちばん目立ったのはカプコンでした。9月4日発売の『鬼武者 Way of the Sword』が、最優秀ゲームプレイと最優秀Sony PlayStationゲームの2部門を受賞しています。ゲームプレイ部門で並んでいたのは『エイリアン:アイソレーション2』『Cairn』『Denshattack!』『The Blood of Dawnwalker』の4本。PlayStation部門では同じカプコンの『ドラゴンズドグマ2 ダークアリズン』とも同居していて、票が割れてもおかしくない並びでしたが、そのまま『鬼武者』が抜けました。

この賞は審査員の採点と、来場者・オンライン参加者の投票を合わせて決まります。完成度だけでなく、会場でどれだけ触られたかが効く仕組みです。先週に取り上げた京都の名所の再現や三船敏郎さんの顔の作り込みが、ケルンの試遊台でも伝わったと受け止めました。

主催者の公式一覧と、ドイツのEurogamerが伝えた19部門の受賞者

出典gamescom award 2026(gamescom 公式 / 2026年8月28日)

出典CD Projekt Red und SEGA räumen ab: Alle Gewinner der gamescom awards 2026(Eurogamer.de / 2026年8月28日)

Als große Abräumer des Abends kristallisierten sich CD PROJEKT RED und SEGA mit jeweils drei Trophäen heraus.(この夜の大勝ちはCD PROJEKT REDとセガで、それぞれ3つのトロフィーを手にした)

主催者が公開した受賞一覧は次のとおりです。

部門受賞開発/パブリッシャー
ベストビジュアルMETRO 20394A Games/Deep Silver
ベストオーディオエイリアン:アイソレーション2クリエイティブ・アセンブリ/セガ
ベストゲームプレイ鬼武者 Way of the Swordカプコン
モストエンターテイニングWanderburgRandwerk/Sidekick Publishing
モストエピックTides of AnnihilationEclipse Glow Games
モストホールサムFinding Polkalidlocks/Parco Games
ゲームズ・フォー・インパクトSOKO 1977: Anti-Terror Task ForcePaintbucket Games/連邦政治教育センター
ベストXboxForza Horizon 6Playground Games/Xbox Game Studios
ベストPCTotal War: WARHAMMER 40,000クリエイティブ・アセンブリ/セガ
ベストPlayStation鬼武者 Way of the Swordカプコン
ベストNintendo Switch 2Rayman Legends Retoldユービーアイソフト
ベストモバイルWhere Winds MeetEverstone Studio/NetEase Games
ベストラインアップ(審査員賞)セガ
ベストブース(審査員賞)ウィッチャー3 Songs of the PastCD PROJEKT RED
ベストブース(来場者賞)アークナイツ:エンドフィールドGRYPHLINE
ベストビジネスブース(審査員賞)Ubisoft Business Loungeユービーアイソフト
ベストマーチ(来場者賞)ウィッチャー3 Songs of the PastCD PROJEKT RED
ベストトレーラー(来場者賞)ウィッチャー3 リマスター&DLCCD PROJEKT RED
HEART OF GAMING(特別賞)Games Done Quick

セガの3冠、作品で取った2件は英国クリエイティブ・アセンブリの2本

会社別でいちばん多くのトロフィーを持ち帰ったのは、CD PROJEKT REDとセガの3つずつです。ただしセガの3つは中身が分かれます。ベストオーディオの『エイリアン:アイソレーション2』とベストPCの『Total War: WARHAMMER 40,000』は、どちらも英国ホーシャムのクリエイティブ・アセンブリが作った作品。残る1つのベストラインアップは、出展作の顔ぶれ全体を審査員が評価する枠で、作品ではなく出展社に贈られます。

日本の龍が如くスタジオが作った『STRANGER THAN HEAVEN』は、モストエピックとベストXboxの2部門に入っていましたが、受賞はしていません。モストエピックは『Tides of Annihilation』、ベストXboxは『Forza Horizon 6』でした。

日本のメーカー18ノミネートの行方。日本のスタジオ製で受賞したのは鬼武者だけ

ノミネートが出た8月24日の時点で、作品を選ぶ12部門の60枠のうち、日本のメーカー5社が関わる枠は18ありました。受賞まで進んだのがどれだったのか、同じ数え方で並べ直します。

パブリッシャーノミネート受賞受賞作(開発スタジオ)
セガ82エイリアン:アイソレーション2(英国)/Total War: WARHAMMER 40,000(英国)
カプコン42鬼武者 Way of the Sword(日本)×2部門
集英社ゲームズ30
バンダイナムコエンターテインメント20
任天堂10

合計すると、18ノミネートに対して受賞は4部門。ここにベストラインアップ(セガ)を足して、日本のメーカーが受け取ったトロフィーは5つになります。

そのうえで開発スタジオの所在地で見直すと、風景がもう一段変わります。18枠の内訳は日本のスタジオ製が7枠、海外のスタジオ製が11枠でした。受賞した4部門を同じ物差しで割ると、日本のスタジオ製が2件(鬼武者の2部門)、海外のスタジオ製が2件(エイリアン:アイソレーション2、Total War: WARHAMMER 40,000)です。日本で作られた7枠のうち、賞になったのは『鬼武者』の2件だけでした。

ドイツの記事の主役はウィッチャー3とセガ。公式の受賞者投稿は約4時間で1.2万表示

現地の受け止め方は、日本のメーカーという切り口とはまったく別のところにあります。Eurogamer.deの記事は見出しから「CD PROJEKT REDとセガが総取り」で、本文でも最初に語られるのはウィッチャーの帰還です。カプコンの2冠が出てくるのは、その次の「ユービーアイソフトと並んで2つずつ」という段落でした。ドイツ語圏ではNintendo Connectなどの媒体も、同じ夜に受賞一覧を回しています。

Xでの反応も控えめでした。主催者の公式アカウント(@gamescom)が受賞者一覧を投稿してから約4時間の時点で、返信3・リポスト24・いいね180・表示1.2万です(2026年8月29日6時11分JSTに確認)。同じころ、ゲーム系ニュースアカウントの@Stealth40kが「Rayman Legends RetoldがSwitch 2部門、鬼武者:剣の道がPlayStation部門を受賞」とだけ書いた投稿は、20分ほどで表示2,796・いいね51まで伸びていました。受賞式そのものより、作品名の並びのほうが読まれている形です。

個別の反応では、ベストXbox部門に日本の『STRANGER THAN HEAVEN』も入っていた候補リストを貼り、『Forza Horizon 6』が選ばれたことに笑いで返す投稿も出ていました。ロシアのDTF、フランス語圏のアカウントも同じ夜に速報を回しています。gamescomの賞は世界中の媒体が拾う一方で、一つひとつの部門の議論はそこまで大きくならない、という温度感でした。

海外の賞で日本の社名を数えるより、どこで作られたかを数えたほうが実像に近い

ノミネートの記事を書いたときも同じことを考えましたが、受賞まで出そろってはっきりしました。海外の賞で「セガが3冠」と並ぶとき、その中身は英国のスタジオが作った作品です。セガがクリエイティブ・アセンブリを買収したのは2005年で、いま欧州の賞レースに乗っているのはその20年の成果にあたります。会社の国籍と、作品が生まれた場所は分けて数える必要があります。

その物差しで見たとき、今回いちばん強い日本の結果はカプコンの2冠です。しかも受賞したのは、京都の実在する名所を歩き回る剣戟アクション。日本の題材と日本のスタジオで、審査員と来場者の両方の票を取りました。発売は9月4日、PlayStation 5・Xbox Series X|S・PC・Nintendo Switch 2で、通常版は8,990円です。海外の賞が先に付いた前評判を、日本の読者は1週間後に自分の手で確かめられます。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。