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【アメリカ】呪術廻戦 第3期、米国のNetflixで配信されないまま940万ビュー。上半期で最も見られたアニメに

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【アメリカ】呪術廻戦 第3期、米国のNetflixで配信されないまま940万ビュー。上半期で最も見られたアニメに

3行サマリー

  • Netflixの2026年上半期レポートで、もっとも見られたアニメシリーズは「呪術廻戦 死滅回游 前編」の940万ビュー(視聴時間4,600万時間)。
  • 第1期870万、第2期670万と続き、アニメのトップ5に呪術廻戦が3枠。シリーズ合計は3,160万ビュー・2億210万時間で、鬼滅の刃の1,750万ビューの約1.8倍。
  • 第3期はこの期間、米国のNetflixでは配信されていなかった。日本作品全体の視聴時間は61億時間を超え、レポート開示以降で最多。

Netflixの上半期レポート、アニメ首位は「呪術廻戦 死滅回游 前編」の940万ビュー

Netflixが公開した視聴データレポート「What We Watched」で、2026年上半期にもっとも見られたアニメシリーズは「呪術廻戦 死滅回游 前編」でした。ビュー数は940万、視聴時間は4,600万時間。第1期が870万ビュー、第2期が670万ビューと続き、アニメシリーズのトップ5のうち3枠を呪術廻戦が占めています。

数字そのものより、私が引っかかったのは条件のほうでした。この第3期は集計期間中、米国のNetflixでは見られなかったのです。Netflixが公開した集計表でも、第3期は全世界配信の対象外として記録されています。アニメ専門メディアのAnime CornerやCBRは、米国・英国を含むNetflixでの配信開始は7月22日だったと報じています。米国の視聴者がまったく見られなかったわけではなく、日本での放送開始と同時にCrunchyrollが世界同時配信していました。つまり940万ビューは、北米最大のアニメ配信先とNetflixの米国枠を欠いたまま積み上がった数字ということになります。

Netflix公式データ:アニメのトップ5に呪術廻戦が3作入った

出典What We Watched the First Half of 2026(Netflix / 2026年7月16日)

出典Netflix’s First Half of 2026 Was Dominated by One Anime (And No One Even Came Close)(ComicBook.com / 2026年7月24日)

More than half of our members today have watched at least one anime title.(現在、Netflixの会員の半数以上が少なくとも1本はアニメを視聴しています)

Netflixは同じレポートで、上半期の総視聴時間が970億時間を超え、半期として過去最多だったことも公表しました。アニメはもう一部の熱心な層だけのものではない、という書き方をしています。

シリーズ合計3,160万ビュー、鬼滅の刃1,750万との差は1.8倍

呪術廻戦は3つのシーズンと劇場版2本を合わせて3,160万ビュー・2億210万時間。同じ集計で鬼滅の刃はNetflix上の全作合計が1,750万ビュー・1億540万時間でした。単純に割ると約1.8倍の開きになります。作品単位で見ても、呪術廻戦の第3期940万に対し、鬼滅でもっとも見られた柱稽古編は410万でした。

ただ、この比較には前提を添えておきたいところです。鬼滅の最新作『無限城編』はこの期間Netflixに無く、アジア圏での配信開始は7月28日でした。あくまでNetflixのカタログの中での比較であって、作品の勢いそのものの順位ではありません。CBRは、2025年下半期と比べると呪術廻戦のシリーズ合計が198.1%増、鬼滅は68%以上の減少だったと伝えています。新作の有無がそのまま数字に出た半期だった、と読むほうが素直です。見出しとしては強いのですが、新作を出した側と出していない側を同じ土俵に載せて「敗れた」と書くのは、少し乱暴だと感じました。比べるなら、鬼滅に『無限城編』が乗った下半期の数字を待つのが筋です。

海外メディアは「米国抜きでこの数字」、日本の発表資料は「61億時間」を前に出した

同じレポートでも、どこを見出しに取るかが日本と海外でくっきり分かれました。

CBRでアニメを担当するAmi Nazru記者は「Demon Slayer Officially Beaten(鬼滅、正式に敗れる)」という見出しを立て、鬼滅がNetflixのアニメトップ10に入れなかったことを軸に書いています。ComicBook.comのRohit Jaiswar記者は、第3期が米国で配信されていなかった点を強調し、配信されていれば数字はさらに伸びていただろうという見立てを添えました。ドイツのゲームメディアmein-mmoは「呪術廻戦が鬼滅を上回り、当面はこの状態が続く」と、次の半期まで含めた予測として扱っています。

読者の受け止めも似た方向でした。CBRの記事に寄せられたコメント欄では、Netflixにある鬼滅は1年前にCrunchyrollで見終えた作品ばかりで、いま見直す理由がない、という指摘が目立ちます。新作かどうかがそのまま数字を分けた、という見方はメディアとファンで一致していました。

一方、Netflixが日本向けに出した資料の力点はまったく別のところにありました。日本発の作品の全世界視聴時間が61億時間を超え、2023年上半期のレポート開示以降で最多だったこと。非英語作品では韓国に次いで2番目に見られていること。呪術廻戦の第3期は東アジア・東南アジアを中心にトップ10入りし、香港では13週にわたってトップ10に残ったこと。「刃牙道」シーズン1は800万ビューで53カ国のトップ10に入り、ボリビアやペルーなど中南米17カ国、クウェートやオマーンなど中東11カ国が含まれていたこと。競争ではなく、面としての広がりを見せる構成です。

940万ビューを積み上げたのはアジアだった

ここまでの数字を並べると、ひとつの線が引けます。呪術廻戦の第3期は、北米という最大の英語圏市場をNetflix上で欠いた状態で、アジアの視聴だけで上半期のアニメ首位に立ちました。香港での13週という滞留は、瞬間的な話題ではなく、放送に合わせて毎週見られていたことを示しています。

日本のアニメを海外に出すとき、私たちはつい北米での成績を成功の物差しにしがちです。けれど今回の集計は、アジアの視聴だけで首位を取れる規模になっていることを、Netflix自身のデータで示しました。刃牙道が53カ国に届いた事実も、格闘アクションという一見ニッチなジャンルが、中南米や中東でどれだけ受け入れられているかを教えてくれます。第3期が米国のNetflixに並んだのは7月22日でした。下半期のレポートには、この半期に取りこぼした米国分がそのまま乗ってきます。940万という数字は、まだ天井ではありません。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。