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【アメリカ】Number_i、米アトランティック・レコーズ移籍後の初シングルは9月23日。元King & Princeの3人が1曲ずつプロデュース

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【アメリカ】Number_i、米アトランティック・レコーズ移籍後の初シングルは9月23日。元King & Princeの3人が1曲ずつプロデュース

3行サマリー

  • Number_iが米アトランティック・レコーズ移籍後の初シングル『REBON / BUGS LIFE / DIGITAL GIRL』を2026年9月23日に発売。表題はトリプルAサイドの3曲です
  • アメリカ側の体制づくりは2026年2月のWME契約、5月のアトランティック契約に続いて、今回が3段目にあたります
  • 通常盤に神宮寺勇太さんの「DEJA VU CLUB」、初回限定盤Aに平野紫耀さんの「NUMBERS PT.2」、初回限定盤Bに岸優太さんの「PATRASCHE」を1曲ずつ収録。3人はいずれも元King & Princeです

アトランティック移籍後の初シングルは9月23日発売、表題の3曲すべてがA面

Number_iが、4枚目のシングル『REBON / BUGS LIFE / DIGITAL GIRL』を2026年9月23日に発売します。タイトルのとおり表題曲は3つ。どれか1曲を主役に立てるのではなく、3曲を横並びのA面として置くトリプルAサイドという形です。そしてこの1枚が、アメリカの大手レーベル、アトランティック・レコーズに移籍してから最初に世に出る作品になります。

形態は5つあります。通常盤が1,650円、初回限定盤A・BのBlu-ray付きが各2,420円、同じくA・BのDVD付きが各2,200円。表題3曲に加えて、盤ごとにメンバーがプロデュースした楽曲が1曲ずつ入ります。通常盤が神宮寺勇太さんの「DEJA VU CLUB」、初回限定盤Aが平野紫耀さんの「NUMBERS PT.2」、初回限定盤Bが岸優太さんの「PATRASCHE」。3人がそれぞれ自分の名前で1曲を持ち寄る構成は、移籍第1弾としてはずいぶん自己紹介的だと感じました。

tokyohiveが発表を報じ、タワーレコードが5形態の中身を公開

出典Number_i announces first Atlantic Records single ‘REBON / BUGS LIFE / DIGITAL GIRL’(tokyohive / 2026年7月21日)

出典Number_i ニューシングル『REBON / BUGS LIFE / DIGITAL GIRL』2026年9月23日発売(TOWER RECORDS ONLINE / 2026年7月17日)

アトランティックとの契約が発表された5月、The Hollywood Reporterは平野紫耀さんの次の言葉を伝えています。

We believe that music goes beyond borders, of course, and good music, good anything, can be understood and shared by people across the world.

音楽はもちろん国境を越えるし、良い音楽も、良いものは何であれ世界中の人が理解して分かち合える。そう信じている、という趣旨です。

2023年にジャニーズ事務所を離れた3人が、コーチェラからアトランティックまで来た2年半

平野紫耀さんと神宮寺勇太さんがKing & Princeを離れたのが2023年5月、岸優太さんが事務所を離れたのが同年9月です。3人が滝沢秀明さんのTOBEに合流してNumber_iを結成したのは同年10月、デビュー曲「GOAT」の配信が2024年1月1日でした。グループとしては、まだ2年半。

アメリカとの接点は、そのわりに早くできています。2024年4月、コーチェラで88risingが手がける「Futures」ステージに立ちました。そこから2026年2月にWMEと国際的なマネジメント契約を結び、5月にアトランティック・レコーズと契約。国内の活動はTOBEが引き続き見て、海外側の窓口はアメリカの会社が持つ二本立てです。今回のシングルは、その体制が整ってから初めて出るパッケージということになります。

アメリカの業界誌の受け止めは好意的、ただし並ぶ現地実績はコーチェラの1点

現地の受け止めを3つ見ておきます。

Billboardは5月19日、アトランティック契約を業界ニュースとして淡々と報じました。ワーナー・ミュージック・グループ傘下の大手と組んだこと、春にロサンゼルスの本社を訪ねてすでにレコーディングを始めていること、2月のWME契約に続く動きであること。評価を下すというより、事実を積み上げる書き方です。同誌は「3XL」が5月6日付のBillboard Japan Hot 100で首位に返り咲いたことにも触れています。

The Hollywood Reporterは前日の5月18日に同じ契約を報じ、こちらはグループの経歴を丁寧に並べました。2024年デビュー、コーチェラの88rising Futuresステージ、Billboard Japan Hot 100を制した「God_i」。裏を返せば、アメリカの読者に向けて示せる現地での実績が、いまのところ2024年のコーチェラ出演にほぼ集約されているということでもあります。ここは差し引いて見ておきたいところです。

3つ目は、J-popを専門に扱う英語メディアのElectric Bloom Webzineです。同誌は6月、グラミー賞に新設されるアジアのポップ音楽部門を論じる記事のなかで、Number_iを「コーチェラからWME、そしてアトランティックとの米国契約へ」進んだ例として名前を挙げました。契約単体のニュースとしてではなく、日本のアーティストが海外の制度側から見えるようになってきた流れの一部として扱われている。その置かれ方のほうが、契約そのものより示唆的でした。

日本側の報道との温度差もはっきりしています。国内メディアが伝えたのは、主に収録内容と5形態、そして店舗特典でした。アメリカ側が見ているのは契約とレコーディングの進み具合で、CDの形態にはほとんど関心が向いていません。同じ1本のニュースでも、読者が知りたいことはこれだけ違う。

5形態のCDのまま、2027年2月に新設されるグラミーのアジアポップ部門まで届くか

気になるのは、移籍第1弾がやはり日本式のCDシングルだという点です。5つの形態を作り分けて特典で買い分けを促す売り方は国内でこそ機能しますが、アメリカの店頭とストリーミングの世界ではほとんど意味を持ちません。アトランティックと組んだ最初の作品が国内向けのパッケージ設計で出てくる。これは準備段階だからと説明できなくもありませんが、私は軸足がまだ日本にあることの表れだと受け止めました。米レーベルと組んだ意味が出るのは、CDの形態ではなく配信と現地での露出のほうだからです。

一方で、追い風になりうる制度の変更もあります。2027年2月7日に開かれる第69回グラミー賞から、アジアのポップ音楽を対象にした「Best Asian Pop Music Performance」部門が新設されます。応募にはアジアの言語を意味のある形で使っていることが求められ、単語やフレーズが少し混じる程度では対象になりません。英語に寄せなくても、日本語のままで勝負できる枠が公式にできたということです。新設については「区別を制度として固定するだけではないか」という批判も出ていますが、日本語で歌ってきたグループにとって入口が1つ増えたことは確かです。

9月23日に出る3曲が、その入口に届く出来なのか。元King & Princeという肩書きではなく、曲そのもので測られる段階に入ったのだと思います。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。