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【サウジアラビア】宮崎駿の未来少年コナン、サウジでアラビア語漫画に。日本アニメーション創業50年の名作3本が中東へ

編集部
吉沢まことVelleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight
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【サウジアラビア】宮崎駿の未来少年コナン、サウジでアラビア語漫画に。日本アニメーション創業50年の名作3本が中東へ

3行サマリー

  • サウジアラビアのマンガアラビアが、日本アニメーション(東京・創業1975年)の名作3本をアラビア語漫画にする契約を結びました。
  • 選ばれたのは『未来少年コナン』『小公女セーラ』『ロミオの青い空』。いずれも数十カ国で放送された世界名作劇場ゆかりの作品です。
  • マンガアラビアの雑誌は通算100号、アプリは190以上の国で約1,200万ダウンロード。日本の名作が創業50年を機に中東の読者へ広がります。

宮崎駿が初監督した『未来少年コナン』など3作、サウジのマンガアラビアがアラビア語漫画化

サウジアラビアの首都リヤドに拠点を置くマンガアラビア(サウジ・リサーチ&メディアグループ=SRMGの子会社)が、日本アニメーション株式会社とライセンシング契約を結び、同社の代表作3本をアラビア語のフィルムコミックとして制作・出版すると発表しました。対象となるのは『小公女セーラ』『未来少年コナン』『ロミオの青い空』の3作品です。『未来少年コナン』は、のちにスタジオジブリを率いる宮崎駿が初めてテレビシリーズの監督を務めた1978年の作品として知られています。半世紀近く前の日本アニメが、いまアラビア語の漫画として中東の家庭に届こうとしている点が印象的でした。

元ネタ:マンガアラビアの発表。日本アニメーション創業50周年の記念事業として

元ネタマンガアラビア、日本アニメーションの人気作品をアラビア語漫画化へ(Manga Arabia LLC プレスリリース / 2026年4月6日)

「『世界名作劇場』をはじめとした弊社ライブラリーを、コミックスとして中東地域の漫画市場にお届けする機会をいただけましたことに、深く感謝いたします。」(日本アニメーション・石川和子社長)

日本アニメーションは1975年の創業。『赤毛のアン』『家なき子レミ』といった名作を送り出してきたスタジオで、今回の契約は創業50周年の記念事業のひとつと位置づけられています。石川社長は「創業期の夢や希望を想いながら、未来に向けて着実に育てていきたいチャレンジ」とコメントしています。作品を「所有」するのではなく、別の言語と形式で「編み直す」試みだと受け止めました。

選ばれた3作は世界名作劇場の系譜。中東で長く親しまれてきた日本アニメの土壌

『小公女セーラ』(1985年)、『未来少年コナン』(1978年)、『ロミオの青い空』(1995年)は、いずれも世界名作劇場やその流れをくむ作品で、放送当時から数十カ国で吹き替えられ、多くの言語で愛されてきました。中東では1970〜80年代から日本アニメがテレビで広く放送され、永井豪の『グレンダイザー』が国民的英雄として語り継がれるほどの下地があります。今回アラビア語漫画になる3作も、映像で育った世代の記憶と地続きです。マンガアラビアのイサム・ブカーリ代表兼編集長は、これらの作品に「幼少期の私自身も夢や希望を与えてもらいました」と語っており、事業者自身が現地の受け手であったことがうかがえます。

マンガアラビアはアプリ190カ国・1,200万ダウンロード。日本アニメの受け皿に育った会社

マンガアラビアは2023年設立と若い会社ですが、子ども向け・若者向けの月刊誌2誌が通算100号を数え、アプリのダウンロードは190以上の国で約1,200万に達しています。アラブ諸国の若手クリエイター170人の発掘・育成にも取り組んできました。日本のアニメやマンガをアラビア語で届けると同時に、サウジ独自の文化を反映したオリジナル作品づくりも進めています。日本アニメーションとの契約は、単発の版権取引ではなく、こうした「現地に根づいた出版基盤」の上に日本の名作を載せていく動きとして読めます。

日本にとっての意味:50年前の名作が新しい市場で読者を得る輸出力

この契約が日本側に示すのは、旧作アニメが持つ「第二の人生」とも言える価値です。放送から数十年を経た作品でも、翻訳とローカライズを通じて新しい市場で読者を獲得できる。その現実的なルートを、サウジの民間企業が引いてくれた形になります。日本アニメーションにとっては創業50周年の節目に自社ライブラリーの国際的な広がりを確かめる機会であり、日本のコンテンツ産業にとっては、新作だけでなく積み重ねてきた名作こそが資産になりうると、あらためて思わされます。一方で、原作の絵柄や物語が別の文化圏でどう編集されるのか、翻案の質は今後の実物を見て判断したいところです。中東という日本アニメの古い友人が、いま日本の名作をどう描き直すのか。静かに、しかし確かに注目したいニュースでした。

まとめ:日本アニメの記憶を、中東がアラビア語で受け継ぐ

つまり今回の契約は、日本が半世紀かけて育てた名作アニメを、中東の会社がアラビア語漫画として受け継ぎ直す取り組みです。輸出されるのは映像ではなく、物語そのものと、それを愛した記憶。新作の話題が先行しがちな日本アニメの海外展開において、旧作の再編集という地味だけれど息の長い道筋を、サウジが具体的に示した一件だと感じています。

編集部
吉沢まこと
Velleity Note 編集部 ・ Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。