【アメリカ】ポケモンが直営カード店に顔認証、入店は1日1回まで。米ゲーマーは「監視のほうが怖い」

3行サマリー
- 株式会社ポケモンが7月24日、直営店「ポケモンカードストア」に顔認証システムを導入すると発表
- 同一人物の入店と入店整理券の受け取りは1日1回(1枚)まで。7月31日に開業する5店舗から適用される
- 対象は小学生以上の来店客。英語圏のゲーム掲示板では、転売対策の是非より監視への警戒が上位を占めた
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ポケモン、直営カード店の入店を顔認証で1日1回に制限
株式会社ポケモンは7月24日、トレーディングカードの直営店「ポケモンカードストア」に顔認証システムを導入すると発表しました。顔を確認する場面は2つ、入店時と入店整理券の受け取り時です。同一人物の入店と整理券の受け取りは1日1回(1枚)までに制限され、2回目以降をシステムが検知するとスタッフの画面にアラートが出ます。判定に基づいて入店を断る運用です。対象は小学生以上の来店客とされています。
きっかけは、整理券を何度も受け取って商品を買い占める行為でした。日本のカードショップでは長く続いてきた光景ですが、対策として顔認証まで踏み込んだ例はほとんどありません。海外が驚いたのは、まさにそこでした。
IGNが伝えた公式の説明、目的は「防犯」と安心して買える環境
出典:The Pokémon Company Announces Facial Recognition System to Help Kill Scalping at Japanese Card Stores(IGN / 2026年7月27日)
出典:ポケカ直営店に顔認証導入 「同一人物が何度も整理券受け取り・入店」に対策(ITmedia NEWS / 2026年7月27日)
Pokémon card scalping has led to the introduction of a mandatory facial recognition system at some stores in Japan.
IGNのTom Phillips記者は、公式サイトの記載として「すべてのお客様に安全で安心な買い物環境を提供するため」「防犯のため」という2つの目的が挙げられていると伝えています。入店を1人1日1回に絞る狙いが購入量の抑制にあること、それでも繰り返し入店しようとした人に何が起きるかまでは明示されていないことにも、同記事は触れていました。
7月31日開業の5店舗が先行、小学生以上という線引き
適用は7月31日に開業する5店舗から始まります。全店一斉ではなく新規開業店から入るかたちで、既存店へいつ広げるかは示されていません。
もうひとつ並べて見ておきたいのが、ポケモンが5月21日に発表した別の施策です。公式サイトでのカードゲーム商品の販売とイベント参加の申し込みに、マイナンバーカードを使った本人確認を導入するというもので、運用開始は8月ごろとされています。店舗では顔、オンラインでは公的な本人確認証。2つを並べると、転売対策の軸が「買える数を減らす」から「買っている人が誰かを特定する」へ移ったことがはっきり見えてきます。
Reddit最上位は「転売は嫌いだが、監視のほうがもっと嫌だ」
IGNの記事はゲーム掲示板Redditのr/gamingに持ち込まれ、7月27日の投稿は5,400を超える支持と480件超のコメントを集めました。目立ったのは称賛ではなく、手段そのものへの戸惑いです。
最も支持された投稿(2,500超)は「転売屋は大嫌いだけれど、それでも大量監視よりはましだと思う」という趣旨でした。次点(1,500超)は「同じ商品を同じクレジットカードや同じ住所で繰り返し買えないようにすれば済むのでは」という決済側での対処案。3番目(340超)には「転売屋は5人でも人を送り込むだけなので顔認証では止まらない」と、実効性を疑う声が並びます。上位コメントを100件まで機械的に確認しましたが、「自分も賛成だ」と支持を明言する投稿は見当たりませんでした。個々の匿名投稿は事実の裏付けにはなりません。それでも英語圏の受け止めの傾向としては、十分に読み取れる偏りだと思います。
日本では「そこまでするのか」と驚きながらも受け入れる声が一定あるのに対し、英語圏では顔認証という技術そのものへの警戒が先に立ちました。転売という同じ困りごとを前にしても、私生活の情報をどこまで企業に預けるかの感覚はここまで違う。個人的には、今回いちばん印象に残ったのがこの落差でした。
店舗は顔、オンラインはマイナンバーカード。日本の転売対策は本人特定へ動く
今回の発表から見えてくるのは、日本の人気商材をめぐる対策が「一人が買える量を減らす」段階から「買っている人を特定する」段階へ移りつつあることです。ポケモンカードは国内だけの話ではありません。海外の収集家も日本の直営店を目当てに訪れます。入店の条件が変われば、その人たちにも直接効いてきます。
ただ、英語圏から出た「決済側で弾けばいい」という指摘は的を射ています。顔認証は来店した個人を識別できても、代理の購入者を何人も動員する買い占めまでは止められません。生体情報という重い代償に対して、防げる範囲は限定的です。7月31日以降にポケモンがどこまで実効を出せるのか、既存店へ広げるのか。その結果が、日本のほかの人気商材にこのやり方が広がるかどうかを決めます。
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