2026年9月22日 海外メディアとファンの愛を、脚色なしで日本語に @VelleityNote
Home/アニメ・コミックス/中信兄弟と鬼滅の刃の台北ドーム主題週/【台湾】プロ野球の鬼滅の刃コラボ2日間に57,438人。台北ドームの今季土曜平均を2,474人上回った

【台湾】プロ野球の鬼滅の刃コラボ2日間に57,438人。台北ドームの今季土曜平均を2,474人上回った

編集部
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
公開
最終更新
現地の一次ソースで確認 約6分で読めます
【台湾】プロ野球の鬼滅の刃コラボ2日間に57,438人。台北ドームの今季土曜平均を2,474人上回った

3行サマリー

  • 台北ドームで9月18日・19日に行われた中信兄弟と鬼滅の刃のコラボ2試合に、合計57,438人が入場した(CPBL公式記録)。
  • 土曜の33,691人は台北ドームの今季土曜平均31,217人を2,474人上回り、金曜の23,747人も金曜平均を3,653人(18.2%)上回った。
  • 4年前に洲際球場で開かれた同じ企画は3日間で25,305人。今回は声優の河西健吾さんと松岡禎丞さんが始球式に立った。

Series中信兄弟と鬼滅の刃の台北ドーム主題週全3本

台湾プロ野球・中信兄弟が台北ドームで開く鬼滅の刃コラボ企画の集客と演出を、CPBL公式記録で追う連載。

  1. 2026/9/10【台湾】鬼滅の刃の野球コラボ、9月18日から4万人の台北ドームへ。4年前の同じ企画は3試合とも1万人に届かなかった
  2. 2026/9/20【台湾】プロ野球の鬼滅の刃コラボ2日間に57,438人。台北ドームの今季土曜平均を2,474人上回った(この記事)
  3. 2026/9/21【台湾】鬼滅の刃の野球コラボ3日間で8万6279人。台北ドームの非主題日1万5508人の最大2.17倍に

台北ドームの鬼滅の刃コラボ2試合に57,438人、どちらも中信兄弟が延長10回で勝った

台湾プロ野球(CPBL)の中信兄弟が9月18日から台北ドーム(臺北大巨蛋)で開いている鬼滅の刃とのコラボ企画「決戰無限城」主題週について、初日と2日目の観客数が確定しました。CPBL公式のボックススコアによれば、9月18日(金)の統一7-ELEVEn獅戦が23,747人、9月19日(土)の味全龍戦が33,691人。2日間の合計は57,438人です。

試合の中身まで似通ったのが少し不思議でした。18日は4対5、19日は3対4。どちらも中信兄弟が延長10回にサヨナラで決めています。CPBLの記録では、この2試合が今季27試合目と28試合目の延長戦にあたります。3連戦最終日の9月20日(日)については、本稿の執筆時点でまだ観客数が集計されていません。

この企画は開幕前にも取り上げていて、台北ドームの今季50試合と2022年の前回コラボの観客数を照合した記事を出しています。今回はその答え合わせです。

東森新聞が伝えた開球ゲストは河西健吾と松岡禎丞、球団公式は3選手の聯名ユニホームを告知した

出典CPBL 2026年 中信兄弟 vs 味全龍 ボックススコア(9月19日・臺北大巨蛋)(中華職業棒球大聯盟 / 2026-09-19)

出典《鬼滅》聲優降臨大巨蛋 兄弟邀開球+現場配音一次滿足(東森新聞 / 2026-08-19)

19日、20日更邀請兩位日本知名聲優河西健吾、松岡禎丞擔任開球嘉賓,賽前還將帶來現場配音演出,讓球迷感受人氣角色魅力。

東森新聞が8月19日に報じたとおり、19日は霞柱・時透無一郎役の河西健吾さん、20日は嘴平伊之助役の松岡禎丞さんが始球式を務めます。両日とも始球式だけで終わらせず、試合前に球場で生アフレコを披露する構成です。

球場側の演出は中信兄弟の公式告知で確認できました。聯名ユニホームは江坤宇選手が竈門炭治郎、王威晨選手が水柱・冨岡義勇、衣宸選手が蟲柱・胡蝶忍。入場者特典は、18日が無限城キャラクターのコースター5種ランダム、19日が冨岡義勇柄の聯名ユニホームポーチ(内野B1区105から121区限定)に無限城キャラクターのミニ屏風5種、鬼殺隊九柱の小旗9種という構成でした。20日は同じ組み立てでポーチが胡蝶忍柄に替わります。炭治郎・禰豆子・善逸・伊之助の着ぐるみも球場に登場し、期間中は限定の見面会が組まれています。ここまで作り込むのかというのが、告知を追っていての率直な感想でした。

金曜は台北ドームの金曜平均を18.2%、土曜は土曜平均を7.9%上回った

台北ドームは今季すでに50試合を終えていて、観客数の水準が見えています。平均21,475人、中央値18,977人、最少10,375人。満員表示の40,000人ちょうどに届いたのは3月28日・5月30日・5月31日の3試合だけで、いずれも中信兄弟が関わる試合でした。

曜日別に均すと、金曜20,094人(10試合)、土曜31,217人(11試合)、日曜24,210人(11試合)。今回の2試合をこの物差しに当てると、金曜の23,747人は金曜平均を3,653人(18.2%)、土曜の33,691人は土曜平均を2,474人(7.9%)上回りました。中信兄弟が台北ドームで主催した今季7試合の平均20,369人と比べても、2日とも上です。

2022年に洲際球場で開いた前回のコラボは、9,011人・9,196人・7,098人の3日間で合計25,305人。今回は2日間だけで、その2.27倍にあたる57,438人が入りました。ただ、この倍率をそのまま企画の成長と読むのは無理があります。洲際球場の収容規模は約2万人、台北ドームは約4万人。器そのものが倍近くに入れ替わっているからです。数字として意味があるのは倍率ではなく、「4万人の器に移してなお、その器の曜日平均を超える水準まで埋めた」という事実のほうだと受け止めました。

掲示板PTTの鬼滅スレッドは開催前に集中し、試合後の投稿は始球式動画の1本だけだった

台湾最大の掲示板PTT棒球板を9月20日17時(日本時間)に検索したところ、この主題週に関するスレッドは8月3日から9月19日までに16本立っていました。9月10日時点では9本だったので、直近10日で7本増えた計算になります。

盛り上がったのは、どちらかといえば開催前でした。8月19日の声優発表が62推、8月3日のチケット発売が43推、9月8日の聯名ユニホーム公開が39推、同じ日の松岡禎丞さん告知が31推。9月11日と9月10日のコラボグッズ関連がそれぞれ26推と22推、9月7日の河西健吾さん告知が21推と続きます。9月14日には入場者特典の実物写真を貼るスレッドも立っていました。

ところが試合が始まった9月18日以降に立ったスレッドは、19日の「中信兄弟 X 鬼滅之刃 河西健吾開球影片」1本(10推)だけです。これは本記事のための自前観測であり、書き込み数がそのまま満足度を表すわけではありません。それでも、期待の段階では文字で語られていたものが、当日は球場とSNSの動画へ移っていった流れは見て取れます。ちなみに同じ検索では、7月24日にMLBのロサンゼルス・ドジャースが鬼滅の刃の主題日を開いたスレッドも並んでいました。この作品を集客カードに使う動きは、台湾の球団だけのものではないわけです。

台湾の球団は日本のアニメIPを、グッズではなく来場動機そのものに使っている

日本のプロ野球でもアニメコラボのイベントデーは珍しくありません。ただ、今回の中信兄弟の設計は踏み込み方が違います。ユニホームを選手個人とキャラクターで1対1に結びつけ、3日間で特典を替えて連続来場を促し、そのうえで日本から声優を2人呼んで始球式と生アフレコを同じ日に載せる。アニメの意匠を球場に貼るのではなく、鬼滅の刃を見に行く理由そのものとして組み立てているわけです。

海外での受け止め方を追っている身としては、この形が出てきたことに納得がいきました。台北ドームは2024年に開場した台湾最大の屋内球場で、1試合で4万人規模の接点を作れます。そこで2日続けて曜日平均を超えたということは、日本のアニメ作品が台湾では「熱心なファンが集まる企画」の枠を出て、一般客を動かす集客装置として通用したことを意味します。アニメイベントの動員数ではなく、スポーツ興行の平常値と比べて効果を測れる点が、海外受容を見るうえで貴重な材料になります。日本のIPホルダーにとっても、現地の球団が自前の看板を譲ってまで組みたがる相手になった、という読み方ができるはずです。

9月20日の松岡禎丞回の観客数が、この企画が台湾に定着するかどうかの分かれ目になる

残るのは9月20日(日)の1試合です。台北ドームの日曜平均は24,210人で、土曜より7,000人ほど低い水準にあります。松岡禎丞さんの始球式と胡蝶忍柄の特典を用意した最終日が、この日曜平均をどれだけ超えるか。そこが「土曜だから入った」のか「鬼滅だから入った」のかを分ける数字になります。3日間の合計が出そろえば、中信兄弟が来季も同じ規模で続けるかどうかの判断材料もそろいます。

観客数はCPBL公式のボックススコアで随時更新されています。本記事の数字はすべて同サイトの公式記録によるもので、グッズの売上や完売状況は球団からの発表がないため触れていません。最終日の数字が出た時点で、あらためて追いかけるつもりです。

編集部
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。