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【台湾】忍たま乱太郎の原画展、40周年で海外初は台北。原作の尼子騒兵衛が初来台し、3日で41万人が来場

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【台湾】忍たま乱太郎の原画展、40周年で海外初は台北。原作の尼子騒兵衛が初来台し、3日で41万人が来場

3行サマリー

  • 『落第忍者乱太郎』の連載40周年を記念した原画展が、7月23〜27日に台北で開かれた第25回漫画博覧会で、海外では初めて開かれた
  • 原作者の尼子騒兵衛さんが7月25日に会場入りし、台湾の漫画家・阮光民さんと対談。会場は3日間で41万7000人を集めた
  • 原作は1986年から2019年までの連載で、単行本は全65巻・累計1000万部超。1993年に始まったNHKのアニメ『忍たま乱太郎』の原作にあたる

忍たま乱太郎の40年分の原画、初めて日本の外へ出た先は台北だった

台北・世貿一館で7月23日から27日まで開かれた第25回漫画博覧会。その日本館「ICHIBAN JAPAN」に、『落第忍者乱太郎』の連載40周年記念原画展が設けられました。尼子騒兵衛さんの直筆原画が並ぶ展示で、主催のICHIBAN JAPAN日本館によれば、この原画展が海外に出るのは初めてだそうです。

40年ぶんの原稿をまとめて国外へ持ち出す。けっこうな決断だと思います。しかも行き先は北米でも欧州でもなく台北でした。会場には複製原画の販売コーナーと撮影スポットが置かれ、台湾限定の「忍術学園精選セット」、作者の地元にちなんだ尼崎限定グッズも並びました。

中央社が伝えた7月25日、尼子騒兵衛さんと台湾の漫画家・阮光民さんが向かい合った

出典漫博會破41萬人次 尼子騷兵衛與阮光民相見歡(中央社 / 2026年7月25日)

出典2026漫博|《落第忍者亂太郎》作者尼子騷兵衛老師來台 40週年紀念原畫展同步登場(4Gamers / 2026年7月7日)

今天最受矚目活動莫過於人氣漫畫「落第忍者亂太郎」作者尼子騷兵衛抵台相關活動,並與金漫獎得主阮光民進行對談。

対談の相手は、『用九商店』などで知られる金漫奨受賞作家の阮光民さん。中央社の記者が伝えた当日のやりとりが、なんとも和やかでした。

「作中の主人公3人を連れて台湾を回るとしたら」という質問に、尼子さんは台湾グルメ、とりわけ大好物の茶葉蛋を食べさせたいと答えています。阮さんが「夏なら海、冬なら温泉、できれば一周を」と返すと、温泉好きの尼子さんはすぐに乗ったそうです。作品の話でも観光案内でもなく、まず食べものと温泉。40年つきあった読者ほど、この空気は想像がつくのではないでしょうか。

3人の「その後」を描く気はないのかと問われたときの答えも印象に残りました。考えたことはあるけれど、彼らはあまりに面白いので永遠に少年のままの姿を残しておきたい。40年間、創作の倫理をずっと大事にしてきたこと、キャラクターには目上を敬える人物であってほしいと考えてきたことにも触れています。会場は大勢の漫画ファンで埋まっていたと、中央社は現場の様子を伝えました。

3日間で41万7000人、25回目の漫画博覧会は日本館を軸に回っていた

数字の勢いも相当なものでした。中央社によれば、3日目にあたる7月25日は休日と重なって1日で17万5000人が来場し、3日間の累計は41万7000人を突破。主催の中華動漫出版同業協進会は開幕時点で、5日間で64万人、3億台湾ドル規模の経済効果という見通しを示していました。

今年は25周年ということで、約120社・1200を超えるブースが入りました。同じ会場で「台湾国際ゲーム・eスポーツ産業展」と「台北国際映画トイ&トイクリエイション大展」も同時開催され、チケット1枚で3つの展示を回れます。日本館だけで28本のステージ企画が組まれ、声優の青山渚さん、にじさんじの「3SKM」「AYAKAKI」などが登壇しました。

ゲーム側では任天堂がNintendo Switch 2の新作『Pokémon Pokopia』や『ピクミン4』の試遊台を出し、Cygamesも『グランブルーファンタジー リリンク』続編の最新情報を現地で公開。日本の作品が展示のあちこちに散らばっていて、台湾のイベントというより日本コンテンツの巨大なショーケースに近い光景でした。

全65巻・1000万部の作品に、台湾限定の忍術学園セットが用意された

『落第忍者乱太郎』は1986年から2019年まで連載され、単行本は全65巻、累計発行部数は1000万部を超えています。1993年に始まったNHKのテレビアニメ『忍たま乱太郎』の原作で、そこから劇場版、ゲーム、舞台へと広がってきました。日本では長く「子どもが夕方に見るアニメ」として定着してきた作品です。

その40周年の節目に、記念原画展の海外一発目が台北だった。日本の読者として、ここは素直に驚くところだと思います。台湾はこれまでも日本のアニメ・ゲームの海外展開でよく名前が挙がる市場でしたが、原画という代わりのきかないものを最初に持っていく相手として選ばれるのは、意味がだいぶ違います。輸送も保険も、現地の運営体制への信頼がなければ成立しません。

台湾限定の忍術学園精選セットが用意されたことも、巡回展の一区間ではなく、その土地向けに組まれた企画だったことを示しています。日本のファンからすれば「そっちで先に出たのか」と少し悔しい話です。

日本作品の「海外初」を、台湾が引き受けはじめている

台北の漫画博覧会は25年続き、今年は3日間で41万7000人を集めました。規模だけならもっと大きい海外イベントもあります。それでも、日本館が28本のステージを組み、40年続いた作品の原画展を海外で最初に開ける場所となると、そう多くはありません。

40年前の原稿を海の向こうへ送り出すとき、送り手はいちばん反応が返ってきそうな場所を選びます。今回それが台北だった、というのがこのニュースの中身です。台湾は日本の作品にとって、配信や興行の「もう一つの市場」から、「いちばん最初」を任される場所へ移りつつあります。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。