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【ドイツ】呪術廻戦の劇伴が世界ツアーに。ベルリンでドイツ唯一の公演、全3期の音楽を12人編成で生演奏

編集部
Velleity Note 編集部Overseas Reception, Read Straight
公開 2026/07/01
最終更新 2026/07/01
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【ドイツ】呪術廻戦の劇伴が世界ツアーに。ベルリンでドイツ唯一の公演、全3期の音楽を12人編成で生演奏

3行サマリー

  • 『呪術廻戦』の劇伴コンサート世界ツアーが2026年6月3日にロンドンで開幕し、6月13日にベルリンのテンポドロムでドイツ唯一の公演を開いた。
  • 作曲家・堤博明のスコアを12人編成のハイブリッド楽団が生演奏し、全3期の映像とシンクロさせる構成。チケットは54.25ユーロからだった。
  • 原作漫画は世界累計1.5億部、アニメは71カ国で配信されギネス世界記録に認定。日本アニメの劇伴が、単独で海外の興行を組める規模に育った。

呪術廻戦の音楽が単独の世界ツアーになり、ベルリンがドイツ唯一の会場になった

日本アニメ『呪術廻戦』の音楽だけを聴かせる公演が、欧州を回っている。『JUJUTSU KAISEN in Concert』は2026年6月3日のロンドン公演から始まり、ロッテルダム、パリと続いて、6月13日にベルリンのテンポドロムへ来た。ベルリンはこの欧州ツアーで唯一のドイツ会場になる。アニメの主題歌を歌手が歌うライブではなく、作曲家・堤博明が書いた劇伴(バトルや回想を支える背景音楽)を生演奏で鳴らし、対応する映像を大型スクリーンに映す形式である。

Crunchyrollの発表:欧州から北米・アジアへ回る世界ツアー

元ネタJUJUTSU KAISEN in Concert: Music Tour Sets Global Dates(Crunchyroll / 2026-01-27)

The concert features composer Hiroaki Tsutsumi’s score played live and synchronized with scenes and visuals from the series, produced by GEA Live and RoadCo Entertainment in partnership with TOHO Co., Ltd.

制作は、映画の生演奏興行を40カ国以上で手がけてきたGEA Liveと、ソニー・ミュージック系のRoadCo Entertainment。そこにTOHO(東宝)が組んでいる。欧州のあとはアジアと北米へ回り、香港が10月10日、シンガポールが10月31日、ソウルが11月7・8日、マニラが11月28・29日と続く。日程はまだ増える見込みだ。

なぜ呪術廻戦だけが、音楽単独で興行を組めるのか

『呪術廻戦』は2020年に放送が始まり、MAPPAが制作、東宝アニメーションが手がけた。原作は芥見下々の漫画で、世界累計1.5億部を超える。アニメは71カ国で配信され、2024年にはギネス世界記録が「最も需要のあるアニメTV番組」に認定した。同種のTV作品の平均を71.2倍上回る需要だという。CrunchyrollのAnime of the Yearを2度受賞した初めての作品でもある。ここまで数字が積み上がると、キャラクターグッズや配信だけでなく、音楽そのものをチケット制の公演として売れる。『ファイナルファンタジー』や『ゼルダの伝説』が長年やってきたゲーム音楽コンサートの、アニメ版が本格化した形だ。

欧州公演の反応と、ベルリンで欠けたもの

ロンドン初日は現地のアニメファンから高い評価が出た。楽団は12人編成で、クラシックの楽器と現代的な音を混ぜ、第3期のために作った限定アンコールで締める構成になっている。ロンドン・ロッテルダム・パリの3公演には、ソニー・ミュージックの歌手jo0jiがゲスト参加した。一方でベルリン公演にjo0jiの名前はなく、ドイツだけはゲストなしの純粋な劇伴演奏で構成された。テンポドロムはベルリンの中規模会場で、チケットは54.25ユーロから。派手な主題歌の合唱で盛り上げるより、音楽と映像の再現度で聴かせるという、この興行の狙いが一番はっきり出た会場だった。

日本の劇伴が、海外で「入場料を取れるコンテンツ」になった

日本のアニメが海外で売れている、という話はもう新しくない。今回のニュースで新しいのは、主題歌を歌うアーティストではなく、背景で流れる劇伴を書いた作曲家の名前が興行の看板になっている点だ。堤博明という名前を目当てに、ドイツの観客が数十ユーロを払う。日本国内では劇伴作曲家がここまで前に出ることは少なく、その評価が海外から逆輸入されてくる可能性がある。東宝にとっては、映画・配信に続く収益の柱を海外のライブ興行に置く実験でもある。日本のアニメ音楽を作る側の人材が、国内より先に海外の舞台で報われる流れが強まりそうだ。

アニメ音楽の世界ツアーは、これから当たり前になる

『呪術廻戦』の劇伴コンサートは、単発の記念イベントではなく、欧州から北米・アジアへ半年以上かけて回る本格ツアーとして組まれた。ベルリンがその欧州唯一のドイツ拠点になったこと自体が、ドイツのアニメ市場の厚みを示している。日本の劇伴作曲家の仕事が、海外のホールで生演奏される。この構図が今後どこまで一般化するかが、次の見どころになる。

編集部
Velleity Note 編集部
Overseas Reception, Read Straight

日本のアニメ・ゲーム・音楽・カルチャーが海外でどう受け止められたかを、賛否そのままに、現地語の一次ソースで確かめてから日本語にしています。褒めるだけの国内報道とは違う角度で。続報があれば更新日を明記して追記します。