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【ブラジル】最大級のレトロゲーム祭RETROCONが7月24日開幕。主役はカプコンやSNKなど日本の名作アーケード

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【ブラジル】最大級のレトロゲーム祭RETROCONが7月24日開幕。主役はカプコンやSNKなど日本の名作アーケード

3行サマリー

  • ブラジル最大級のレトロゲームイベント「RETROCON」が7月24〜26日、サンパウロで4回目の開催を迎えました。会場は12,000平方メートル、7つの体験エリアで構成されています。
  • 目玉のアーケードコーナーで無料開放されるのは、カプコンの『ストリートファイター』シリーズやSNKの『メタルスラッグ』『ザ・キング・オブ・ファイターズ』など、日本生まれの名作が中心です。
  • ブラジルは1億人を超えるプレイヤーを抱えるゲーム大国。その原体験を形づくったのが、80〜90年代に街のゲームセンターやレンタル店で遊ばれた日本のゲームでした。

RETROCON、7月24〜26日にサンパウロで4回目の開催。12,000平方メートルに7つのエリア

ブラジルで最も規模の大きいレトロゲームの祭典「RETROCON(レトロコン)」が、7月24日から26日までの3日間、サンパウロのエキスポセンター・トランスアメリカで開かれています。今年で4回目。会場はパビリオンAとGを合わせて12,000平方メートルに広がり、アーケードやフリッパー、トーナメント、展示、トークステージまで、7つのエリアが来場者を出迎えます。

今回いちばん心を動かされたのは、これだけの規模の催しで主役に据えられているのが、ほかでもない日本のゲームだったことです。ブラジルのゲーマーが「原点」として集うその場所に、カプコンやSNK、セガ、任天堂の作品が静かに、しかし確かに並んでいる。その光景が印象的でした。

Olhar Digital報道:「locadora(レンタル店)とfliperama(ゲーセン)の週末を、もう一度」

元ネタRETROCON 2026: o maior evento de retrogaming do Brasil chega à sua 4ª edição(Olhar Digital / 2026年7月22日)

A RETROCON nasceu em 2023 com uma proposta simples e afetiva: feita “de fã para fã”.

「2023年、シンプルで愛情のこもった発想から生まれた。ファンからファンへ、という催しだ」。地元メディアのOlhar Digitalは、そう紹介しています。運営を担うのは、独立系ゲームメディアの「WarpZone」(2015年創設、印刷刊行物は60冊以上)、コミュニティの拠点でもある店舗「A Casa do Videogame」(7年目)、そしてピラシカバの老舗「Mr. Games」(20年)。いずれも現地で長く続いてきた、熱心な担い手たちです。

会場の核はカプコンの『ストリートファイター』とSNKの『メタルスラッグ』。すべて無料開放

アーケードコーナーに並ぶのは、オリジナル基板を積んだカプコンとSNKの筐体です。『ストリートファイターZERO2』『同ZERO3』、『メタルスラッグ』、『ザ・キング・オブ・ファイターズ』。どれも追加料金なしで遊べます。隣の「ビデオゲーム」エリアは、街のレンタル店へのオマージュ。ブラウン管テレビにつないだ往年のハードで、『マリオ』『ソニック』『ファイナルファイト』『ベア・ナックル(Streets of Rage)』が楽しめます。

ここに並ぶタイトルの出自をたどると、そのほとんどが日本の開発元に行き着きます。格闘とアクションはカプコンとSNK、『ソニック』と『ベア・ナックル』はセガ、『マリオ』は任天堂。ブラジルの人が「懐かしい」と感じて自然に手を伸ばす相手が、日本のゲームで満たされている。輸出されたのは製品だけではなかったのだと、改めて考えさせられます。

任天堂のドンキーコングを再設計したケビン・ベイリスが初来伯。日本IPとの接点も

今年は海外からのゲストも顔ぶれが厚めです。初めてブラジルを訪れる英国のアーティスト、ケビン・ベイリスは、80年代末からRareに在籍し、任天堂向けに『ドンキーコング』のデザインを一新、『ディディーコング』を生み出した人物。『キラーインスティンクト』『バトルトード』も手がけ、キャリアは40年近くにおよびます。会場では専用ブースでのライブドローイング、ステージ登壇、サイン会にも臨む予定です。

ほかにも、実写版『モータルコンバット』でジョニー・ケイジやサブゼロを演じたダニエル・ペジーナ、クンラオ役のアンソニー・マルケスなど、格闘ゲームの記憶に残る面々がそろいました。西洋の顔ぶれのように見えて、その多くが任天堂という日本の看板IPやアーケード文化を通ってキャリアを築いてきた。ここも見過ごせないところだと感じます。

日本視点:プレイヤー1億人超のゲーム大国ブラジルで、日本の80〜90年代アーケードが文化の土台に

ブラジルは、いまや世界でも有数のゲーム市場です。規模は年間およそ50億ドル、登録プレイヤーは1億300万人を超え、ラテンアメリカ最大の座を保っています。その巨大な市場の「原体験」の部分に、日本の80〜90年代のアーケードや家庭用ゲームが深く根を張っている。RETROCONは、その事実を毎年あたたかく思い出させてくれる場だと思います。

日本のゲーム産業にとって、これは示唆に富む光景ではないでしょうか。最新作の売上だけではなく、数十年前のタイトルが遠いブラジルで世代を超えた愛着として残り、有料イベントの集客装置にまでなっている。ソフトパワーの息の長さを示す具体例として、私は素直にうれしく受け止めました。同時に、その資産を現在のビジネスへどうつなげるかは、日本側にまだ余白が残る問いだとも感じています。

まとめ:レトロゲームの祭典が映すのは、日本のゲームがブラジルで築いた40年の記憶

RETROCON 2026は、ただの懐古趣味の催しではありません。ブラジルという1億人市場の土台に日本のゲームがどれほど深く関わってきたかを、来場者の笑顔とともに見せてくれるイベントです。カプコンやSNK、セガ、任天堂が残した記憶が、いまも世代をつないでいる。日本のゲームはブラジルで、「懐かしさ」という最も手放しにくい価値を勝ち取っている。そういうことなのだと、静かに納得しました。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。