【ブラジル】任天堂「パッケージ版をやめる予定はない」。ソニーは2028年にディスク終了、海外Redditは5,900票で歓迎

3行サマリー
- 任天堂の中南米法人を率いるビル・ヴァン・ジル氏が、ブラジルのUniverso Nintendoの取材で「パッケージ版をやめる予定はない」と述べた(日本時間10月12日に英語圏で報道)
- ソニーは2028年1月以降のPlayStation新作をダウンロード版だけにすると7月に発表済み。米国では2026年のSwitch 2ゲームキーカードへの支出が631%増えた
- 海外Reddit(r/NintendoSwitch)では5,905票・524件のコメントが集まり、最多票は日本のパッケージ販売を根拠に挙げた
任天堂中南米法人のヴァン・ジル氏、「パッケージ版をやめる予定はない」
任天堂は、Nintendo Switch 2のパッケージ版ソフトをやめる計画を持っていません。中南米法人の副社長兼ゼネラルマネージャー、ビル・ヴァン・ジル(Bill van Zyll)氏がブラジルのゲームメディアUniverso Nintendoのインタビューでそう答えました。
ソニーがPlayStationのディスク版から手を引くと決めたあとだけに、任天堂の幹部が方針を口にしたこと自体が、海外では大きく受け止められました。
ただし、発言の軸は「デジタルとパッケージのどちらにも肩入れしない」という中立の姿勢です。期限を区切った約束ではありません。
Nintendo EverythingとMy Nintendo Newsが発言を全文で伝えた
出典:Nintendo says it has no plans to ditch physical games, knows how much fans like it(Nintendo Everything / 2026年10月12日 日本時間)
出典:Nintendo Latin America says it won’t abandon physical media(My Nintendo News / 2026年10月12日 日本時間)
There’s no plans to ditch physical. We know how much the fans like it as well, so our position has been to be agnostic.
引用部分は「パッケージをやめる予定はありません。ファンがどれだけ好きかも分かっています。だから私たちの立場は中立なのです」という意味です。
両メディアによると、ヴァン・ジル氏は発言の前段で「歴史的に、私たちはかなり中立でした。消費者が何を好むかを強く考慮しています」と説明しました。そのうえで「Switch 2は発売からまだ1年ちょっと。デジタルとパッケージの両方に対応しています」と続けています。聞き手はUniverso NintendoのRodrigo Coelho氏です。
ソニーは2028年1月でディスク終了、Switch 2はゲームキーカードの支出が631%増
この発言が注目されたのは、据え置き機の2強がパッケージをめぐって正反対の道を選んだように見えるからです。
ソニーは2026年7月、2028年1月以降に発売するPlayStation新作をダウンロード版のみで提供すると発表しました(Game*Spark)。海外ではこの決定を受けて「ディスクがないならゲーミングPCで十分では」という議論まで起きています(ソニーのディスク廃止をめぐる海外の論争)。ブラジルでも議員が抗議しました(ブラジルの反応)。
一方の任天堂側には、パッケージ市場が縮んでいないことを示すデータがあります。調査会社Circanaのマット・ピスカテラ氏によると、米国の新品パッケージソフトへの支出は2026年の年初来で前年より5%多い7億3,800万ドルでした。けん引したのはSwitch 2のゲームキーカードで、支出は631%増えています。それ以外のパッケージは3%減でした(Nintendo Life)。
ゲームキーカードは、カートリッジにゲーム本体が入っておらず、差し込んだあとにデータをダウンロードする形式です。箱とカードは手元に残るので統計上はパッケージに数えられますが、コレクターの評判は良くありません。「パッケージは続ける」という言葉が、どちらのパッケージを指すのか。海外のファンが引っかかったのはこの点でした。
海外Redditの最多票は「日本だけで100万本売れたのだから当然」
r/NintendoSwitchのスレッドには5,905票と524件のコメントが集まりました(Reddit)。上位のコメントを意訳して紹介します。
- 「トモダチライフとリズム天国は、日本だけでパッケージが100万本売れた。手放す理由がない」(1,182票。販売本数はコメント投稿者の主張で、本記事では確認していません)
- 「任天堂の勝ち。みんながパッケージを好きで、それが大きな儲けになると分かっている」(391票)
- 「この世代で任天堂が一番まともになるなんて、予想もしなかった」(257票)
- 「任天堂はアップルとディズニーの中間。大きく損をせずに動く方法を知っている」(57票)
称賛ばかりではありません。「それならゲームキーカードの生産をやめるべきだ」(29票)という注文や、「任天堂もシェアが落ちればソニーと同じことをする。だからパッケージを買い続けよう」(37票)という警戒の声も上位に入りました。「昨日まで最悪の企業と言っていたのに、今日は昔から大好きだったことになっている」(27票)と、ファンの手のひら返しを皮肉るコメントもあります。
全体としては歓迎の声が多数でした。印象的だったのは、その根拠として海外のファンが真っ先に「日本の売れ方」を挙げていたことです。
日本のパッケージ文化が、任天堂の「中立」を支える数字になっている
ヴァン・ジル氏の言う「中立」は、消費者が選ぶ形式に合わせるという意味です。裏返せば、パッケージを買う人が減れば方針は変わり得ます。
そのとき判断材料になるのは各地域の売れ方で、海外ファンが真っ先に日本の数字を持ち出したのはそのためです。発言は中南米法人の幹部によるもので、任天堂本社の正式発表ではありません。それでも、店頭でパッケージを買う日本のユーザーの行動が、海外では任天堂の方針の根拠として受け止められています。
任天堂はパッケージを残すと明言、ただし続くかは買い手しだい
ソニーがディスクの終わりを決めた年に、任天堂は「やめる予定はない」と答えました。中身は約束ではなく中立の宣言で、米国の数字が示すように、今パッケージ市場を支えているのは評判の割れるゲームキーカードです。
海外のファンは歓迎しつつ「だから買い続けよう」と呼びかけています。パッケージが残るかどうかを決めるのは、日本を含む各地の買い手です。
