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【ブラジル】ナルト実写映画、主役3人を世界中から公募へ。原作2億5000万部の熱狂はブラジルの地方紙まで届いた

編集部
Velleity Note 編集部Overseas Reception, Read Straight
公開 2026/07/16
最終更新 2026/07/16
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【ブラジル】ナルト実写映画、主役3人を世界中から公募へ。原作2億5000万部の熱狂はブラジルの地方紙まで届いた

3行サマリー

  • 米ライオンズゲートが7月9日、実写映画『NARUTO』の主役3人(ナルト・サスケ・サクラ)を世界中から公募すると発表した
  • 原作コミックスは60以上の国と地域で累計2億5000万部。監督は『シャン・チー』のデスティン・ダニエル・クレットン
  • ブラジルではJBoxやOmeleteなど専門・一般あわせて10媒体以上が一斉報道。パラー州の地方紙DOLではアクセス1位になった

ライオンズゲート、ナルト・サスケ・サクラの3役を世界中から公募すると発表

実写映画『NARUTO』がようやく動き出した。米ライオンズゲートは7月9日、主人公の第7班(ナルト・サスケ・サクラ)を演じる俳優を世界規模のオーディションで探すと発表した。応募は特定の国や事務所に限らず開かれていて、脇を固めるキャラクターの配役は主役3人が決まってから別枠で進める。監督は『シャン・チー/テン・リングスの伝説』と次の『スパイダーマン』を手がけるデスティン・ダニエル・クレットン。製作にはマーベル映画で知られるアヴィ・アラッドが名を連ねる。公開日は未定だが、現地報道の一部は2028年の見込みと伝えている。10年以上宙に浮いていた企画が、配役という具体的な実務の段階に入ったわけだ。

JBox報道:岸本斉史「いま、奇跡が次々と起きています」

元ネタFilme live-action de ‘Naruto’ inicia busca global por trio de protagonistas(JBox / 2026年7月14日)

Após alguns anos sem novidades, o filme live-action de Naruto teve uma atualização sobre a escolha do elenco principal.(数年間音沙汰がなかった実写映画ナルトに、主役の選考をめぐる新しい動きがあった)

原作者の岸本斉史さんは公式サイトを通じて「いま、奇跡が次々と起きています。私の作品『NARUTO』が、本当にハリウッド映画になるのです」とコメントした。クレットン監督も「岸本先生の物語は世界中で何世代ものファンを育ててきた。第7班を探す世界オーディションを始められることに興奮している」と述べている。

企画公表から11年。パンデミックの中断を経て「シャン・チー」監督で再始動した

ハリウッド版ナルトの歩みは長い。企画が最初に公になったのは2015年で、当初は『グレイテスト・ショーマン』のマイケル・グレイシーが監督に就いていた。2020年にも一度主役のオーディションが始まったが、コロナ禍のまっただ中で中断。2024年2月にクレットン監督の起用とともに正式発表され、今回ようやく配役の公募までたどり着いた。原作は1999年から2014年まで週刊少年ジャンプで連載された全72巻。累計発行部数は世界で2億5000万部を超え、歴代でも指折りの規模を持つ漫画だ。それだけに「誰がナルトを演じるのか」は、失敗が許されない問いでもある。ハリウッドによる少年ジャンプ作品の実写化には『ドラゴンボール EVOLUTION』(2009年)という苦い前例があり、ファンの視線はもともと厳しい。

Omeleteは翌日に理想キャスト16人を発表。地方紙DOLではアクセス1位に

ブラジルの反応は速かった。国内最大級のポップカルチャーメディアOmeleteは発表翌日の7月10日、木ノ葉の忍12人と伝説の三忍まで含めた「理想の配役16人」を独自に掲載した。カカシ役にはNetflix実写版『ONE PIECE』でゾロを演じた真剣佑、ナルト役やジライヤ役にはエミー賞ドラマ『SHOGUN 将軍』の出演者たちと、日系・アジア系俳優の名前がずらりと並ぶ。オタク系メディアにとどまらず、アマゾン河口の街ベレンの地方紙DOLまでこの話題を取り上げ、同紙エンタメ面のアクセスランキングで1位に入った。JBox、GameVicio、CinePop、Recreioなど確認できただけで10媒体以上が数日のうちに記事を出している。

この熱量には土台がある。ナルトのアニメはブラジルで地上波放送されて育った作品で、Omeleteは記事の冒頭で「ブラジルではナルトが地上波で成功し、この国のインターネット普及の一因にすらなった」と書いた。放送を待ちきれないファンがネットに接続する動機になった、という世代の実感だ。漫画は現地出版社パニーニが通常版・ポケット版・愛蔵版と3度も刊行し、いまも増刷が続く。今年7月頭にサンパウロで開かれた中南米最大のアニメイベント「Anime Friends」(4日間で23万人、過去最多)でも、PUBG MOBILEのナルト・コラボが目玉企画の一つだった。

地上波とネット黎明期が育てたブラジルのナルト熱。配役の発表が次の試金石になる

日本ではハリウッド実写化のニュースは「また一つ増えた」と受け流されがちだが、ブラジルでは自分たちの少年時代の物語がついに動いた、というトーンで一般メディアまで話題が届いた。この差が、2億5000万部というIPの海外での重みをそのまま映している。誰でも応募できる公募という形式は、ブラジルのようにファンの裾野が広い国では「自分たちの誰かが第7班になれるかもしれない」という当事者感覚まで生む。次にニュースになるのは配役の発表だ。その顔ぶれ次第で、この熱狂は歓声にも抗議にも変わる。日本の読者にとっては、国産IPの実写化を世界中のファンと同じ時間軸で見守るめずらしい体験になる。正直なところ、配役発表の日にブラジルのSNSがどんな祭りになるのか、いまから見てみたい。

編集部
Velleity Note 編集部
Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。