2026年8月3日 海外メディアとファンの愛を、脚色なしで日本語に @VelleityNote
Home/アニメ・コミックス/【韓国】劇場版コナン、8月12日に韓国公開。コナンと工藤新一を別の声優が演じる吹き替え版、主要5人が初日に舞台挨拶

【韓国】劇場版コナン、8月12日に韓国公開。コナンと工藤新一を別の声優が演じる吹き替え版、主要5人が初日に舞台挨拶

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
公開
最終更新
verified現地の一次ソースで確認 約5分で読めます
【韓国】劇場版コナン、8月12日に韓国公開。コナンと工藤新一を別の声優が演じる吹き替え版、主要5人が初日に舞台挨拶

3行サマリー

  • 劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』が、8月12日に韓国で公開されます。日本の4月10日公開から124日後です。
  • 日本では公開3日間で231万人を動員し、興行収入35億円。7月7日時点の累計は135.2億円に達しています。
  • 韓国では8月8日と9日にプレミア上映、初日の8月12日にはコナン役のキム・ソンヘさんら韓国語版の声優5人が舞台挨拶に立ちます。

劇場版コナン第29作、韓国公開は8月12日。日本から124日遅れての上陸

『名探偵コナン』シリーズ29作目となる劇場版『ハイウェイの堕天使』が、8月12日に韓国全土で封切られます。配給はCJ ENM。日本での公開は4月10日でしたから、ちょうど124日遅れての上陸になります。

ただ、韓国側は「遅れて届いた作品」の扱いをしていません。公開前の週末にあたる8月8日と9日にプレミア上映を組み、初日には韓国語吹き替え版の声優5人を劇場に呼ぶ。日本の初日にあたる熱量を、4か月後の韓国でもう一度つくりにいく設計です。

TV리포트報道:プレミア上映は8月8日と9日、来場者全員にアクリルキーホルダー

出典시청률 23.4% 달성→’30년째 연재’ 레전드 애니 돌아온다…韓 팬들 기대 폭주(TV리포트 / 2026年7月31日)

出典‘명탐정 코난: 하이웨이의 타천사’, 명장면 스틸 공개(더팩트 / 2026年7月8日)

팬들은 주역 성우들이 한자리에 모이는 행사에 기대감을 높이고 있다.(ファンは、主役の声優たちが一堂に会するイベントに期待を高めている)

プレミア上映の来場者には、コナン・千早・ケンジ・ジンペイの4種類のうち1つがランダムで配られるアクリルキーホルダーが特典として用意されます。1席につき1個です。予約は7月30日から、CGV・ロッテシネマ・メガボックス・シネQ の順に開きました。

CGV龍山アイパークモールでは、公開日の「8月12日」にちなんだオフラインイベントも走ります。会場に置かれたタイマーを自分の手で止めて、ぴたり8.12秒を当てるという企画です。数字の遊びとしてはささやかですが、公開日そのものを記憶に残す仕掛けとしてはよくできていると感じました。

日本では3日間で231万人。韓国でも3年続けて初日1位を取ってきた常連

더팩트によれば、本作は日本の公開初日だけで73万人を動員し、興行収入11億円(およそ102億ウォン)を突破しました。3日間では231万人・35億円に達し、前年の『隻眼の残像』が持っていたシリーズ最高オープニング記録を塗り替えています。7月7日時点の累計興行収入は135.2億円(およそ1,260億ウォン)です。

韓国での実績も薄くはありません。매일일보(メイル日報)は、2023年『黒鉄の魚影』、2024年『100万ドルの五稜星』、2025年『隻眼の残像』と、3年続けて公開初日の韓国ボックスオフィス1位を取ってきたと報じています。原作コミックスの累計発行部数は2.7億部。韓国でも「夏に来るコナン」は、すでに年中行事の側に入っています。

現地の反応も、公開2週間前としては早めに動き出しています。韓国の劇場版公式アカウントは7月31日、舞台挨拶の告知に「開幕日の舞台挨拶? 本当です。皆さんに会える日をずっと待っていました」と書き添えました。TV리포트は、初日の舞台挨拶回について予約競争が激しくなるとみられる、と伝えています。ゲーム・アニメ系コミュニティのルリウェブでも、8月2日に立った告知スレッドが翌3日時点で2,091回読まれていました。派手な数字ではありませんが、告知だけのスレッドが一日でここまで伸びるのは、待っている層が動いている合図です。

韓国版はコナンと工藤新一を別の声優が演じる。日本の一人二役との違い

日本の読者にとって面白いのは、舞台挨拶に立つ5人の顔ぶれです。コナン役はキム・ソンヘさん、工藤新一役はカン・スジンさん。つまり韓国語版では、コナンと新一を別の声優が分けて演じています。日本版で高山みなみさんが一人二役を演じ分けているのとは、そもそもの設計が違うわけです。

この違いは、地味なようでいて作品の見え方を変えます。日本版では「同じ声なのに別人として通っている」こと自体がトリックの一部として効きますが、韓国版は声が変わるぶん、観客が変身の瞬間を耳ではっきり受け取る。同じ作品でも、吹き替えを通した時点で体験は別物になっています。残る3人は、千早役のチョン・ユミさん、ケンジ役のキム・ギフンさん、ジンペイ役のキム・ジャンさんです。

日本のファンにとっての実利もあります。韓国の劇場公開が続くかぎり、日本での上映が終わったあとも、SNSには韓国語の感想と現地の反応が新しく流れてくる。海外での受け止め方を追いたい人には、日本公開の4か月後にもう一度、観測の窓が開くということです。

逆に、124日という間隔には無視できない副作用もあります。犯人もトリックも、日本語圏ではとっくに書き尽くされている。韓国のファンは、4か月ぶんのネタバレをかいくぐって初日にたどり着かなければなりません。配給側がプレミア上映と舞台挨拶をここまで手厚く積むのは、その不利を「劇場でしか手に入らないもの」で相殺しにいっているからだと読めます。

時差の4か月を、韓国は吹き替え声優のイベントで埋めている

124日という差は、配信が当たり前になった今では長く感じます。ちなみに時差の幅は市場ごとにばらばらで、まどか☆マギカの新作映画はドイツ公開が日本より88日遅れ、映画クレヨンしんちゃんの台湾公開は7日遅れでした。124日は、そのなかでも長いほうです。

それでも韓国の興行がこの遅れを吸収できているのは、吹き替え声優そのものがイベントの主役になれるからでしょう。日本のアニメが海外でどう売られているかを見るとき、私たちはつい配信日と字幕の話をしがちですが、実際に人を劇場へ動かしているのは現地の声だったりします。

8月12日の初日、CGV龍山アイパークモールに5人が並ぶ光景は、日本の劇場では見られないものです。そこにチケットが集まるかどうかは、日本アニメが韓国で「輸入品」から何に変わったのかを測る、ひとつの目盛りになると受け止めました。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。