2026年9月4日 海外メディアとファンの愛を、脚色なしで日本語に @VelleityNote
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2026年秋アニメ、海外で期待されている順位は日本と違う。ブラッククローバーは海外3位で日本10位

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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2026年秋アニメ、海外で期待されている順位は日本と違う。ブラッククローバーは海外3位で日本10位

3行サマリー

  • MyAnimeListの2026年秋アニメで登録者数が最も多いのは「薬屋のひとりごと 第3期」の13万4000人。2位はNetflixの「サイバーパンク: エッジランナーズ2」で10万9000人(2026年9月1日時点)
  • 海外3位の「ブラッククローバー 2nd Season」は10万人。ところが日本のFilmarksで「観たい」を押したのは778人で、秋アニメ71本中10位でした
  • 逆に「フールナイト」は日本6位(1,840人)に対して海外は18位(1万8000人)。日本の秋アニメ一覧を眺めているだけでは、海外で待たれている作品は見えてきません

海外の登録者数と日本の「観たい」を並べると、上位10本のうち3本が入れ替わる

10月開始の秋アニメが出そろいました。日本のアニメ情報サイトが「注目作」として並べる顔ぶれと、海外のファンが実際に登録している作品は、どのくらい重なっているのか。気になったので、9月1日に両方を数えて並べ直してみました。

結果から書きます。劇場版を除いたテレビ・配信シリーズで見ると、海外の上位10本のうち3本は、日本の上位10本に入っていませんでした。抜けていたのは「転生したら剣でしたII」(海外4位・日本14位)、「帰還者の魔法は特別です 第2期」(海外8位・日本31位)、「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる 第3期」(海外9位・日本16位)。3本とも異世界ものです。

反対に、日本の上位10本のうち「氷の城壁 第2期」「フールナイト」「ホタルの嫁入り」の3本は、海外では11位、18位、12位まで下がります。上位2本、つまり「薬屋のひとりごと 第3期」と「サイバーパンク: エッジランナーズ2」だけが、海外と日本でぴたりと同じ順位でした。

観測方法:MyAnimeListの登録者数とFilmarksの「観たい」数を、同じ日に数えた

出典Fall 2026 – Anime(MyAnimeList / 2026年9月1日閲覧)

出典2026年 秋放送・配信アニメ おすすめ人気ランキング 71作品(Filmarks / 2026年9月1日閲覧)

海外側の物差しは、英語圏で最大のアニメデータベースであるMyAnimeList(MAL)の秋アニメ一覧に出る登録者数です。日本側はFilmarksの秋アニメ一覧に出る「観たい」の数を使いました。どちらも放送前ですから、実質的に「これを見るつもりでいる人」の数だと考えていいと思います。

ただし、この2つの絶対数は比べられません。MALは登録者数を千人単位に丸めて表示しますし、そもそも母数が二桁違います。両方に載っている18作品で計算すると、MALの登録者数はFilmarksの「観たい」数のおよそ29倍(中央値)でした。比べられるのは、この29倍という基準線から各作品がどちらへ外れているか、そして秋アニメ全体の中で何番目かという相対的な位置です。以下の順位はすべてその意味で読んでください。日本側の物差しをFilmarks1つに頼っているので、ここで言う「日本の順位」はFilmarks利用者の傾向であって、日本のアニメファン全体の縮図ではありません。

海外の受け止めは、英語圏最大のアニメ掲示板であるRedditのr/animeで確かめました。投稿者は一般の視聴者なので、アカウント名は出さず、支持票の数と内容だけを記しています。

原作のスペード編は本当に熱かった。待ちきれない。

これは「ブラッククローバー」2期の放送月が発表されたスレッドに付いたコメントの一つです。

ブラッククローバーは海外3位で日本10位。Redditでは「5年待たされた」の声が並ぶ

「ブラッククローバー」2nd Seasonは2026年10月放送。種村監督が続投し、原作28巻からのスペード王国攻略編に入ります。テレビシリーズが止まってから5年が空きました。第1話が日本より先にロサンゼルスで世界初上映されたことも、7月に伝えています。

MALの登録者数は10万人で、秋アニメ全体の3位。ところがFilmarksの「観たい」は778人で、日本では10位です。29倍という基準線に対して、この作品は129倍。海外に大きく振れています。

Redditでは、放送月の発表スレッドが876票・94コメント、メインビジュアルの投稿が1,382票を集めました。最も支持されたコメント(157票)は「まだ1期を初めて見ている最中で、すごく気に入っている」という新規視聴者からのもので、次点はアニメ制作陣に関する情報の共有でした。「アニメだけ見ている勢は、ヤミが攫われたところで5年待たされた」という書き込みもありました。待たされた側の実感が、そのまま登録数の厚みになっているのだと思います。

順位差が最も大きいのは「帰還者の魔法は特別です」。日本31位に対して海外8位

基準線から最も外れていたのは、韓国のウェブ小説を原作とする「帰還者の魔法は特別です 第2期」でした。MALの登録者数は4万2000人で海外8位。一方でFilmarksの「観たい」は265人しかなく、日本では31位です。比にすると158倍で、基準線の5倍以上。

ほぼ同じ数字なのが「転生したら剣でしたII」です。10月7日放送開始で、MALは9万1000人の海外4位、Filmarksは575人の日本14位。こちらも158倍でした。

キービジュアルのスレッドは2,442票・208コメントと、この秋の続編ものではかなり大きい部類に入ります。最多の440票が付いたコメントは「シショウとフランがもっと見られるのが待ちきれない」の一言でした。獣人の少女フランと、彼女が持つ剣の意識である「シショウ」の関係が海外で強く支持されているのが、票の入り方から見て取れます。「異世界の粗製乱造ものは普段避けているが、これは数少ない、楽しめた良作だった」という書き込みもありました。数だけでなく、その中身も日本側からは見えにくいところにあります。

数字の裏づけはRedditの外にもあります。海外配信を担当するHIDIVEの公式チャンネルが2週間前に公開したトレーラーは4万7000回再生。日本側でNBCユニバーサル・エンターテイメントの公式チャンネルが出したPV第2弾は、同じ2週間で54万回でした。日本の公式PVは誰でも見られるので厳密な国別比較にはなりませんが、英語圏向けに切り出された動線にも人が動いていることは確かめられます。

逆向きの差もある。「フールナイト」は日本6位で海外18位

基準線の反対側、つまり日本のほうが熱い作品もあります。最も振れ幅が大きかったのが「フールナイト」でした。Filmarksの「観たい」は1,840人で日本6位。MALの登録者数は1万8000人で、海外では18位まで下がります。比は9.8倍で、基準線29倍の3分の1です。

この作品はサンライズとシャフトの初タッグで、Netflixが2026年秋に世界独占配信します。主人公役は内山昂輝さん、共演に寿美菜子さん。植物化した人間から材木を採る、という設定の青年漫画が原作です。

面白いのは、海外の反応が冷たいわけではないことです。ティザービジュアルのスレッドは2,274票・91コメントを集めていて、熱量そのものは高い。ただしそこに「ついにアニメ化される。この漫画、特に西側ではあまり知られていない」(48票)という書き込みがありました。読んでいる人は熱心だけれど、母数が育っていない。順位の差は、そのまま原作の届き方の差だと読めます。

同じ向きに振れていたのは「氷の城壁 第2期」(日本4位・海外11位、13.2倍)と「ホタルの嫁入り」(日本7位・海外12位、15.7倍)。どちらも少女漫画が原作です。海外に振れた3本が異世界もの、日本に振れた3本が少女漫画と青年漫画。偶然にしては、きれいに分かれすぎています。

一致するのは上位2本まで。3位から下は、海外と日本で別のランキングになる

今回数えてみて一番はっきりしたのは、海外と日本の期待がそろうのは上位2本までだ、ということでした。10月2日に始まる「薬屋のひとりごと」第3期と、10月20日にNetflixで全10話が一挙配信される「サイバーパンク: エッジランナーズ2」。この2本はどちらの物差しでも1位と2位で並びました。食い違いが始まるのは3位からです。

そして食い違い方には向きがありました。海外へ振れた3本はいずれも異世界もの、日本へ振れた3本は少女漫画と青年漫画が原作。ジャンルごとに、届いている場所が違うということだと思います。「帰還者の魔法は特別です」のように原作が韓国発で、日本語の話題量が少なくても、英語圏では第1期からの読者が積み上がっている作品もあります。

秋アニメの海外反応をこれから追うつもりなら、日本の期待度ランキングを海外の代わりには使えません。3位から下は、そもそも別のランキングだからです。10月に入って実際の視聴数が出てきたら、この順位がどう動いたかをもう一度数えてみようと思います。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。