【韓国】NewJeans契約書をNYTが報道、整形費の返済と午前2時の練習。韓国の掲示板では「誰が流したのか」の声
3行サマリー
- 米ニューヨーク・タイムズ(NYT)がNewJeansの2022年の専属契約書を入手し、署名時14〜17歳だったメンバーを守る条項が無いと報じた(京郷新聞の報道による)
- HYBEは「適法な手続きで結んだ契約」と反論。韓国の掲示板theqooでは関連スレッドのコメントが362件に達した
- NewJeansは2024年6月、東京ドーム2日間で9万1200人を集めたグループ。日本のファンにも関わる「2029年以降」の条項が含まれている
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NYTが入手したNewJeansの契約書、未成年を守る条項が無いと報道
米ニューヨーク・タイムズ(NYT)が、NewJeansの5人が2022年に所属事務所ADORと結んだ専属契約書を入手し、その中身を報じました。韓国の京郷新聞は11月5日夜(日本時間)、NYTの報道として、契約に未成年の芸能人の睡眠や学習、心身の健康を守る条項が入っていなかったと伝えています。
京郷新聞によると、NYTが挙げた論点は次のとおりです。
- 署名した当時、メンバーは14〜17歳だった
- 練習生期間の整形手術や肌の手入れなど、美容にかかった費用の相当部分をメンバーが後で返す内容になっていた
- 関係者の話として、午前2時まで練習することが珍しくなく、休む時間も保証されていなかった。5人のうち4人が学校を離れた
- 契約が終わる2029年以降も、ADORがメンバーの名前・顔・声を使える。AIによる声の複製やチャットボットも含む
- 違約金の計算で、収益があった月だけを平均に使うため、金額が膨らみうる
NYTは法律の専門家5人に契約書を分析させ、うち1人は「異例なほど攻撃的な契約」と評したとされます。
京郷新聞は「過酷な契約」と報道、HYBEは「適法な契約」と反論
出典:The ‘Harsh Contract’ for NewJeans obtained by the NYT(京郷新聞 / 2026年11月5日)
出典:NYT, 뉴진스 계약서 입수 “성형비는 멤버 부담, 계약 끝나도 초상권 사용”..하이브 “적법한 절차 신의성실 원칙 따라 계약”(日刊スポーツ / 2026年11月6日)
The ‘Harsh Contract’ for NewJeans obtained by the NYT···Minor-protection clauses removed, cosmetic surgery costs borne by members
HYBEは韓国メディアに対し、契約は適法な手続きと信義誠実の原則に沿って結んだと説明しました。日刊スポーツや韓国経済新聞によると、HYBE側の主張は次の点です。
- 契約条件の調整には保護者が同意している
- 政府の標準契約書には法的な拘束力がない
- 本人の意思に反する整形や施術は勧めていない
- 児童保護の法令は守っており、学業の中断を強いたこともない
- メンバーには毎月収入があるため、違約金の計算方法で金額は大きく変わらない
整形費用と午前2時の練習は、いずれもNYTの報道と関係者の証言によるものです。HYBEは整形を勧めたことを否定しており、契約書の原本は公開されていません。
契約は2029年まで有効。裁判所の判断と復帰のあとに中身が表に出た
今回の報道が重いのは、この契約がいまも生きているからです。ソウル中央地裁は2025年10月30日、2022年の専属契約は2029年まで有効だと判断し、ADORの主張を認めました(Korea Times)。その翌月にはメンバー全員がADORへの復帰を表明しています(Korea Times)。
つまり、争いが一度収まった後に、争いの土台だった契約書そのものが海外の大手紙から出てきたことになります。裁判では「契約が有効か」が問われましたが、NYTが問題にしたのは「未成年と結ぶ契約として妥当か」です。韓国の業界内の訴訟では表に出にくかった論点が、米国の新聞を通じて持ち込まれた形です。
韓国のMKスポーツはコラムで、睡眠権の欠如やAIによる複製の条項を挙げて「K-POPの苦い素顔」と論評しました(MKスポーツ)。
theqooの362件、「2022年はミン・ヒジン体制」「誰が得をするのか」の声
韓国の掲示板では、怒りより先に「なぜ今これが出たのか」を疑う声が出ています。韓国最大級の掲示板theqooのHOT掲示板では、この報道を伝えるスレッド(theqoo)のコメントが362件に達し、11月6日朝の時点でHOT掲示板のK-POP関連で最も多い数でした。
非会員が読める範囲のコメント(投稿から1時間以上たったもの)を見ると、目立つのは次のような受け止めです。
- 「これは誰の得になる事実なのか」「誰が流したのか」と、報道のタイミングと出どころを疑う声
- 「2022年当時はミン・ヒジンのADORだったのに、HYBEを持ち出すのはおかしい」と、契約当時の経営陣を指摘する声
- 「泥仕合でメンバーのイメージだけが落ちていく」と、メンバーへの影響を案じる声
- 「刺激的な見出しで中身がない」と、報道の書き方そのものへの反発
2022年の契約当時、ADORの代表はミン・ヒジン氏でした。韓国のネットでは、NewJeansをめぐる争いがHYBEとミン氏の対立として長く語られてきたため、今回の報道も「どちらの陣営に有利か」という目で読まれています。英語圏のK-POPメディアに転載されたNate Pannの反応も、HYBEの慣行への批判、相次ぐ報道への疲れ、業界全体の問題だとする声に割れていると伝えられています(Pannchoa)。
NYTが投げかけた「未成年の保護」という問いと、韓国の掲示板が見ている「誰が仕掛けたか」という問いは、かみ合っていません。
東京ドーム9万人の日本のファンにも関わる「2029年以降」の条項
日本のファンにとって見過ごせないのは、契約の終わりが活動の終わりにならない条項です。NewJeansは2024年6月26・27日に東京ドームで初の日本単独公演を開き、2日間で9万1200人を集めました(Real Sound)。日本はNewJeansにとって大きな市場です。
NYTの報道どおりなら、2029年に契約が切れた後も、ADORはメンバーの名前や顔、声を使い続けられます。AIで複製した声やチャットボットも対象です。日本のファンがこれから目にするNewJeansのコンテンツの中に、本人が関わらないものが含まれうるということです。
整形費用や深夜の練習は過去の話ですが、この条項はこれからの話です。日本語の報道ではまだほとんど見かけない話ですが、ファンが一番長く影響を受けるのは、この部分だと受け止めました。
問われているのは個々の条項より「未成年と結ぶ契約」の基準
今回の報道の芯は、14〜17歳と結んだ契約に、政府の標準契約書にある未成年の保護が入っていなかった点にあります。HYBEは「標準契約書は勧告にすぎず、保護者も同意した」と反論しており、違法かどうかではなく、業界の基準として妥当かどうかが争点です。
一方、韓国の掲示板は、この問いをHYBEとミン・ヒジン氏の対立の延長として読んでいます。海外紙が持ち込んだ論点が、韓国の世論の中でどう扱われるか。それが、K-POPの事務所が未成年と結ぶ契約を見直すきっかけになるかどうかを左右します。個人的には、「誰が流したか」の詮索で終わらせてしまうには、14〜17歳という数字が重すぎると感じました。
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