【フランス】カプコン『バイオハザード レクイエム』、パッケージ版55%で調査5か国の最多。日本も51%とほぼ半々
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3行サマリー
- 『バイオハザード レクイエム』のパッケージ版比率は、調査対象5か国のうちフランスが55%で最多。日本51%、オーストラリア43%、イギリス40%と続き、アメリカだけが22%と大きく離れた(Ampere Analysisの推計・6月末時点)
- カプコンの2026年3月期決算では、全社の販売本数5,907万本のうちデジタルが5,493万本で93.0%。パッケージは413万本の7.0%まで縮んでいる
- 『レクイエム』単体では691万本を販売。決算資料の数字だけを見ていると、日本やフランスの売り場に残っているディスク需要は見えてこない
バイオハザード レクイエム、フランスでは55%がパッケージ版。アメリカは22%どまり
今年2月に発売されたカプコンの『バイオハザード レクイエム』が、国によってまったく違う売れ方をしていました。調査会社Ampere Analysisの推計として公開された6月末時点の内訳では、フランスで売れた分の55%がパッケージ版。日本も51%とほぼ半々で、オーストラリア43%、イギリス40%と続きます。
ところがアメリカだけは22%。残りの78%がダウンロード版でした。同じタイトル、同じ発売時期なのに、市場をまたぐと数字が倍以上動きます。この推計を紹介したのは、業界メディアThe Game Businessの共同創業者クリストファー・ドリング氏でした。
Ampere Analysisの推計を業界メディアが公開、5か国の内訳が出そろった
出典:Resident Evil Requiem is selling just as many physical copies as digital globally(GamesRadar+ / 2026年8月13日)
出典:2026年3月期 決算説明会補足資料(株式会社カプコン / 2026年5月)
出典:Resident Evil Requiem Physical Sales Show A Huge Demand For Discs In Various Countries(Reddit r/gaming / 2026年8月15日)
Not all markets are built the same when it comes to the digital transition.(デジタルへの移行に関して、すべての市場が同じようにできているわけではない。/編集部訳)
数値はAmpere Analysisの推計であり、カプコンが公式に発表した国別の内訳ではありません。ドリング氏が自身のXアカウントで8月12日に紹介し、GamesRadar+などの英語メディアが取り上げた、という経路です。
カプコンの決算資料ではデジタル93.0%。同じ会社の数字が真逆に見える理由
ここで戸惑うのは、カプコン自身が公表している数字とかみ合わないように見えるところです。2026年3月期の決算説明会補足資料によると、同社の販売本数5,907万本のうちデジタル販売は5,493万本で、構成比93.0%。パッケージは413万本、わずか7.0%です。しかも前期比で19.6%減っています。2027年3月期の計画では、パッケージを300万本・4.6%まで下げる見通しが示されています。
93.0%と、フランスの45%。まるで別の会社の話のようですが、数えているものが違うだけです。カプコンの構成比は全社・全タイトル・全プラットフォームの合計で、同じ資料の内訳を見るとPCが3,217万本(54.5%)を占めています。PCのSteam版に物理ディスクは存在しません。さらに販売本数の83.7%が過去作の「リピート作」で、これはセール時のダウンロード購入が中心です。
一方のAmpereの推計は、発売から数か月の新作1本を、家庭用ゲーム機の市場に限って、国別に見たものです。売り場に足を運んでディスクを買う人がまだ半分いる、という話と、会社全体では10本中9本以上がダウンロードで売れている、という話は、両立します。
この話題が今これほど注目されているのは、ソニーが2028年にプレイステーション向け新作のディスク生産を終えると伝えられ、各国で反発が起きているからでもあります。韓国のゲーム掲示板が抗議一色になったことも、ブラジルで議員が抗議したことも、インドで中古売買の文化が失われると惜しまれたことも、根は同じところにあります。
Redditでは「ディスクはまだ死んでいない」に2,200を超える票。フランス在住者が安さの理由を明かした
この数字を紹介したスレッドはRedditのr/gamingで2,238の票と505件のコメントを集めました。以下は上位コメントの意訳です。個々の匿名投稿は事実の裏づけではなく、受け止め方の例として読んでください。
- 752票を集めたコメントは「ディスクをやめるのは利益と価格の支配権の話だ。ソニーはみんながダウンロードに移ると期待しているのだろうが、高すぎる次世代機を誰も買わなければ当てが外れる」という趣旨でした。
- フランス在住だという投稿者は、55%という数字にきちんと理由をつけていました。フランスの大型スーパーはゲームソフトをほぼ利益ゼロの客寄せ商品として扱っていて、実際に近所の店では『GTA VI』の予約が60ユーロだ、と。フランス人がディスク好きというより、店頭のほうが安いという話です。
- 逆に43票のコメントは、カプコン自身が利益の大半はデジタルだと述べていることを持ち出し、「あらゆる統計が示しているのは多数派がダウンロードを選んでいるという事実だ」と釘を刺していました。「Ampereのデータは普段からよく外れる」という懐疑の声も、19票を集めています。
数字ひとつでここまで割れるのが面白いところで、ディスク派もダウンロード派も、それぞれ自分の国の売り場を基準に話しているのだと感じました。アメリカのゲーマーが「もうディスクは終わった」と言うのも、フランスのゲーマーが「まだまだ現役だ」と言うのも、どちらも自分の目に見えている範囲では正しいわけです。
売り場の事情が残るかぎり、ディスクは一律には消えない
日本の51%という数字は、パッケージ版が半分売れているという以上のことを教えてくれます。中古で売れる、値引きされた棚に並ぶ、贈り物にできる。ダウンロード版にはない条件が、まだ購買の理由として生きているということです。
カプコンが計画どおりパッケージを4.6%まで下げても、この売り場の条件そのものが消えるわけではありません。メーカー側の構成比とプレイヤー側の買い方は、同じ速度では動きません。今回の55%と93.0%という2つの数字は、そのずれを一番わかりやすい形で見せてくれたと受け止めました。
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