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【韓国】ATEEZサンの数秒の振付が韓国で大流行。TWICEの日本人メンバー・モモが踊った動画は571万回再生

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【韓国】ATEEZサンの数秒の振付が韓国で大流行。TWICEの日本人メンバー・モモが踊った動画は571万回再生

3行サマリー

  • ATEEZが6月26日に公開した『BAD』のMVで、メンバーのサンが胸を突き出す数秒だけが切り取られて拡散。MVの再生数は7月13日時点で約3000万回に達しました
  • 収録EP『GOLDEN HOUR : Part.5』は米ビルボード200で初登場1位。初週22万8000ポイントはグループの自己最高で、1位獲得は通算3度目です
  • 7月27日にはTWICEの日本人メンバー・モモがサンと並んで踊り、その動画はXで571万回再生、5万1000件の「いいね」が付きました

『BAD』のMVから、サンが胸を突き出す数秒だけが切り出された

韓国の8人組ATEEZ(エイティーズ)が6月26日に公開した新曲『BAD』のミュージックビデオ。そのうち、メンバーのサンが振付の一環として鋭く胸を突き出すクローズアップの数秒だけが切り出され、X・TikTok・Instagramのリール・YouTubeショートへ広がりました。リポストや編集動画、リアクション動画を経由して再生数が積み上がり、MV本体も7月13日時点で約3000万回に届いています。

YouTubeのコメント欄では「自分から進んでMVを最後まで見たのは何年ぶりだろう」という書き込みに3万4000件を超える「いいね」が集まりました。この数秒はMVの中で最も繰り返し再生された区間にもなっています。

Korea JoongAng Daily、この数秒がATEEZに国内での知名度をもたらしたと分析

出典One move was enough: Ateez’s San has the algorithm in a chokehold(Korea JoongAng Daily / 2026年7月13日)

出典ATEEZ’s ‘GOLDEN HOUR : Part.5’ Debuts at No. 1 on Billboard 200(Billboard)

Just a few seconds were enough for Ateez member San to capture the internet’s attention.
(ATEEZのサンがインターネットの注目を集めるのに、ほんの数秒で足りた)

同紙が注目しているのは、この切り抜きがATEEZのファンダム「ATINY」の外側まで届いた点です。K-POPのパフォーマンス動画はファンコミュニティの内側で回りがちですが、サンの動画はグループへの関心がなかった利用者のタイムラインにも現れ、ダンサーや一般の利用者からリアクション動画を引き出しました。

アルバムは米ビルボード200で初登場1位。8年続いた「海外で強く国内で弱い」が動いた

『BAD』を収録したEP『GOLDEN HOUR : Part.5』は、7月11日付の米ビルボード200で初登場1位を記録しました。初週の22万8000ポイント、実売22万3000枚はいずれもグループの自己最高です。1位は2023年の『THE WORLD EP.FIN : WILL』、2024年の『GOLDEN HOUR : Part.2』に続く通算3度目で、トップ10入りは9作連続になりました。

2018年デビューのATEEZは、強いビートを軸にした曲調が海外で受け入れられ、北米と欧州のツアーで実績を積んできました。その一方で、韓国国内での一般的な認知は海外での評価に追いついていない状態が続いていました。メンバー自身もその偏りを自覚しており、2022年には韓国国内での認知を広げたいと語っています。今回の数秒は、その偏りを縮める方向に働きました。

「ATEEZのファンカムに韓国語のコメントがこんなに並ぶのは初めて」と現地のファンが書いている

Korea JoongAng Dailyは、韓国のネット利用者による「ATEEZのファンカムでこんなに多くの韓国語コメントを見たのは初めてだ」という書き込みを紹介しています。海外向けのグループという受け止めが、国内で少しずつ変わり始めた様子がうかがえます。

拡散はファンの外へも出ました。俳優のマ・ドンソクは7月19日、自身のSNSに『BAD』を流しながらこの振付を自分なりに演じた動画を公開しています。7月16日にはアナウンサーの李善旼(イ・ソンミン)が挑戦し、スポーツ京郷が報じました。7月17日にはTOMORROW X TOGETHERのヨンジュンがATEEZのウヨン、ヨサンと一緒に踊っています。事務所の垣根を越えて回るタイプの流行になりました。

韓国の掲示板TheQooでも、7月28日朝の時点でモモの動画を貼ったスレッドに316件のコメントが付き、閲覧は4万6000を超えました。Xの韓国語圏では振付そのものの再現度を細かく比べる投稿が目立ち、誰の動きが原曲に近いかという話題が続いています。

日本人メンバーのモモが踊るまで、韓国のファンは7日間せがみ続けた

日本との接点になったのが、TWICEの日本人メンバー、モモ(平井もも)です。韓国のファンの一人はXで「BADチャレンジ祈願◯日目」という投稿を毎日続けており、7日目にあたる7月27日、モモとサンが並んで踊る動画が公開されました。「モモ先輩と」という一言を添えたこの動画は、Xで571万回再生され、5万1000件の「いいね」と1万7000件のリポストが付いています。

韓国のファンの間では、TWICEの日本人メンバーがこの振付をどう踊るかという関心が事前に高まっていました。日本での知名度という点では、マ・ドンソクも『新感染 ファイナル・エクスプレス』や『犯罪都市』シリーズで知られています。韓国国内のネタとして始まった流行が、日本の観客にとっても見覚えのある顔に届いた形です。

日本のメディアではまだこの流行はほとんど扱われていません。ATEEZの名前を知らなくても、切り抜きのほうを先に見ていた、という順序で入ってくる日本の視聴者はこれから増えそうです。

MV1本より、切り取られた数秒のほうが遠くまで届いた

ビルボード200の1位も、3000万回のMV再生も、ATEEZがこれまで積み上げてきたものの延長線上にあります。それでも国内の壁を越えたのは、公式が用意した楽曲やMVそのものではなく、視聴者が勝手に切り出した数秒でした。どこが切り取られるかを制作側が選べない以上、狙って再現できる種類の成功ではありません。

ただ、切り取られた側に受け皿があるかどうかは別の話です。ATEEZの場合、初めて見た人が次に再生するものが9作分のトップ10アルバムとして揃っていました。数秒で足を止めた人が、そのまま留まれるかどうかを決めるのは、結局その厚みのほうだと思います。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。