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【韓国】カンナム、福士蒼汰と撮った動画を2日で取り下げ。日本の曲を韓国語にする企画を6月から続けてきた

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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3行サマリー

  • カンナムが8月20日に公開した福士蒼汰との動画は、翌21日のSNS投稿とあわせて2日で取り下げられた
  • きっかけは2015年のフジテレビの終戦70年特番。福士蒼汰が、祖父は特攻隊員の候補だったと語った回だった
  • 福士蒼汰は5月29日公開の日韓合作『TOKYO BURST 犯罪都市』の出演者でもあり、カンナムが6月から続けるJ-POP REMAKEにも矛先が向いた

カンナムが8月20日に出した福士蒼汰の動画は、2日で見られなくなった

歌手でタレントのカンナムさんが、俳優の福士蒼汰さんを招いた動画を、自身のYouTubeチャンネル「동네친구 강나미(ご近所の友だち カンナミ)」で8月20日に公開しました。2人は韓国語で会話し、辛いちゃんぽんを一緒に食べています。翌21日にはSNSにも2人で撮った写真を上げ、「勉強熱心なので、そのうち私より韓国語がうまくなりそうです。本当に賢くて優しいソタを、たくさん応援してあげてください」と書き添えました。

ところが公開の直後から批判が集まり、動画は非公開に、SNSの投稿は削除されました。ニューシスが8月22日0時に配信した時点でも、カンナムさん側からの説明は出ていません。取り下げた理由は、いまのところ本人の口からは語られていないことになります。

ニューシスとマネートゥデイが報じた経緯。カンナム本人の説明はまだ出ていない

出典강남, ‘우익 논란’ 日 배우 홍보했다 뭇매… 유튜브 영상· SNS 삭제(ニューシス / 2026年8月22日)

出典국가대표 남편인데…강남, ‘카미카제 후손’ 日 배우 홍보 영상 논란(マネートゥデイ / 2026年8月22日)

비판이 거세지자 후쿠시 소타가 출연한 유튜브 영상과 게시물은 모두 삭제됐으며, 별도의 입장이 나오지 않은 상태다.
(批判が強まると、福士蒼汰が出演したYouTube動画と投稿はすべて削除され、別途の説明は出ていない状態だ)

批判の起点は2015年のフジテレビ特番。祖父は特攻隊員の候補だったと語った回

福士蒼汰さんは2015年、フジテレビの終戦70年特番『私たちに戦争を教えてください』に出演しました。この番組をきっかけに家族から戦争当時の話を初めて聞き、祖父が特攻隊員の候補だったと知ったと語っています。生還した元隊員が、先に亡くなった仲間を振り返る話を聞いて涙を見せ、祖父を尊敬しているという趣旨の発言もしました。韓国ではこの回が「右翼論争」として繰り返し引かれてきた経緯があり、今年1月に配信が始まったNetflixシリーズ『이 사랑 통역 되나요?(この恋、通訳できますか?)』のときにも、彼の出演をめぐって一部の視聴者から反発が出ています。

ただ、そこには韓国側の報道自身が置いた但し書きもあります。マネートゥデイは、祖父が実際に特攻作戦へ投入されたとか戦争犯罪に加わったとかいう根拠は確認されておらず、福士蒼汰さんが特攻や日本の侵略戦争を賛美した事実も確認されていないと書いています。番組を終えたあと、彼は戦争の惨状に触れて「戦争をしてはいけない」という趣旨の感想を述べた、とも同紙は伝えています。批判の輪郭と、確かめられている事実の輪郭は、同じ形をしていません。

光復節の5日後という日付と、6月から続くJ-POP REMAKEが重なった

反応が強く出た理由の一つは、日付です。8月15日は光復節で、今年は81周年でした。動画が出たのはその5日後にあたります。SNSには「光復節から何日も経っていないのに日本の俳優を宣伝するのか」「日本の文化を広めたい気持ちは尊重するけれど、だんだん度が過ぎている」といった書き込みが目立ちました。個々の投稿を事実の根拠にはできませんが、批判の向きはおおむねこの一点に集まっています。

そこへ、もう一つの活動が重なりました。カンナムさんは6月から、韓国の歌手が日本の曲を歌い直す「J-POP REMAKE」という企画を立てて進めています。TVリポートによれば、AKMUイ・スヒョンの『青い珊瑚礁』、テヨンの『晩餐歌』、ハンロロの『残酷な天使のテーゼ』が、この企画から出てきました。当サイトでも松田聖子『青い珊瑚礁』の韓国語版と、配信後のチャート成績を追っています。日本の曲を韓国語で出し、日本の俳優を韓国語で紹介する。批判する側から見ると、この2つは地続きに映ったわけです。

一方でTVリポートは、日韓の文化交流の一環として肯定的に受け止める反応もあったと伝えています。韓国側の受け止めが一色に染まったわけではありません。カンナムさんは日本人の父と韓国人の母のもとに生まれ、2019年にスピードスケート元代表の李相花さんと結婚し、2022年に日本国籍を手放して韓国へ帰化しました。日韓のあいだに立つ人だからこそ、どちらの側の話題も自分に返ってくる立ち位置です。

福士蒼汰は5月29日公開の日韓合作『TOKYO BURST 犯罪都市』の出演者でもある

日本側から見ると、この件はバラエティー動画1本の話では収まりません。福士蒼汰さんは、5月29日に公開された『TOKYO BURST 犯罪都市』に、国際指名手配犯の村田蓮司役で出ています。マ・ドンソク主演の韓国映画『犯罪都市』シリーズを日本オリジナルの物語へ広げた日本・韓国合作で、韓国の刑事役に東方神起のユンホ、マ・ドンソクはアソシエイトプロデューサーとして参加しました。配給はKADOKAWAとBY4M STUDIOです。

つまり今回の反発は、日韓が一緒に作った作品の出演者にも触れています。日本の作品を韓国のマーケットへ持っていくとき、権利や配信の交渉より先に、こうした個人の過去の発言が入り口の前に置かれることがある。水上恒司さんは公開時に続編への意欲を語っていましたが、韓国での展開を考えるなら、この種の反発は前提の一部として計算に入る話になります。

日本の作品を韓国へ運ぶ人ほど、先に手を止めることになっている

カンナムさんがやってきたのは、日本の曲を韓国語にすることと、日本の俳優を韓国語で紹介することです。どちらも、日本の作品を韓国の人に届ける側の仕事でした。その入り口に立つ人が、一番先に動画を下ろすことになりました。この順番が、私には一番引っかかります。

気になるのは、取り下げの理由が本人の口から一度も語られていないことです。説明がないまま消えると、何が線を越えたのかが誰にも共有されないまま、次に同じことをする人が同じ場所でつまずきます。J-POP REMAKEの第4弾がどうなるかは、その答え合わせになります。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。