【サウジアラビア】カプコンのストリートファイター6、11月にリヤドで初の国別対抗戦。日本代表4人が優勝候補の筆頭に
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3行サマリー
- 国別対抗のeスポーツ大会「Esports Nations Cup(ENC)」が2026年11月2日から29日まで、サウジアラビアのリヤドで初開催。16タイトル、賞金総額2000万ドル(約30億円)
- カプコン『ストリートファイター6』部門は11月18〜22日。24の国と地域が4人1組で総当たりを戦い、賞金は88万ドル(約1億3000万円)
- 日本代表はさはら、ふ〜ど、ひぐち、ひかるの4人。主催のEsports Foundationは発表文で日本を「優勝候補(a strong favorite)」と名指しした
賞金30億円の国別対抗戦がリヤドで開幕、日本の格闘ゲームが主力タイトルに入る
サウジアラビアの首都リヤドで、11月2日から29日まで「Esports Nations Cup」(ENC)が開かれる。クラブ対抗ではなく国と地域の代表チームが戦う形式で、開催は今回が初めてだ。運営はEsports World Cupを手がけてきたEsports Foundation。競技は16タイトル、賞金総額は2000万ドル(1ドル150円換算で約30億円)にのぼる。
採用タイトルにはカプコン『ストリートファイター6』、SNK『餓狼伝説 City of the Wolves』が入っている。VALORANTやCounter-Strike 2といったFPSが中心の大型大会が多いなかで、日本製の格闘ゲームが2本も枠を取っているのが特徴だ。参加申請は152以上の国と地域から630件を超えた。
主催者が発表文で日本を「優勝候補」と名指しした
元ネタ:Esports Nations Cup 2026 Announces Street Fighter 6 Rosters(Esports Nations Cup 公式 / 2026年7月6日)
He now joins a stacked team representing Japan in Street Fighter 6 at ENC 2026, who will enter the tournament as a strong favorite.
「彼はENC 2026のストリートファイター6で日本を代表する充実したチームに加わる。日本は優勝候補としてこの大会に臨むことになる」。主催者が特定の国をこう名指しするのは珍しい。24チームのうち、発表文で「strong favorite」と書かれたのは日本だけだった。
日本代表の4人目は7月5日に決まった。ひかるがA.K.I.一本で予選を勝ち抜いた
日本代表の枠は、カプコン公式のオンライン予選「ワールドウォリアー日本大会」のポイント順位で決まる。7月5日の第2回大会には1478人がエントリーし、A.K.I.だけで勝ち上がったひかる(RIDDLE ORDER)がグランドファイナルでチームメイトのJr.を下して初優勝した。この結果でポイントは90に伸び、4人目の枠が確定した。
ひかる本人は大会後、「ENCが確定しているさはらさん、ふ〜どさん、ひぐちくんと一緒に戦えるのがうれしいです」と話している。すでに枠を持っていた3人は、CAPCOM CUP 12王者で21歳のさはら、Esports World Cupに2度出ているひぐち、そして『ストリートファイター』シリーズを15年以上戦ってきたふ〜ど。20代前半と40代が同じチームに並ぶ構成になった。
スト6部門は11月18〜22日。24チームが4人1組、勝てば1人5万ドル
ストリートファイター6の試合形式は、24チームを6チームずつ4グループに分けた総当たりから始まる。各グループ上位4チームがプレーオフに進み、決勝は8本先取。日程は11月18日開始、22日に決勝という5日間だ。
ENCは賞金の配り方も変えている。タイトルごとに順位に応じた金額が決まっており、優勝チームは選手1人あたり5万ドル(約750万円)を受け取る。競技によって賞金額が大きく違う従来の大会と比べると、マイナー競技の選手が損をしにくい設計になっている。中国のXiaoHai、台湾のZJZ、シンガポールのXianの3人は、スト6と餓狼伝説の両方に出場する。
日本の格ゲー掲示板は歓迎一色ではない。「安定して勝てる日本人がいない」
代表が決まった7月5日、格闘ゲームのまとめサイト「チゲ速」のスレッドには95件のコメントが並んだ。中身は代表選出の話より、いまのスト6の環境への不満が目立つ。
「日本人で安定してるやつなんかいやしないな」「スト6=翔 or メナ、10年続いたとしても変わらんと思うわ」といった、日本勢の勝ちきれなさを嘆く声。ドミニカ共和国のMenaRDがEVO 2026を含むプレミア大会で勝ち続けている現状を踏まえた反応だ。トップ8にブランカ使いが3人並んだことから「ブランカマジで壊れてる」「8月の調整次第じゃこの先一年これ見させられるぞ」というキャラクター性能の議論も続いた。
一方で「リドルくそつえーな」「ひかるって大型大会の優勝は初か。てかリドルの躍進がやべーな」と、若手中心のRIDDLE ORDERの伸びを評価するコメントもあった。主催者が外から見た「優勝候補の日本」と、国内ファンが毎週の配信で見ている日本勢の姿は、ずいぶん違う。
日本の格闘ゲームにとって、サウジは賞金以上に「試合数」を出す場所になっている
サウジ主催の大会が日本の選手にもたらしているのは、賞金より試合数だ。7月12日に決着したEsports World Cupの餓狼伝説部門では日本のmi2ha4が準優勝し、優勝賞金4000万円はメキシコ勢が持ち帰った。国内リーグのストリートファイターリーグとCAPCOM CUPだけでは、オフラインの大舞台が年に数回しかない。そこにENCが加わると、格闘ゲームの選手が国際大会で戦う機会は単純に増える。
この枠組みを支えているのはサウジ政府系の資金だ。競技数も賞金も、主催者の意向ひとつで来年には変わる。カプコンやSNKのタイトルが今回16枠に入ったのは、格闘ゲームというジャンルの評価が定まったからというより、主催者が選んだ結果でもある。来年以降も同じ扱いが続く保証はない。
クラブから国へ、eスポーツの見せ方が一段変わる11月になる
ENCが持ち込むのは「国別対抗」という枠組みそのものだ。これまでeスポーツの大会は、企業がスポンサードするクラブ同士の戦いが基本だった。そこに国旗を持ち込むと、格闘ゲームを普段追っていない層にも話が通じる。主催者に優勝候補と呼ばれた以上、勝てなければそれはそれで語られる。日本代表4人がリヤドでどこまでいくのか、11月22日の決勝を待ちたい。
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