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【ドイツ】ゲームズコム、史上初の全区画完売。欧州最大のゲーム見本市にソニーは7年ブースを出していない

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【ドイツ】ゲームズコム、史上初の全区画完売。欧州最大のゲーム見本市にソニーは7年ブースを出していない

3行サマリー

  • ドイツ・ケルンで8月26〜30日に開かれるゲームズコム2026は、総面積23万3000平方メートルの展示区画が史上初めてすべて埋まった
  • 出展社数は前年比15%増。前年に約3000平方メートル広げたばかりだが需要に追いつかず、2027年の会場拡張の検討が始まった
  • 任天堂・カプコン・コナミ・バンダイナムコ・セガが並ぶ一方、ソニーは2019年を最後に7年、自社ブースを出していない

23万3000平方メートルが完売。ゲームズコムが会場の限界に届いた

主催のケルンメッセとドイツゲーム産業協会 game は7月21日、8月26日から30日にケルンで開くゲームズコム2026について、展示区画が史上初めてすべて埋まったと発表しました。総面積は23万3000平方メートル。前年に約3000平方メートル広げたばかりですが、それでも足りなかったことになります。出展社数は春の時点ですでに前年比15%増と公表されていて、2027年に向けて会場をさらに広げる案の検討が始まっています。

ゲームズコム・ディレクターのティム・エンドレス氏は、この完売を出展社からの「信頼の証」と表現しました。game代表のフェリックス・ファルク氏は、今年の規模がこれまでで最大になるとの見通しを示しています。2025年は72カ国から1568社が出展し、来場者は35万人。会場の外でも、YouTubeやTwitchなどでの視聴が11億回に達し、うち9100万回が開幕ショー「オープニング・ナイト・ライブ」のトレーラーと実機映像でした。人員削減の話ばかりが続いた1年のあとで、この数字が出てきたのは意外でした。

その満室の会場に、ソニーのブースだけがない

元ネタGamescom 2026: Ausstellungsfläche ist erstmals ausgebucht(GamesWirtschaft / 2026年7月21日)

裏取りGamescom 2026 stößt ans Limit: Ausstellungsfläche komplett ausverkauft(Hardwareluxx / 2026年7月22日)

Zur Gamescom 2026 ist erstmals die komplette Ausstellungsfläche in den Koelnmesse-Hallen ausgebucht.(ゲームズコム2026では、ケルンメッセの各ホールの展示区画が初めてすべて埋まった)

その埋まりきった会場に、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのブースはありません。同社はGamesWirtschaftの問い合わせに対し、一般来場者エリアに自社ブースを出さないと認めています。これで7年連続。最後にケルンに立ったのは2019年、PS4時代の『DEATH STRANDING』や『Marvel’s Iron Man VR』を並べたときでした。

今年が例年と違うのは、理由の説明がないことです。過去の欠席では何らかのコメントを出していましたが、2026年については公式の説明が出ていないとGamesWirtschaftは書いています。見せる材料がなかったわけでもありません。会期のわずか2週間後、9月15日にはPS5向け『Marvel’s Wolverine』が発売され、11月には『グランド・セフト・オートVI』が控えています。

7月に大きく報じられたPlayStationのディスク版終了(同誌によれば2027年末に予定)への抗議、署名運動「Save Physical Games」が1週間で20万人を超えた件と結びつけたくなりますが、同誌は無関係だと説明しています。百万ユーロ単位の投資になる出展の可否は、はるかに長い準備期間をとって本社レベルで決まるためです。時間軸が合わない、という見立てには私も同意します。

任天堂とカプコンはホール9、コナミはホール7と2に分かれる

日本メーカーの配置は固まってきました。任天堂はホール9。カプコンも同じホール9で、同社の発表では950平方メートルの区画に試遊台を約60台並べます。『鬼武者 Way of the Sword』『ドラゴンズドグマ2 ダークアリズン』『ロックマン Dual Override』に加え、『ストリートファイター6』はeスポーツの催しつきです。コナミはホール7で『サイレントヒル: Townfall』の体験型展示、ホール2の遊戯王エリアでは初心者に遊び方を説明する場を用意します。バンダイナムコとセガも出展を確定させています。

ただ、現地の受け止めは歓迎一色ではありません。業界誌の読者欄には、人員削減が続く業界で全区画が売り切れることへの戸惑いや、「最後の資金をかき集めているのでは」という懐疑的な見方も書き込まれています。個々の書き込みを事実の根拠にはできませんが、完売という数字が景気の良さだけを意味しないことは、現地でも意識されているようです。

日本のプレイヤーにとって、ソニーの不在は「最初に触れる場所」の話になる

ゲームズコムは、9月の東京ゲームショウより3週間早く新作の一般試遊が始まる場です。今年もセガの『龍が如く』新作が、世界で最初の一般試遊を8月26日のケルンで迎えます。海外の初報も、最初の実機動画も、最初の感想も、まずここから出る。ソニーの独占タイトルだけが、その列に並びません。

PlayStationというプラットフォームそのものが消えるわけではありません。サードパーティのブースには数百台のPS5試遊台が並びますし、8月25日のオープニング・ナイト・ライブに登場する可能性も残っています。昨年もPlayStation Studiosはこの開幕ショーで『Ghost of Yōtei』を宣伝しました。失われるのは「PlayStation Studiosの独占タイトルを、欧州で最初に自分の手で触る機会」です。

日本のプレイヤーに直接の損はないように見えます。それでも、欧州のファンが最初に何を触り、何を語るかは、日本発のタイトルが海外でどう広まるかを左右します。任天堂とカプコンが年に一度この場所で得ているものを、ソニーは7年受け取っていません。

ソニーは欧州で実機に触れる場を7年、他社に譲り続けている

会場が史上初めて埋まった年に、日本の三大メーカーのうち二社は最前列に立ち、一社は不在です。理由の説明がない以上、これが戦略なのか単なる優先順位の結果なのかは分かりません。ただ、欧州で最も人が集まる売り場に7年連続で立たないという事実だけは、はっきり積み上がっています。

8月25日のオープニング・ナイト・ライブに、ソニーが顔を出すのかどうか。今年に関しては、そこが唯一の答え合わせです。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。