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【インド】ドラえもん、テレビ放送20年で初めて映画館へ。10月2日に3言語公開、日本より7カ月遅れ

編集部
Velleity Note 編集部Overseas Reception, Read Straight
公開 2026/07/10
最終更新 2026/07/10
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【インド】ドラえもん、テレビ放送20年で初めて映画館へ。10月2日に3言語公開、日本より7カ月遅れ

3行サマリー

  • テレビ朝日とPVR INOXピクチャーズが、映画ドラえもんシリーズ45作目を10月2日にインド全土で劇場公開。同国では史上初の全国上映
  • 吹替はヒンディー語・タミル語・テルグ語の3言語。インドでのテレビ放送は2005年に始まり、20年にわたって子ども番組の定番だった
  • 今作は日本で公開30日に興行収入30億円を突破、世界累計2,550万ドル。日本の2月27日公開から7カ月遅れでインドに上陸する

テレビ朝日とPVR INOX、シリーズ45作目を10月2日にインド全土で公開

映画ドラえもんの最新作『のび太の海底鬼岩城』リメイク版(英題:New Nobita and the Castle of the Undersea Devil)が、10月2日にインド全土の映画館で公開される。手を組んだのはテレビ朝日と、インド最大の映画館チェーンを持つPVR INOXピクチャーズ。ドラえもんはインドのテレビで20年以上流れ続けてきたキャラクターなのに、映画館での全国公開はこれが初めてだ。吹替はヒンディー語・タミル語・テルグ語の3言語。公開日の10月2日はガンディー・ジャヤンティの祝日で、家族連れが最も動く日程にぶつけてきた。

Variety報道:テレビ朝日「20年を経てようやく大スクリーンへ」

元ネタ‘Doraemon the Movie’ Sets India Theatrical Debut(Variety / 2026-06-18)

TV Asahi and PVR Inox Pictures will release “Doraemon the Movie: New Nobita and the Castle of the Undersea Devil” across cinemas throughout India on Oct. 2, the franchise’s first-ever big-screen outing in the country.

テレビ朝日でアニメ販売の責任者を務めるスミダ・マイコ氏はVarietyに対し「20年を経て、ようやくドラえもんをインドの大スクリーンに届けられることを光栄に思う」とコメントした。プロモーションはライセンス代理店のBlack White Orangeが仕切り、6月20日・21日にムンバイのジオ・ワールド・コンベンションセンターで開かれたポップカルチャー祭「CORE」のドラえもんゾーンを皮切りに、学校訪問プログラムや屋外広告、モールでのイベントまで全国規模で展開していく。

テレビの国民的人気に対して劇場は空白の21年。「学校から走って帰って見た」世代が大人になった

インドでのドラえもんのテレビ放送は2005年にヒンディー語吹替で始まった。90年代・2000年代生まれには夕方の定番で、現地メディアには「学校から走って帰って夕方6時の放送を見た世代の必修科目」という書き方をされるほどの存在だ。それなのに映画は21年間、一度も全国の劇場にかからなかった。テルグ語圏のエンタメ媒体Gulteも「テレビでの絶大な人気に比べ、劇場での存在感は驚くほど薄かった」と指摘している。

動いた背景には、インドの劇場アニメ市場が今年になって一気に開いたことがある。鬼滅の刃『無限城編』第一章は前売り段階で1億ルピー(約1.8億円)を超えてハリウッド以外の外国映画の記録を塗り替え、進撃の巨人の完結編も7月24日に同国初の劇場公開が決まった。8月末にはNARUTOの伊達勇登監督がムンバイのファンイベントに初来訪する。配給側が「日本アニメは子ども向けテレビ番組」という古い枠の外に商機を見つけた、その流れの先頭にドラえもんが乗った格好だ。

鬼滅は前売りだけで約1.8億円。日本のアニメ映画が2026年、一斉にインドの劇場へ

日本のアニメ映画の海外興行はこれまで中国と北米が二本柱で、インドは人口14億人・平均年齢28歳という規模のわりに、ほぼ手つかずのまま残っていた。今作は日本国内で公開30日に興収30億円を超え、2000年以降のシリーズで30億円に届いた20作目。世界累計は2,550万ドル(約38億円)に達している。ただし鬼滅がファンの熱量で数字を作ったのに対し、ドラえもんが試されるのは家族連れの裾野だ。字幕文化の薄いインドで3言語吹替をそろえたのは、コアなアニメファンではなく「テレビで顔を知っている」層を映画館に呼ぶための必須条件で、この座組が当たれば日本IPのインド展開は次の段階に進む。

同日公開は国民的シリーズ『Drishyam 3』。子ども時代の思い出が興行収入に変わるか

不安要素もある。10月2日にはアジャイ・デーヴガン主演のヒンディー語版『Drishyam 3』が同日公開予定で、現地メディアはファミリーアニメと犯罪スリラーの異色対決として扱っている。相手は先行するマラヤーラム語版が9日間で興収20億ルピーを超えた国民的シリーズだ。それでもGulteは「子ども時代の思い出を興行収入に変える絶好のチャンス」と期待をかける。つまり今回のインド初上映は、テレビ20年で積み上げた認知を劇場で現金化できるかという実験だ。ここで数字が出れば、クレヨンしんちゃんや名探偵コナンのような「テレビでは知られているのに劇場は未開拓」の日本IPが後に続く。正直、初週の話題は『Drishyam 3』に持っていかれると思う。それでも、テレビ20年分の顔なじみが映画の切符に変わるのかどうかは、10月2日にはっきりする。

編集部
Velleity Note 編集部
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