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【アメリカ】Ado、ロラパルーザ最終日を45分10曲で締める。地元シカゴ紙は「今年で一番メタルだった」と評した

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【アメリカ】Ado、ロラパルーザ最終日を45分10曲で締める。地元シカゴ紙は「今年で一番メタルだった」と評した

3行サマリー

  • Adoが8月2日、シカゴのロラパルーザ最終日にAirbnbステージの大トリを務め、45分で10曲を歌いました
  • ステージの収容規模は1万5000人。開演前から観客が名前を呼び、周辺まで埋まったと所属側が発表しています
  • 2026年に日本から出演したのはAdoとYOASOBIの2組。Adoは2025年に5大陸34公演・約50万人の世界ツアーを回っています

Ado、8月2日のロラパルーザ最終日に1万5000人規模のステージで大トリを務めた

アメリカ・シカゴのグラントパークで開かれた音楽フェス「ロラパルーザ」。その最終日、8月2日の夜を締めくくったのがAdoでした。会場となったAirbnbステージは収容規模1万5000人。所属側の発表によると、開演前から名前を呼ぶ声が上がり、ステージの周辺まで人で埋まったそうです。持ち時間は45分、歌ったのは10曲でした。

セットリストは「Show」で始まり、「うっせぇわ」「踊」「KIRA」と続きます。中盤には実写映画『ブルーロック』の主題歌である最新シングル「Monstruo」を置き、最後は『ONE PIECE FILM RED』の「新時代」。英語詞の「Stay Gold」を除けば、ほぼすべて日本語のまま歌いきりました。

シカゴ・サンタイムズ「J-POPと呼ぶには、ポップな要素が何もない」

出典Review: Ado, Japan’s mysterious megastar, delivered the most metal performance of this year’s Lolla(Chicago Sun-Times / 2026年8月3日)

出典Ado Makes Triumphant Lollapalooza Debut(Shore Fire Media / 2026年8月3日)

In fact, she was one of the most metal things we saw all weekend.
(実際のところ、あの週末に見たなかで最もメタルなものの一つだった)

レビューを書いたのは、シカゴ・サンタイムズの寄稿者セレーナ・フラガッシ氏。記事は「J-POPと呼ばれてはいるが、Adoにポップな要素は何もない」と書き、この週末で最もメタルだったものの一つに数えています。声については、叫びから高音の歌唱へ一瞬で切り替わる様子を、ロブ・ハルフォードやブルース・ディッキンソンと並べました。ジューダス・プリーストとアイアン・メイデンのボーカリストの名前が、日本の匿名シンガーの比較対象として出てくる。この一行が、今回のレビューで一番印象に残りました。

檻の中から45分10曲。撮影全面禁止の掲示と、青いペンライトで名前を呼ぶ観客

ステージの作りも同紙が細かく書いています。開演30分前からスタッフが大きな金属製の檻を組み立て、その手前に大量の照明を並べていったそうです。Adoは檻の内側でシルエットだけを見せて歌います。4人編成のバンドはステージ上部で音を鳴らし、火柱とレーザーが加わりました。

スクリーンには、公演の前後と最中を通じて写真・動画・録音・双眼鏡の使用を一切認めない、という警告が出ていたといいます。ただし同紙は、実際にそれを取り締まる人はいなかったとも書き添えています。一方で公演後には、公式の映像が改めて公開されました。撮らせない演出と、公式が出す映像。同じ夜に両方が並んでいるわけで、匿名性の運用はかなり実務的です。

観客の側は、Adoの色である青のペンライトを振り、名前を呼び続けました。曲間の英語のあいさつでは「こんばんは、シカゴ。来てくれてありがとう。この街は素晴らしくて、もしアメリカに引っ越すならシカゴが第一候補。シカゴのピザもおいしい」と話しています。途中でプロンプターの不調があり、そのまま日本語に切り替えたそうです。同紙は、訳がなくても意味は伝わっていた、と書いています。

日本から出たのはAdoとYOASOBIの2組。34公演50万人の世界ツアーが下地にある

今年のロラパルーザで日本から名前が載ったのは、AdoとYOASOBIの2組でした。YOASOBIは同じ8月2日にバドライトステージへ立ち、この後は北米6都市を回るツアーが控えています。ヘッドライナーはチャーリーXCX、オリヴィア・ディーン、そしてBLACKPINKのジェニー。アジア勢としてはK-POPが複数組並ぶなかでの2組で、枠の取り方には差があります。

Adoがこの位置に立てた理由は、直前の実績にあります。2025年の「Hibana」ワールドツアーは5大陸で34公演、動員は約50万人。うち25公演がアリーナでのソールドアウトでした。帰国後は初のドームツアーを回り、日産スタジアムでも歌っています。2024年には女性ソロとして初めて国立競技場に立ちました。23歳、顔を一度も出さないまま、ここまで来ています。

顔を出さないまま海外の大型フェスを締める形が、一つできあがった

海外の大型フェスは、観客が自由に撮ってSNSに流すことで話題が広がる場所です。Adoのやり方は、その前提と正面からぶつかります。撮影を止めきれていない以上、禁止の掲示は演出の一部として機能しているという見方もできるでしょう。それでも最終日の大トリを任され、地元紙が単独のレビューを書いた。撮らせないまま現場の熱量だけで評価が成立した、という事実は残ります。

気になった点も書いておきます。大トリで45分10曲は、フェスの締めとしては短い部類です。檻とシルエットという演出は強い分、歌そのものへの評価と切り離しにくい。今回のレビューが声とバンドの音を中心に語っていたのは、むしろ幸運な部類かもしれません。

それでも一つ、確かに変わったことがあります。日本のアーティストが海外で評価されるとき、これまでは「アニメの主題歌だから」という説明がほぼ必ず付いてきました。今回のレビューに、アニメの話はほとんど出てきません。出てくるのは声の質と、バンドの音と、観客の反応です。説明の出番が減ってきた、と受け止めました。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。