【韓国】ソウル市、BIGBANG20周年で漢江の噴水と船まで動員。無料イベントは6分で完売、日本ツアーは11月27日から
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3行サマリー
- ソウル市とクーパンプレイが8月19日午後8時、汝矣島(ヨイド)漢江公園の物光(ムルビッ)舞台一帯でBIGBANGのデビュー20周年イベントを無料で開く
- 7月28日午後7時に始まったチケット予約は6分で全席が埋まり、盤浦(バンポ)漢江公園の月光虹噴水は8月13日から19日までBIGBANGの曲に合わせて噴水ショーを流している
- 同じ19日の午後6時には4年4カ月ぶりの新曲『BiiiG』が出る。日本ツアーは11月27日の京セラドーム大阪から始まり、東京ドームは12月13日から3日間
ソウル市が8月19日、汝矣島の漢江公園でBIGBANG20周年イベント。無料チケットは6分で消えた
8月19日はBIGBANGがデビューした日で、今年でちょうど20年になります。その日に合わせて、ソウル市とクーパンプレイ、YGエンターテインメントが「クーパンプレイと一緒にするBIGBANG 20周年 X 漢江コラボレーション:BIGBANG UNIVERSE」というイベントを、汝矣島漢江公園の物光舞台一帯で開きます。開演は午後8時、入場は無料です。
無料といっても誰でも入れるわけではなく、事前のチケット予約が要りました。予約は7月28日午後7時に始まり、6分で全席が売り切れています。ポスターの下部には主催としてYGエンターテインメントとクーパンプレイ、後援として韓国観光公社の名前が並んでいます。アーティストの記念イベントというより、公的機関がかんでいる都市イベントに近い構えです。
クーパンプレイ発表:代表曲はDJが回し、ドローンショーと花火で20年をたどる
出典:[報道資料]「クーパンプレイと一緒にするBIGBANG 20周年 X 漢江コラボレーション」8月19日(水)午後8時ライブストリーミング確定! 新曲「BiiiG」公開(クーパンニュースルーム / 2026年8月13日)
出典:「BIGBANG is back」…汝矣島漢江公園で20周年記念行事(ニューシス / 2026年8月14日)
チケットオープン後6分で全席売り切れを記録した今回のイベントは、BIGBANG代表曲のDJパフォーマンス、20年の物語を収めたヒストリー映像、大規模ドローンショー、華やかな花火など、多彩なビジュアルパフォーマンスで埋め尽くされる。
公式の告知を読むと、当日のセットリストを回すのはDJです。ライブではなく、20年分の代表曲をDJが再構成して流し、その上にヒストリー映像とドローンショーと花火が乗る。そして午後6時に配信が始まったばかりの新曲『BiiiG』を、集まったファンと一緒に初めて聴く。無料でチケットを配れた理由も、この組み立てを見ると腑に落ちます。
盤浦大橋の噴水は1週間前から曲を流し、漢江バス5つの船着き場に予告映像が出ている
ソウル市が8月16日に明かした付帯行事の中身が、今回いちばん見慣れないところです。会場の物光舞台の近くには大型LED電光板を積んだ船を浮かべ、堤防の広場にも大型LEDスクリーンを立てて、どこにいても当日のコンテンツが見えるようにします。
会場の外にも仕掛けがあります。盤浦漢江公園の月光虹噴水は、8月13日から19日までの午後8時30分、BIGBANGの曲に合わせた噴水ショーを流しています。ギネス世界記録に「世界で最も長い橋の噴水」として登録されている設備です。さらに纛島(トゥクソム)漢江公園の複合文化空間「漢江プルプル」のパノラマゾーン大型LEDと、漢江バス5カ所の船着き場(汝矣島・望遠・狎鴎亭・蚕室・纛島)の屋外電光板でも、前日まで予告映像が流れます。
ひとつのイベントのために、川と橋と船着き場という都市のインフラが1週間まるごと動員されている。BIGBANGの4年ぶりの新曲そのものは7月の時点で予告されていましたが、ソウル市がここまで乗るとは見えていませんでした。
韓国のファンは新曲より先に「火力点検」を始めた
韓国のファンの動きを見ると、お祭り気分だけではありません。「BIGBANG音源総攻チーム」を名乗るファンダムの運営アカウントは、発売前日の8月18日午後5時ちょうどにMelonで「火力点検」を行うと告知しました。参加手順は、ストリーミング設定を確認し、5時ちょうどにリストを入れ、1曲目の『HOME SWEET HOME』を自分の指で押して再生し、約1時間止めずに流し、終わったら再生回数を確認する、というものです。この投稿には約6,900件のいいねが付いています。同じアカウントは8月11日にプレセーブの呼びかけもしていて、そちらは約2万1,000件のいいねを集めました。
日本語にすると意味が抜け落ちる言葉が並んでいるので、並べておきます。
| 韓国語 | 字面の意味 | 実際にやっていること |
|---|---|---|
| 총공(チョンゴン) | 総攻撃 | ファンが時間を合わせて一斉にストリーミングやダウンロードをし、チャート順位を押し上げる組織的な行動。軍事用語がそのまま定着している |
| 화력 점검(ファリョク チョムゴム) | 火力点検 | 本番前の予行演習。旧曲で一斉ストリーミングをやってみて、いま何人動かせるかを実測する。人数の確認が目的で、順位そのものは狙わない |
| 스밍(スミン) | 「ストリーミング」の略 | 聴く行為ではなく「順位のために回す行為」を指す。日本語の「聴く」には、この作業の含みがない |
つまり韓国のVIP(BIGBANGのファンダム名)は、新曲を聴く前に「自分たちが何人集まるか」を数えにいっています。20年目のグループが、いまのチャートでまだ戦えるのかどうか。お祝いムードの裏側で、そこが実力テストとして意識されているわけです。
期待の大きさは公式アカウントの数字にも出ています。BIGBANGのグローバル公式アカウントが出したG-DRAGONのティーザー写真は約22万件のいいねと9,000件超のリポスト、D-LITE(テソン)の分も約11万件のいいねが付きました。韓国の大型コミュニティ「TheQoo」に立ったティーザー写真のスレッドもコメント124件・閲覧1万件超まで伸びています。
いっぽうで、SNSには冷めた声も混ざります。コンサート、漢江イベント、ポップアップ、展示、追加公演と予約すべきものが延々と続き、しかもそれぞれに限定グッズが付く。この構成に疲れたという投稿がファンの間で共感を集めていました。20周年を祝う気持ちと、財布と手間が持たないという実感が、同じタイムラインに並んでいます。
日本ツアーは11月27日の京セラドーム大阪から。8月19日の生配信は日本からは見られない
日本のファンにとって身近なのは、まず年末のツアーです。ワールドツアー『BIGBANG 2026-2027 WORLD TOUR <XX : COSMOS>』は8月21日の高陽(コヤン)公演から始まり、日本公演は11月27日の京セラドーム大阪を皮切りに、バンテリンドーム ナゴヤ、東京ドーム(12月13日から15日の3日間)、みずほPayPayドーム福岡の4都市10公演が予定されています。2017年以来、9年ぶりの日本ツアーです。日程と会場の全体像は以前の記事にまとめています。
ただし、8月19日の漢江イベントそのものは日本から追いにくい構造になっています。生配信を担当するクーパンプレイは、韓国のクーパン会員向けに国内で提供されている動画サービスで、日本向けの配信は案内されていません。新曲『BiiiG』は各配信サービスで同じ時刻に世界へ出ますが、ドローンショーも花火も噴水も、リアルタイムでは韓国にいる人のものです。日本のファンが目にするのは、翌朝SNSに上がってくる誰かの縦動画になります。
ソウル市がBIGBANGの20周年に乗ったのは、漢江を観光資源として売るためだ
この件を「BIGBANGが凄い」という話だけで読むと、半分しか見えません。ポスターの後援に韓国観光公社が入り、ソウル市が噴水と船着き場と川面を差し出した。市の発表は漢江を「K-カルチャーの名所」にすると言っています。アーティストの記念日を、都市が観光の看板に転用しているわけです。
日本でこれに近いことをやろうとすると、河川管理や花火の許認可、周辺住民との調整で、たいてい主催者側が全部かぶります。ソウル市はそこを行政側から取りにいった。20年続いたグループがいて、その周年に合わせて川ごと差し出せる都市がある、という組み合わせが今回の中身です。8月19日の夜に漢江で何人が集まり、そのあと『BiiiG』のチャートがどう動くのか。ファンダムが前日に「火力点検」までして確かめようとしている答えは、その日のうちに出ます。
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