📊 3行サマリー
- 中南米最大のゲーム展「gamescom latam 2026」(4/29〜5/3・サンパウロ)が過去最多の15万4,000人超を集め、前年比17.5%増を記録。
- 任天堂・カプコン・セガ・ポケモンなど日本のメーカーが集結し、Nintendo Switch 2が中南米のイベントで初めて試遊台に並んだ。
- 出展タイトルは400本超、うち60本超が新作。ブラジルは「グローバルサウス最大のゲーム拠点」と位置づけられ、日本のIPが南米最大級の市場で主役になっている。
📝 中南米最大のゲーム展が過去最多15.4万人で閉幕、前年比17.5%増
ブラジル・サンパウロのアネンビ会場で4月29日から5月3日まで開かれた「gamescom latam 2026」が、3回目にして過去最多の15万4,000人超を集めて閉幕しました。前年から17.5%の増加。ドイツ・ケルンの本家gamescomの中南米版にあたるイベントで、回を重ねるごとに南米の中心として地位を固めています。
会場に並んだゲームは400本超、うち60本以上が新作でした。23カ国から175の出展者、700を超える開発スタジオが参加。来場者は発売前のタイトルをいち早く触れる場として詰めかけました。
📰 公式発表「観測史上もっとも多い来場者数」——出展ゲーム400本・新作60本
元ネタ:gamescom latam 2026 wraps up with record-breaking results(gamescom latam 公式 / 2026年5月)
The event surpassed 154,000 visitors — the highest attendance ever recorded — representing a 17.5% increase compared to the previous edition.
主催は本家gamescomを運営するケルンメッセと、ブラジルのオメレッチ・カンパニー。会場にはブリザード、Electronic Arts、Riot Games、Warner Bros. Gamesといった欧米勢に加え、任天堂・カプコン・セガ・ポケモン・アークシステムワークスと、日本のメーカーが軒並み顔をそろえました。
🔥 任天堂が最大級のブースを構え、Switch 2が中南米で初めて試遊台に
来場者の動線をいちばん集めたのが任天堂でした。今回は会場でも最大級のブースを構え、gamescom latamとしては初めてNintendo Switch 2を試遊できる形で持ち込んでいます。並んだのは『マリオカート ワールド』『ドンキーコング バナンザ』『マリオテニス フィーバー』『スーパーマリオギャラクシー1+2』、そして『ポケモン ポコピア』。My Nintendo会員にはSwitch 2のオリジナルバッグが先着で配られ、ブース前には長い列ができました。
投入したのは任天堂だけではありません。アークシステムワークスが手がける格闘新作『Marvel Tokon: Fighting Souls』、日本の刀劇アクションに着想を得た『Phantom Blade Zero』なども試遊の目玉として用意され、ブラジルのプレイヤーがコントローラーを握りました。インディー部門BIG Festivalの審査員には、ソニーで長くプレイステーションを率いた吉田修平氏の名前もあります。
🎮 ブラジルが「グローバルサウス最大のゲーム拠点」になった背景
伸びているのは来場者数だけではありません。主催者はブラジルを「グローバルサウス(南半球の新興国)で最大のゲーム拠点であり、きわめて強い消費市場」と表現しました。国内には1,000を超えるゲーム開発スタジオが各地に散らばっています。今回のインディー部門には75カ国から960本超の応募が集まり、そのうちブラジルからが451本と半数近くを占めました。
買う側としても、作る側としても存在感が増している。日本のメーカーがわざわざ最大級のブースを南米まで運ぶのは、ここが後回しにできない市場へ育ったからです。
🇯🇵 日本のプレイヤーが知らないところで、マリオとポケモンが15万人を動かしている
日本のゲームファンにとって意外なのは、自分たちが当たり前に遊んできたマリオやポケモン、カプコンの格闘ゲームが、地球の反対側で15万人を動かす主役だという点でしょう。日本では新作の発売日に行列ができても、それが南米でも同じ熱量で起きていることは、ほとんど報じられません。
ただ、来場者数の記録がそのままソフトの売上になるかは、また別の話です。ブラジルはSwitch 2本体が約4,500レアル(10万円超)と世界でも高い部類で、輸入関税の重さは長年の課題。会場の熱気と、家庭で実際に何台売れるかの間にはまだ距離があります。それでも任天堂がSwitch 2を「まず中南米で触らせた」という順番そのものが、ブラジルを後から対応する地域ではなく、最初から数えに入れる地域と見なし始めた合図でしょう。自分の好きなシリーズが世界のどこでどれだけ支持されているか。その地図を一枚増やしてくれる話だと思います。
🏁 南米の記録的な熱気は、日本ゲームの次の輸出先を指している
15万4,000人という数字は、ひとつのイベントの成功にとどまりません。任天堂やカプコン、セガの看板が南米でこれだけ人を集める以上、日本コンテンツの行き先はアジアや欧米だけではない。ブラジルは買う側でも作る側でも伸びていて、日本のメーカーがどこまで本気で向き合うかが、次の数年の販売台数やローカライズ対応に表れてきます。来年の同じイベントで、どのタイトルが現地の列を作るのか。そこに日本ゲームの輸出力の現在地が映ります。


