📊 3行サマリー
- 中国最大のACG(アニメ・漫画・ゲーム)の祭典「BilibiliWorld 2026」が7月10〜12日に上海で開催。出展は170社を超え、過去最多を更新した
- チケットは6月20日から世界190カ国・地域で同時販売。中国のACGイベントが海外客に正規でチケットを売るのは初めてで、2025年は20カ国超から40万人が来場した
- 小島秀夫率いるコジマプロダクションの『DEATH STRANDING 2』も出展。日本のファンが正規ルートで現地参加できる、初の機会になる
📝 BilibiliWorld、初めて世界190カ国にチケット販売——中国最大の祭典が海外客に門を開いた
動画サイトbilibiliが主催する中国最大のサブカルチャーの祭典「BilibiliWorld(BW)2026」が、7月10日から12日まで上海の国家会展中心で開かれる。今年の目玉は、規模そのものだ。会場は昨年の5ホールから7ホールへ広がり、出展は170社を超えて過去最多になった。そしてもう一つ。チケットが6月20日午後6時(北京時間)から、世界190カ国・地域で一斉に売り出された。中国のACGイベントが海外の客に正面からチケットを売るのは、これが初めてになる。
📰 Inven Global報道:「8ホール中7つに拡大、出展170社超は過去最多」
元ネタ:‘Bilibili World 2026’ to be Held on July 10, Featuring Numerous Domestic Subculture Games(Inven Global / 2026年6月10日)。チケット販売の詳細はbilibili公式リリース(PR Newswire / 2026年6月18日)による。
Bilibili World 2026 has expanded significantly, occupying seven of the eight halls on the first floor of the National Exhibition and Convention Center in Shanghai, up from five halls last year.(BilibiliWorld 2026は大きく拡大し、上海・国家会展中心の1階8ホールのうち7つを占める。昨年の5ホールから増えた)
🔥 2025年は40万人超が来場——小島秀夫がステージを沸かせた祭典の現在地
BWは2017年に始まり、いまやアジア最大級のゲームショウに数えられる。2025年は20カ国・地域以上から40万人を超える来場者が詰めかけた。昨年のステージでは、コジマプロダクションの小島秀夫監督が登壇して『DEATH STRANDING 2』の制作秘話を語り、中国のプレイヤーと間近で交流している。日本のクリエイターを現地のファンが生で迎えた場面は、中国でも大きな話題になった。
出展ラインナップを見ると、『崩壊:スターレイル』『鳴潮』『アークナイツ:エンドフィールド』といった中国産の人気タイトルに、韓国の『ブルーアーカイブ』『勝利の女神:NIKKE』、さらに『DEATH STRANDING 2』『Dead Cells』など海外の話題作が並ぶ。『黒神話:悟空』を手がけたGame Scienceは「黒神話」名義で出展し、開発中の次回作『黒神話:鍾馗』の新情報が出るかどうかにも注目が集まっている。
🇨🇳 中国ファンの反応:事前登録は早くも前年超え、「国産ゲームが7ホールを埋める」規模に
bilibiliによると、6月18日深夜の時点で、BW2026の事前登録数はすでに前年の同時期を上回ったという。会場が8ホール中7つにまで広がり、その大半を中国産タイトルが占めるという点は、現地のプレイヤーにとって誇らしい変化だ。数年前まで日本や韓国の作品が主役だったイベントが、いまや国産ゲームを軸に回るようになった。そのうえで海外チケットを解禁した今回の判断には、「国産コンテンツを世界に見せる番が来た」という自負がにじむ。
もっとも、海外勢の存在感が消えたわけではない。韓国の『ブルーアーカイブ』は2023年から毎年中国のファンと顔を合わせ続けており、日本発の『DEATH STRANDING 2』も今年の出展リストに名を連ねる。中国のオタク文化が国産中心に育ちながら、なお日韓の作品を取り込んで膨らんでいく。その混ざり具合こそが、BWという場の面白さでもある。
🇯🇵 日本のファンも正規ルートで初参加——コジマプロダクション作品が並ぶ上海の会場へ
日本のファンにとって大きいのは、チケットが190カ国・地域で買えるようになったことだ。これまでBWは中国国内向けで、海外から行くには現地の販売サイトや代行に頼るしかなかった。今回の解禁で、日本からでも正規ルートで参加できる道がひらけた。
出展側でも、コジマプロダクションの『DEATH STRANDING 2』をはじめ、日本に縁のある作品が会場に並ぶ。日本のゲーム・アニメ業界から見れば、巨大な中国のZ世代オタク層へ直接リーチできる場が、一段と開かれたことになる。検閲や配信規制で日本作品の中国展開が読みにくい時期が続いてきたが、ファンが集まる実会場という入り口は、むしろ広がっている。7月の上海に日本のファンが普通に足を運べるようになる流れは、その入り口が広がっている何よりの証拠だ。
🏁 中国オタク市場の海外開放が映す、日本コンテンツの次の接点
BW2026の海外チケット解禁は、ただのイベント拡大ではない。国内で閉じていた中国サブカルの熱量が、海外に向けて窓を開け始めたという話だ。日本のコンテンツは長く中国市場と難しい距離を続けてきたが、ファンの熱そのものは衰えていない。小島監督が現地で迎えられた光景が示すように、作品とクリエイターへの支持は国境をまたぐ。7月の上海で、その熱気を日本のファンが同じ会場で味わえるようになる。それが、このニュースのいちばんの意味だ。


