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【世界】バンダイナムコ『ONE PIECE 海のごちそうレストラン』、海外批評73点もSteamは賛否両論の67%。不満は文字送りとフォント

吉沢まこと
Velleity Note 編集長
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【世界】バンダイナムコ『ONE PIECE 海のごちそうレストラン』、海外批評73点もSteamは賛否両論の67%。不満は文字送りとフォント

3行サマリー

  • バンダイナムコ発売・カイロソフト開発の『ONE PIECE 海のごちそうレストラン』は、Metacriticで批評家13件の平均73点。不評の判定は0件です
  • 一方、Steamのユーザー評価は110件中67%が好評で、判定は「賛否両論」(10月23日19時10分・日本時間に確認)
  • 批評家の点はSwitch 2版が対象。Steam(PC版・2,970円)の不満は、文字送りの速さや家具配置の操作などに集まっています

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『ONE PIECE 海のごちそうレストラン』、海外の批評家は好評でもSteamの評価は割れた

『ONE PIECE 海のごちそうレストラン』(英語題『ONE PIECE: Grand Gourmet』)の海外評価は、批評家とプレイヤーで温度差が出ています。Metacriticに集まった批評家レビューは13件で、平均は73点。内訳は好評8件、賛否5件で、不評は1件もありません。

ところがSteamのユーザーレビューは、110件のうち好評が67%。ストアの表示は「賛否両論」でした。カイロソフトらしいレストラン経営の面白さは批評家にもプレイヤーにも届いている一方で、PC版の遊びにくさを指摘する声が評価を押し下げています。

本作は、海上レストラン「バラティエ2号店」の新米スタッフとして、サンジや麦わらの一味と店を大きくしていく経営シミュレーションです。登場キャラクターは400以上。Nintendo Switch 2/Switch版は10月22日に発売され、Steam版(2,970円)とスマートフォン版も配信されています。

Metacritic平均73点、IGNの60点からMonsterVineの90点まで30点の開き

出典:ONE PIECE: Grand Gourmet Reviews(Metacritic / 2026年10月23日確認)

出典:ONE PIECE: Grand Gourmet on Steam(Steam / 2026年10月23日確認)

点数の幅は大きく、いちばん高いMonsterVineが90点、いちばん低いIGNが60点です。MonsterVineは、カイロソフトのゲームデザインと『ONE PIECE』の世界を組み合わせた点を高く評価しました。

“combines them into a truly delightful dish.”(両者を組み合わせ、本当においしい一皿に仕上げた)MonsterVine

対するIGNは、ルフィになぞらえて「戦略より力押し」の作りだと評しています。経営ゲームとしての戦略性の薄さを指摘した形です。

中間の評価では、Siliconeraが80点で「原作のすべてを受け入れたカイロソフトらしい経営シム」、Cubed3も80点ながら「熱心な『ONE PIECE』ファンと経営シム好き向けのかなりニッチな作品」と書きました。Final Weaponは70点で「狙ったことをきっちりやり、それ以上はない良作」としています。

Steamの不評は文字送りとフォント、家具配置に集中

Steamでは、批評家がほとんど触れていない操作まわりの不満が目立ちます。「参考になった」の票を多く集めた不評レビューを見ると、話の中身より画面の扱いにくさが問題にされていました。

  • フォントがドット絵に合わない、ごく普通の文書用フォントだという指摘(参考になった87票・英語)
  • 会話の文字が自動で速く送られ、物語を追えないという指摘(同80票・英語)
  • 家具や施設の配置の仕組みが「あらゆる面で壊れている」という指摘(同51票・英語)
  • UIがいちばんの欠点だという声(同24票・ブラジルポルトガル語)

反対に、好評レビューで最も票を集めたのは「魂がちゃんと残っている」と原作愛を評価する声(77票)でした。400人以上のキャラクターと料理・内装の多さ、やめどきを失う経営ループをほめる声が並びます。不評の上位6件のうち3件はプレイ時間1時間未満で書かれていて、序盤の印象で判断された面もありそうです。AltCharも、中毒性のある経営ループを認めつつ「読む前に消えるセリフ」や過剰なチュートリアルを欠点に挙げていて、Steamの声と重なる部分がありました。

批評家とプレイヤーで評価が割れた理由は、遊んだ機種と時間の違い

この温度差は、どちらかが間違っているというより、見ている場所が違うことから生まれています。Metacriticの73点はSwitch 2版のレビューを集めたもので、携帯モードでの見やすさを評価したMultiplayer.it(75点)のように、スマートフォンで親しまれてきたカイロソフトの画面づくりが、小さな画面ではうまく働いているという評価が並びます。

一方のSteamはPC版です。大きなモニターとマウス操作では、スマートフォン由来の小さな文字や細かいメニュー、自動で進むテキストが目につきやすくなります。しかも発売直後のレビューは序盤の数時間で書かれたものが中心で、カイロソフト作品の面白さが出てくる中盤以降より前に、チュートリアルの多さや操作の引っかかりで判断されやすい時期でもあります。

もうひとつ見逃せないのは、海外ではカイロソフトの名前が『ゲーム発展国++』などで知られている一方、『ONE PIECE』目当てで初めて触れたプレイヤーも多いことです。Cubed3が「ニッチ」と書いたように、ジャンルに慣れていない人ほど序盤の手厚い説明と操作の癖に戸惑いやすく、それが賛否両論の数字に表れたと受け止めました。

日本のプレイヤーは、Switch版かPC版かで海外評価の読み方が変わる

日本で購入を考える人にとって、海外の評価はどの機種で遊ぶかによって参考にする数字が違います。Switch 2/Switchで遊ぶなら、同じSwitch 2版を対象にしたMetacriticの73点と「不評0件」という内訳が目安になります。

Steam版を選ぶなら、文字送りの速さや家具配置の操作について、海外のユーザーと同じ壁に当たる可能性を考えておきたいところです。ただ、Steamの母数はまだ110件と少なく、修正アップデートや遊び込んだ人のレビューが増えれば数字は動きます。日本語レビューの内訳はまだ確認できていません。

なお、Metacriticのユーザースコアは米国太平洋時間の10月24日12時、日本時間では10月25日の早朝から受け付けが始まります。批評家とSteamの間で割れた評価が、ユーザースコアでどちらに寄るのかも気になるところです。

原作愛は届いた。あとはPC版の遊びやすさが評価を左右する

『ONE PIECE 海のごちそうレストラン』は、カイロソフトの経営ゲームと『ONE PIECE』の組み合わせそのものについては、批評家からもプレイヤーからも好意的に受け止められています。賛否を分けたのは原作の扱いではなく、文字送りや配置操作といった遊びやすさの部分でした。

不満の中身がはっきりしているぶん、アップデートで直せる余地も大きいはずです。Steamの67%という数字がこの先どう動くのか、修正の有無とあわせて見ていきたいと思います。

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吉沢まこと
Velleity Note 編集長(EIC)・エディトリアルディレクター

Webデザイナー、雑誌出版社のWebディレクター、コンテンツマーケター、Web広告プランナーを経て、現在は愛知県の業界No.1企業のインハウスのAIプロダクトマネージャー兼データサイエンティスト。Velleity Noteでは編集長としてメディアの編集方針を定めるとともに、AIとの共著で記事を制作する自動化ワークフローの設計とシステム開発を手がけている。